「あ~した天気にしておくれ・・・」
今時、てるてる坊主など作って、お天気を願う人などいないと思うが、雨の日には、必ずこの色紙に目が行く。
大学のゼミの教授だった、作者の浅原六朗先生が、書いてくださったもの。
嘘か真か、先生、嘗ては日本と大陸を股にかけ、放蕩の限りを尽したのだそうだ。
その武勇伝を、ヨボヨボで枯れ木の様な先生が話すもんだから、全く猥談に聞こえない。
「ほんまかいな・・」と首をかしげたものだ。
ともあれ、そんな女好きの放蕩者が、子供の為のこんな名作を書いたのだ。
私が持っていても、ブタに真珠かもしれないが、この書体は好きである。
枯れた風情の中に、天真爛漫さがあって、先生らしい字だ。
今頃は天国で若い天女のお尻でも触っているのかな・・
そんな事を思いながら、「あした天気にしておくれ・・」と色紙を見ている。