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ノーやん日記パート2

辞典と歳時記

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 晴れ。寒くもなく穏やかな日和。国語学者・松井栄一(しげかず)さんの「日本人の知らない日本一の国語辞典」のつづきを読む。辞典づくりが言葉の用例採集からはじまることを知って驚く。ひとくちに言葉の用例といっても無限にあるではないか。それを一枚一枚カードにしてゆくという。それも古今東西のありとあらゆる記録から拾い出して。もちろん専門家の協力を得ての作業だが想像を絶する手作業や。祖父・父の代々継いだ仕事とはいえ何が彼をそうさせたのか。「楽しい」からだという。数十万語の言葉を辞典にする仕事のどこが楽しいの?「言葉たちの新たな顔、つまり意味、用法の実例を掘り当てる」ことという。

 わが輩にとって辞典は、言葉の綴りや意味を確かめるためのもの。ほぼ毎日使うが、芥川龍之介は辞書を「読む」ものと言ったという。読めば小説より面白いとか。「…珍しい語に逢着すると、子供が見たことのない花を見つけでもしたやうに嬉しがる(以下略)」(未定稿集より)。ぼくはそういう読み方をしたことがないが、「足跡、足あぶり、足裏、足がかり、足掛け、足かせ、足型、足固め、足からみ、足軽、足癖、足蹴、足芸、足腰、足ずり、足駄、足代…足止め、足取り、足どり、足なえ、足並み、足場、足踏み…足まめ、足もと、足技…」など、読むと、なるほど足腰使って生きてきたなあと実感する。

 新語の「ギャグ」や「ギャル」は、すでに昭和の初期から使われ、「まじ」は200年も前の洒落本にあるという。辞典と似ている「歳時記」は、わが座右の書。数種類あるがボロボロ。死語になった語も少なくない。毎日お世話になっているが、歳時記も国語辞典同様進化していかなければ、固陋の廃人に堕すかもしれんな。用心用心。けど、日本語は大事に後々残るよう使い磨いていきたいな。写真上=千里の足・大阪モノレール、下=千里南公園の鴨たち
          松過ぎの字引戯れ歯抜け爺 昇龍子

コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}{%笑いwebry%}「ナウい」という新語は、三省堂の辞書にあるが岩波の国語辞典にはないそうです。辞典づくりにもある種の理念があるんですね。
fm
アメリカのウェブスター辞典を作ったウェブスターの意図はイギリス英語と違うアメリカ英語の辞典を作ることだったのですが、アメリカはキリスト教の国であるとする信念から、聖書が正しく読めるアメリカ人のための辞書という意図が多いようです。聖書の用例が多いのが特徴とされています。これがイスラム教の辞書になるとどんなでしょう。
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