成り行き次第では、「こっち」への影響も計り知れない。 日産自動車のカルロス・ゴーン会長(64)が19日、役員報酬を巡る金融商品取引法違反容疑で逮捕され、ゴーン容疑者が会長を兼務している日産、ルノー、三菱自動車の株価は暴落した。 会長逮捕に怒り心頭なのは株主だけではない。日産は2009年、経費を減らすため国内外で正社員を含む2万人の従業員を削減。すべての運動部の活動休止を決めた。ゴーン容疑者が役員報酬を過少申告したとされる金額は約50億円。それだけのカネがあれば、休部している運動部も復活できたはずだ。 問題は今後だ。 日産は多額の資金を投入し、国内外のスポーツ選手や競技をサポートしている。女子テニスの大坂なおみ(21)とは9月にスポンサーシップ契約を結び、1870万円の高級スポーツカーGT―Rを贈呈。14年にスポンサーになったサッカー欧州CLとの契約は昨年、21年シーズンまで延長したが、最初の4年間で3億ドル(約336億円)を支払ったと報じたメディアもある。 14年にはマンチェスター・シティーや横浜F・マリノス、ニューヨーク・シティーFC、メルボルン・シティーFCなどを傘下に持つシティー・フットボール・グループ(CFG)と5年間のグローバルパートナー契約も結んでいるのだ。 プロ野球も「お世話」になっている。日産は今季からDeNAに救援投手をマウンドへ運ぶリリーフカーを提供。センターカラービジョン上部などに広告も出している。DeNA広報部に来季以降の契約方針について聞くと「現在は何も決まっていません」と回答。 日産は侍ジャパンのオフィシャルパートナーでもある。関連グッズの販売やテレビ放映権管理などを行っているNPBエンタープライズの広報にも同じ質問をすると、「現時点での回答は差し控えさせていただきます」とのことだった。 今回の逮捕劇はゴーン容疑者の単独犯なのか、会社も関与していたのか。いずれにせよ会社の信用が失墜し、営業成績が極端に悪化すれば、世界販売台数2位(昨年度)を誇る日産グループでもスポーツ関連に札束をバラまいてはいられなくなる。(日刊ゲンダイ) |
なるほど!
意外なところで影響が出るかも・・・