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廃墟賛歌ブログ

廃墟をはじめ軍艦島とか炭鉱とか廃線とか、産業廃墟作品制作ユニット<オープロジェクト>オフィシャル・ブログ

【4/12クローズアップ現代秘話】軍艦島と大橋さん、『1972青春軍艦島新装版』について

2010-04-10 04:04:25 | 軍艦島
4/12(月)19:30よりNHK総合で放送される
クローズアップ現代にて、
軍艦島や産業遺産をとりあげます。
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/yotei/

廃祭り2010で競演したJ-heritage(http://j-heritage.org/)さんや
産業遺産や廃墟をテーマにされているたくさんの方々が
写真や出演のカタチで関わっています。
それは見て頂くとして、
僕らオープロジェクトは写真家である大橋弘さんの
37年ぶりの上陸のアシスタント兼アテンド役を努めました。
番組の前にちょっと裏話的な部分も少しお話ししましょう

もともと、大橋さんとの出会いは5~6年ぐらい前になりますかね。
国立の邪宗門という喫茶店で取材させて頂きました。
その時見せて頂いた操業当時の写真に感動して
なんとか本にしましょうよと熱い気持ちをぶつけました。
「そんなに軍艦島って魅力的なの?」
むしろ、大橋さんが僕らの気持ちに驚いてた気がします。

この時、邪宗門のマスターがふと僕らの話に割り込んできたのです。
実はマスターが戦中の慰問の過程で端島に訪れていたのだそうです。
大道芸だったと記憶してますが、その辺はちょっと曖昧(汗)。
とにかく立派な劇場だったと懐かしく語ってくれました。
端島に関わる人との出会いって、
何故か不思議な磁場を感じます。
大橋さんもきっと感じるところがあったんでしょう。
2006年に『1972青春軍艦島』を出版された事はご存知の通りです。
残念ながら邪宗門のマスターは永眠され、
2008年末をもって閉店してしまいました。
奇跡のような一瞬を感謝いたします。


大橋さんとはその後もいろいろ飲み会の席等でご一緒させて
頂きましたが、その度、いまの軍艦島を一緒に見ましょうよと
誘ってもきました。
そんな折です。クローズアップ現代の取材の話を聞いたのは。
大橋さんとしてはオープロジェクトと一緒に行きたいという
ありがたい事をおっしゃって頂いたので、
特別にアシスタント兼アテンドという形で昨年末軍艦島上陸に
同行させて頂きました。


きっと、複雑な想いもあったと思うのです。
かつて自分が住んだ30号棟の姿に何を思ったのか?
それはきっとNHKのカメラも捉えてると思います。


3日間の取材可能日でしたが、ずっと天候には恵まれませんでした。
冬の海はなかなかいう事を聞いてくれません。
大橋さんと長崎を満喫できたことだけで十分かなと。
半ば諦めかけた最終日、奇跡のように晴れ渡り
たっぷり軍艦島を堪能できました。


やはり大橋さんは写真家です。
廃墟という被写体にすっかり魅せられていました。
もちろん長崎市の監督の元であり、
立入エリアは大きく制限されましたが
僕らの知ってる限りのポイントを大橋さんに
指南したつもりです。


そして、長年追いかけてきた苔に通じるポイントを
端島で見つけていました。
地下の明りとりのガラスも
大橋さんにとっては苔そのものなのです。

そんな大橋さんの写真は是非、
『1972青春軍艦島新装版』をご覧下さい。
あの日の条件を良く知ってるので、
これがプロの力なんだって思い知らされました。
いい色合いに仕上ってるんですよね。


さて、5/1のイベントでは大橋さんの写真集未収録の写真
をたっぷりお見せ出来るかと思います。
http://www.o-project.jp/EVNT_GunkanjimaTalk.htm
そして僕らもビデオにて収録しておりますので
今回の上陸レポートたっぷりお見せしましょう。
正直、時間足りないくらいですけどね。
是非、おいでくださいませ。

大橋弘サイト
http://www.ohashihiroshi.com/


記事&写真:オープロジェクト西田信之

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