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畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

批判のための批判

2011-07-28 06:10:00 | 政治・経済
産経新聞が「菅総理の無策、円高」と報じている。


菅総理が、批判される対象であるべきは疑うべくもないが、この件に関しての批判はお門違い。


・ギリシャの債務不履行の危機が本格化し、ユーロへの不信。
・アメリカの財政危機に関して、民主党と共和党で不和が続いており手詰まりとなっている。
・日本は東日本大震災の復興需要で内需の高まりが期待される。

と、国際的に円が買われる状況が整っている。たとえ日銀が介入したとしても効果は限定的。何でもなんでも政府を批判すればいいものではない。産経新聞は経済的に無知なんだなあと改めて思っちゃった…。 


 同じ内容でも東京新聞は、「政府は介入も辞さない姿勢を示して市場をけん制すりが、今回の円高は米国の債務問題によるドル売りが原因。債務問題が決着するまでは介入しても効果は限られ、当面介入は困難ではないかとの見方が出ている。」としている。
 日本単独の介入に効果は薄い、やるならG7が協調介入するぐらいないと。よく分析された記事ですね。

 産経も朝日も扇動する新聞はヤんなっちゃう。

スーパーで福島県産

2011-07-27 04:44:00 | 政治・経済
スーパーにて。


「福島県産アスパラガス」1束299円


「福島県産ピーマン」1コ39円


「福島県産長ネギ」1本99円


 震災後、スーパーで福島県産の農産物を探したけど、全くなかった。今は普通に見ていても福島県産の農産物が出回っていいる。
http://atmc.jp/food/
上のサイトでは農産物に関わる放射能調査データで細かく載っている。日本の暫定規制値だけではなくてEUやアメリカの輸出規制値などの基準にも照らし合わせているので参考になる。これを見ると、福島県産の農産物もやや落ち着いてきたな…と思う。風評被害もだいぶ落ち着いてきたのかもしれない。
 しかし一方で、汚染牛の出荷問題もある。これは風評被害ではなく、実際の汚染された牛肉が出荷されているので、大問題である。「福島県産の農産物」に対する風当たりはますます厳しくなる。早く福島第一原発事故が落ち着いてくれないと、なかなか落ち着けないなあ。
 南関東居住する私が思うくらいだから、福島県に住んでいる人の不安はもっとあることだろう。何か自分にできることはないのだろうか…。

ステップ2終了へ向けて

2011-07-25 06:44:00 | 政治・経済
福島第一原発事故の処理工程について、政府はステップ1を無事達成したとのこと。


ステップ2の目標はすべての原子炉の「冷温停止」。つまり原子炉が安定的に100℃以下になることを目標にしている。


 7月19日から、24日まで6日間連続で福島第一原発1号機は原子炉底の温度計が冷温停止の条件となる100℃を下回ったそうだ(NHKニュースより)。循環注水冷却が始まってから、注水の量が増えたのでそれが功を奏したのだろう。汚染水浄化装置もたびたびの故障などあるけれど、やはりあの期間でこれだけの装置を作り上げたことはスゴイことだなって思う。


 ステップ1が終了してから、「緊急避難準備区域」の縮小・解除に向けて本格的な検討が始まっている。さらに、ステップ2終了後に、「警戒区域」の見直しの検討も行われるそうで(産経新聞)、原発から20km圏内という原則から、汚染の低いとこからか順に解除されるかもしれない。


 しかし、今でも警戒区域では高い放射線の量が続いているみたい。20km圏内では高いところでは、80マイクロシーベルト(原発より南西3km地点)。低いところでも3マイクロシーベルト(原発より西14km地点)を記録していた。3マイクロシーベルトは、「特定避難勧奨地点」(ホットスポット)に指定されるレベルで居住できるレベルではない。70マイクロシーベルトでも年換算にすると613ミリシーベルトの被ばくになるので、ものすごい量の被ばく量になる。

 ステップ2の目標が、原発の敷地内汚染を1ミリシーベルト以内に抑えること。という数値がある。ミリシーベルトとマイクロシーベルトは単純な計算ではできないらしいが、私は専門家ではないので、概算として、1ミリシーベルト=1000マイクロシーベルトとしても、まだまだ安心できる量ではない。


 福島市で独自の除染作業がはじまったという。福島市の中心部から1km地点で3マイクロシーベルトで特定避難勧奨地点の指定が検討されているところが、高圧洗浄機で家を除染したり、側溝の泥を取るなど独自努力を行っている。


 …国はなんかできないものかね…。本当に国の対応が遅くて腹立つ。国会議員は福島市で国会を開いてみろ。そうすれば少しは危機感もって与野党協調できるかも。

東京タワーの危機

2011-07-25 04:44:00 | 政治・経済

 昨日、東北3県を除いて地上波アナログ放送が完全に停止した。


 アナログ電波は東京タワーが発信してきたが、デジタル電波発信は来年完成のスカイツリーに移行する。

 東京タワーは減収が必須。東京新聞によると昨年度の東京タワーの売り上げが、54億円。内訳は入場料など観光収入が29億円、アンテナ送信室などの不動産収入が25億円という。


