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こころ

ただ漠然と浮かんだ
よしなし事を書いてます。

春待ち鳥

2006年02月11日 | Weblog
母にすがりながら
「お姉ちゃんが突き飛ばした」
「お姉ちゃんが玩具盗った」
わんわん泣きながら訴える
いつもの光景が繰り広げられている
姉弟で母をとりあう
寂しい感情があふれ出す
抑えきれない悲しみと欲望を
一心に吐き出して訴える
その横では巣穴の中で
卵を温める鳥一羽
じっとその様子を眺めてる
「賑やかでやかましいこの光景
人間はこれで幸せを感じるのか?
なんて騒々しい動物なのだ
これでは地球を破滅させるのも当たり前だ」
とでも言いたげな眼差しで見つめている

卵が孵るのは春なのだ
後もう少しの辛抱だ
人間達にうったえる事が出来るのに
後もう少しの辛抱だ
可愛い子供達が誕生するのは
そう後もう少し

そんな事を考えているような眼差しの
鳥の剥製を僕は見ていた
卵もそのまま可哀相なことだ
コメント
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