婦唱夫随で密集め? (山梨・入笠山にて)
・・・・・・・・・・・
薄田泣菫の『艸木虫魚』の「秋の侘人」に、こんな下りがあって。
「びしょびしょと降りつづけた秋雨は、三日目の朝になって、やっ
と霽(は)れあがった。…石灯籠の下にある草柘植を少し離れて、名
も知らない小さな菌(きのこ)が二かたまり生えているのが眼につい
た。昨日の夕方、雨の庭を眺めたときには、それらしい影も形も見
えなかったのに…」
「うるさい人間の“おせっかい”と“眼”との隙を見つけて、そこ
にほっと呼吸(いき)をついているといったように。そのわび人たち
は、仲間にはぐれないように互いに肩をくっつけ合い、蓋(かさ)を
傾け合って、ひそひそ声で話している。」「いたずら盛りの子供が、
幾度か棒切を持って、この小さなわび人たちを虐げようとしたこと
があった。その都度私はたしなめて、その“孤独”を庇ってやった。
「二、三日してまた雨が降った。雨の絶間にふと気づくと、菌は見
えなかった。揃いの着付に揃いの蓋を被っていたこのわび人たちの
姿は、どこにも見られなかった。彼らは誰にも気づかれないで来た
ように、誰にも気づかれないで去ったのである。」
・・・・・・・
ここ八ヶ岳山麓、ちょっと涼しい雨の日が続くとあちこちに、この
“侘び人”が顔をのぞかせ始めました。
・・・・・・
台風11号の接近する、そんなある日、老朽化し始めたテラスの
改修工事が始まって。
棟梁は旧友の中山氏。(“人間模様”で紹介した小屋造った元同僚氏)
軽トラで地下足袋の出で立ちだもん! 持ち込んだ道具類はプロ並み。
私しゃ、錆釘抜き程度の、使いっパシリ。
木造の手摺りを抜き上げる作業が、存外と難行でしたね。
床材を剥がしてみると、ここんところの長雨で基礎材はビショビショ。
乾かして防腐剤をしっかり塗った方がいいゼ! という棟梁の意見で、
台風一過を待つことになりました。
手摺りは30cmほど宙に浮かび、所々床板が剥ぎ取られたまんま。
11号がまともに来そうで、手摺りはどこへ飛んでっちゃうんだろか。
・・・・・・・・・・・
薄田泣菫の『艸木虫魚』の「秋の侘人」に、こんな下りがあって。
「びしょびしょと降りつづけた秋雨は、三日目の朝になって、やっ
と霽(は)れあがった。…石灯籠の下にある草柘植を少し離れて、名
も知らない小さな菌(きのこ)が二かたまり生えているのが眼につい
た。昨日の夕方、雨の庭を眺めたときには、それらしい影も形も見
えなかったのに…」
「うるさい人間の“おせっかい”と“眼”との隙を見つけて、そこ
にほっと呼吸(いき)をついているといったように。そのわび人たち
は、仲間にはぐれないように互いに肩をくっつけ合い、蓋(かさ)を
傾け合って、ひそひそ声で話している。」「いたずら盛りの子供が、
幾度か棒切を持って、この小さなわび人たちを虐げようとしたこと
があった。その都度私はたしなめて、その“孤独”を庇ってやった。
「二、三日してまた雨が降った。雨の絶間にふと気づくと、菌は見
えなかった。揃いの着付に揃いの蓋を被っていたこのわび人たちの
姿は、どこにも見られなかった。彼らは誰にも気づかれないで来た
ように、誰にも気づかれないで去ったのである。」
・・・・・・・
ここ八ヶ岳山麓、ちょっと涼しい雨の日が続くとあちこちに、この
“侘び人”が顔をのぞかせ始めました。
・・・・・・
台風11号の接近する、そんなある日、老朽化し始めたテラスの
改修工事が始まって。
棟梁は旧友の中山氏。(“人間模様”で紹介した小屋造った元同僚氏)
軽トラで地下足袋の出で立ちだもん! 持ち込んだ道具類はプロ並み。
私しゃ、錆釘抜き程度の、使いっパシリ。
木造の手摺りを抜き上げる作業が、存外と難行でしたね。
床材を剥がしてみると、ここんところの長雨で基礎材はビショビショ。
乾かして防腐剤をしっかり塗った方がいいゼ! という棟梁の意見で、
台風一過を待つことになりました。
手摺りは30cmほど宙に浮かび、所々床板が剥ぎ取られたまんま。
11号がまともに来そうで、手摺りはどこへ飛んでっちゃうんだろか。