おりおりの記

見たり、聞いたり、感じたりしたときに刷り綴ります。

防災の日に思い出す(聞いた話)

2006-09-01 23:30:40 | Weblog
防災の日を前に昨夕はグラリときて、何か大地震の前触れかな?と勝手につぶやきながら、何の構えもせずにおりました。8月末で107歳になった母は、関東大震災に遭遇した時の地獄絵図を、折りあるごとに、話してくれていました。上野の森近くの下谷に住んでいて、ちょうどお昼の用意で火を使い始めたとき、突如物凄いゆれで立つことも出来ず、這って外に出て、上野の山に向かったそうです。普段は傍によるのも怖かった筈の牛馬の繋留してある、お腹の下をかいくぐってやっと、目的地にたどり着いたそうです。山は避難してくる人の波で溢れ、登ってくる人に縄や竹ざお、などを、差し出すのですが鈴なりの人、人で縄が切れて途中で落っこちてしまったりと大変だったと言うことです。振り返ってみると先程まで見えていた浅草の12階建てが一瞬にして崩落してしまっていたそうです。そして、そこで最後に見たもっとも恐ろしかった出来事とは、流言飛語のために殺され、犠牲になった人を、目撃してしまった事だったとか、話の終わりは何時も、火を直ぐに消すんだよ!でした。



夏、6F窓辺の夕焼け空、二題