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「精神感応力者は、私の経験では、たいてい他の能力ももっているはずなのだが」(眉村卓)
ヒューミンと名を変えて、ロボットは校内のベンチで待っていた。
名をガール・ドーニックという、数学者。まだ若いといえ、カオス理論の権威。その他に言語学、証古学。幼いときより精神感応の能力を発揮して人命救助にも貢献した。そして明るい性格。
二ヶ月前、偶然に(本当は幼いときから怪しいとにらんでた)、神殿の壁画の裏に発見した二枚の古文書についての自説を発表するのに学会に出席しようとしていた。
「おーい!ガール・ドーニック君ですね?」
「はい、そうですが?すみません、急いでますので、失礼します。」
「あと3時間もあるよ。学会に報告するんだって!よかったら二枚目の古文書の意味、教えてくれないかね!」
「え、何でご存知?誰にも話してないのに!」と言いつつ、隣に座り、こ1時間も一方的に話し始めた。
「もう一つの方は一文のみで、『直感、感応、触れ合い、溶け込み、融合、歓喜、充満』」とそらんじたところで、ヒューミンが遮って、「『の後の再生。』」
「えっ!」
ヒューミンはドーニックに聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。「自分が作った、ロボット第零の法則の補足、忘れるはずはない。」
https://youtu.be/9JUaPD-sDI8
yatcha john s. 「精神感応力者」『Foundation の夢』その3
photo はイメージとしてある大学のを使わせてもらいました。