 不動産収入のほとんどがスカイツリーに移るだろうし、観光収入もスカイツリーがオープンすると減収になるかもしれない…。


 なぜスカイツリーなんて作ったの?東京タワーだけで十分デジタル電波発信できるだけの力があるのに…。


 官僚の「他の国に負けたくない」っていうプライドなのかな?そんなのつくってる余裕があるなら日本の国債償却しろっつーの。

無期懲役について調べました

2011-07-24 07:02:00 | 政治・経済
リンゼイさん殺害事件で市橋容疑者に一審が「無期懲役」の判決。


 そういえば、「無期懲役」って「死刑」についで重い刑ですが、刑務所に入っておよそ20年で出所できるんですよね~。日本も仮出所のない「終身刑」を作った方がいいのでは?なんて思ってました。


 最近ニュースなどで、日本で「懲役30年」というの耳にするようになり、「懲役」って20年が最大じゃなかったかな?と思って不思議に思ってました。また懲役30年が有期刑の最高なら、無期懲役の方が軽いじゃないか…と思ったのが私の疑問の出発点でした。

<私の疑問>
①「無期懲役」より「懲役30年」の方が重いのか?
②「無期懲役」が20年で仮出所できるのは、軽すぎではないか?
③「死刑」の次が「無期懲役」では軽すぎないか?「終身刑」の導入は?
でした。では調べた結果です。


 懲役30年というのは、単発の刑だけでなく複合的な刑を重ねてできるように2005年の刑法改正で決められたようです。たとえば殺人罪で懲役20年。強盗傷害、強姦致死などさらなる罪を重ねて+10年して「合計懲役30年」にするということみたいです。


 刑務所に入ると、刑期より早い段階で模範囚は仮出所できます。その目安は法律によると収監から1/3が経過した時期だそうです。つまり懲役30年だと10年経過で仮出所の対象になるそうです。そう考えたら「無期懲役」の方が重いですね。疑問①が解決です。


 無期懲役の仮出所は昔は10年経過後で行われた例があったみたいです。しかし、1990年ごろから、20年経過後まで認められなくなり、現在では25年経過後が一般的になるなどその運用に慎重になっているようです。厳罰化の流れで運用が慎重になっているんですね。疑問②が少し解決。


 最後の大きな疑問「終身刑」を導入すべきでないか。というものをネットで調べていて、ビックリしたことがあります。日本の「無期懲役」は「終身刑」に成り得る、ということです。
 「無期懲役」で刑務所で模範囚となり、25年経過後に「仮出所」となった。この「仮出所」が実はポイントで、刑期が終わるまではあくまで「正式な出所」ではないのです。
 たとえば懲役30年の人が10年経過後で仮出所したとします。すると20年間は仮出所で、その間に犯罪を犯せば、残りの20年+新たな刑期が収監の年数となります。刑法上、再犯をした者でも仮出所の申請はできるようですが、運用上認められないそうです。

 では、「無期懲役」の人の場合です。「永遠に刑務所」という前提の「無期懲役」は、仮出所期間も永遠に続くことになります。つまり、「永遠の仮出所」=「人生が終わるまで」に、新たに禁固または懲役刑を伴うような犯罪で有罪となれば「永遠の刑務所」つまりの「終身刑」が待っているのです。


 重大な犯罪を犯すような人が一般社会に出てくるのはおかしいと思います。そこで「終身刑」という考え方が出てきたり、外国のように「懲役300年」というような実質的終身刑を課すということも考えられなくはありません。

 しかし、こうも考えられませんでしょうか。日本の「無期懲役」は模範囚にもう一度更生のチャンスを与えているわけです(刑務所の中でも反省しないような仮出所すら認められません)。一般社会に出ても「一度も犯罪が許されない状態」で戻されるわけです。


 私なりにまとめると、こういう事が言えます。日本の「死刑」制度は、被害者側と一般国民に立った制度です。犯罪被害者の代わりとなって国が死刑を執行し、国の治安を維持するという視点。一方で、「無期懲役」制度は、加害者側に立った制度であり、1度だけ更生のチャンスを与えている。それすら違反した人には一般国民側に立った視点で制度上の「終身刑」が待っている。ということで私の疑問②③は完全に解決しました。


 色々と調べて考察した結果、日本の「無期懲役」という制度は色々と考えられた制度なのだと納得。日本の政治システムもなかなか悪くないなあと思った瞬間です。ただ、それを運用する国会議員がサイテーですが…(苦笑)


以上、無期懲役に関する考察でした。