霜月

　寒～い晴れ。自然に鼻水が出る。「おはようございます」「きょうは寒いねぇ。風邪引かんよう気イつけて下さいね」。マンション清掃の職員さんがハナ声だったのでついそう言ってしまった。「そうですね」という。「あんさんこそ気イつけなはれや」と言われているようにも聞こえた。「お互いにね」。胸中つぶやきつつ手袋をはめて自転車で地域のボランティア仲間を訪ねる。先日カンボジアのアンコールワットを旅行したOさんから、緑茶にハスの花粉を香り付けしたベトナム茶を頂いた。心静まる香りがする。お茶というのは人のこころを静め豊かな気持ちに誘う効果があるのかな。

　お昼は、ゆんべ妻がつくったカシワの水炊きの残りに冷や飯を入れポン酢をさすおじや。どういうわけかおじやの白ネギが美味かった。昼食後、B花壇のナバナの畝脇に積もった落ち葉を箒草でつくった自作の箒で掃き出す。掃き溜めた落ち葉の処分を管理事務所のWさんにお願いする。

　若苗のパンジーと地植えしたシクラメンの株周りに、ボランティア副代表のFさんがとよっぴーを使って霜害防止のマルチングをして下さった。大阪という土地はありがたいことに滅多に霜の害にあわない。同じマンションの北海道出身Mさんの話を聞くと大阪は別天地のように思えてくる。でもいま大阪は、霜月。人は、寒さを凌ぐ対策をとる。

霜月や花苗守る媼の手　愚老
絆されてパンジー強く育ち行け　　同