エッジボイスと、その効果について

エッジボイスとは、ごく少量の声を低音域で声帯に振動させた声のことをいいます。具体的には、「あー」と声を出した時に、声というよりも音として「あ゛ー」と、音に濁点がついて響いたような声のことを指します。声帯の端の部分（エッジ）を鳴らすために、エッジボイスと呼ばれています。

エッジボイスの最大の特徴は低音域であるということです。そして、低音域の声を少量の息で出す時は、声帯は必ず閉じた状態になっています。
声帯には2本のヒダ状のものがあり、ヒダは開いたり閉じたりという運動を行います。そのヒダが閉じたときに空気が当たることで、振動が起きると声が出ます。
このヒダの閉じる加減が変わることによって、声の音色も変化します。声帯がしっかり閉じてる場合は強い声になり、閉じ方が弱い場合は弱い声になります。

安定し、太く力強い美しい裏声を出すためには、このエッジボイスを習得する必要があります。エッジボイスには高音時の雑音を取り除く効果があり、高い声で歌う時にも無理に声を張り上げて歌う必要がなくなります。さらに、声帯を閉じて声を出せるようになると、高い声を出した時にも雑音の混じらないきれいな声を出すことができるようになるのです。

他にも、エッジボイスは声帯が閉じるという感覚をつかむのに、とても適しています。
そのため、高い声を出すためには声帯が閉じる感覚をつかむことがとても重要です。「どういう状態の時に高い声が出るか」という感覚を身体が覚えるためにも、エッジボイスの練習がとても効果的なのです。そして、声帯が閉じる感覚を覚えることによって、出せる声域もかなり変化させることができるのです。
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