ノーやん日記パート2

芒種のあじさい

 曇りのち晴れ。きょうは芒種。田植のころだっせという暦の報せ。正直なあじさいはその頃合いを感じとって開花する。まちを歩いてきょうはデジカメであじさいを撮った(千里みどりのさんぽみちで)。あじさいは紫陽花と書く。「大言海」も「新字源」も「広辞苑」もそう書いている。が、牧野富太郎博士ら植物学者は「紫陽花は誤用や」「千年の誤りや」と説く。「花の履歴書」の著者湯浅浩史さんは「植物ごよみ」でも書いている。

 なぜ「誤用」というのか。湯浅氏は解く。平安中期の歌人源順(みなもとのしたごう)が「和名類聚抄」で「白氏文集律詩云、紫陽花和名阿豆佐韋」と漢名を当てたのがそもそもの間違いだったという。白居易の「長慶集」に「招賢寺に山花の一樹があるが、人は名を知らない。色は紫で、気は香しく、芳慶愛すべきで、頗る仙物に類している。因って紫陽花を以て之に名づける」との註がある。白楽天がそう名付けた花は、アジサイではなくライラックのことだろう。あじさいには芳香はない。源順の誤訳やというわけ。ちなみに、あじさいの中国名は「綉球花」という。なるほどなあと思うが、俳句の季語集はどれも「紫陽花」でゆるがない。なぜ「紫陽花」なのか疑問の声もでない。習慣で使っている。ところで和名「阿豆佐韋」もいまひとつピンとこない。大言海は「集眞藍」(あづさあい)の約轉と解く。「集五月藍」の名が由来したとの説もあるそうや。諸説あり。あじさいらしいではないか。

 昼はラーメン。午前「ヨシの文化史」を読む。人の暮らしにいかに役立ってきたか認識をあらたにする。午後、千里みどりのさんぽみち、津雲台団地、千里南公園を散策した。
             雨をよぶ紫陽花のいろ秘めやかに 愚龍尾 
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コメント一覧

ノーやん
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{%ふつうの顔webry%}英語も日本語も語源探求癖が抜けません。いつまでも書生なんですね。まあまあで行きましょか。
fm
「雨をよぶ紫陽花のいろ秘めやかに」

私は「紫陽花」が好きです。これ以上に難しいとお手上げです。
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