何かの新しいことを覚えようとした場合、
今まで以上のより多くの情報が必要となります。
今まで覚えていたものをど忘れして、
記憶を頼りに思い出すのとは勝手が違います。
新しい配列の語句を覚えるということは、皆さんが思う以上に難しく、
それを数百個、数千個と覚えるのは不可能に近いことです。
そういう意味では、高速ローマ字タイピングも
単語登録入力も同じく険しい道だと思われがちです。
さらに、以前にお話をしたとおり、人間の記憶力には限界があります。
マジカルナンバーという言葉で説明したとおり、
初期の段階での記憶は、7プラスマイナス2、つまり、5~9個程度であるのです。
そこで、まずは、私たちがふだんはどのように記憶をしているかをご説明します。
ちなみに、私の学生時代の専攻は認知心理学であり、いわば、脳科学に似た分野です。
博士号などは取得しておりませんので、基礎知識程度にお聞きいただければ幸いです。
新しい語句を覚えるのに一番最適なのは、繰り返し見る、聞く、しゃべるということです。
たった一度見たり、聞いたりしただけで何でも覚えられる人がいるとすれば、それはきっと天才の部類に属されます。
つまり、先生の聡明なお話も上司のありがたいお言葉も
その場限りにしていれば、ほぼ間違いなく、100%覚えていないでしょう。
私も社員を指導する立場ではありますが、そのように相手を見ています。
さて、日常生活でも経験していることですが、私たちの暮らしはさまざまな情報に囲まれています。
1日で得られる情報は数千とも数万ともなり、
仮に、それらの全てが記憶されてしまえば、頭の中はパンク状態になります。
つまり、私たちの脳は、それらの情報を無意識に取捨選択し捨て去っているのです。
例えば、電車通勤の方であれば、車内の広告を必ず一度は目にしているはずです。
もしくは、目の前にいる人の洋服の種類や色なども認識しているはずです。
しかし、時間がたてば、そんなことは頭の片隅にも残っておりません。
逆に、よく知る友人、もしくは、好意を寄せる異性、同じ時間を共有する同僚など、
自分に近い人間については、楽に思い出せることができます。
私たちの脳では、記憶の処理として、覚えるかどうかを保留する短期記憶というものがあります。
頭の中に入ってくる信号は、捨て去られるか、短期記憶にとどめるかを選択します。
その後、短期記憶にとどまったものを重要なものと捉え、長期記憶にとどめるか、捨て去るかを選択します。
先ほどもお話ししたように、これは無意識のうちに脳の中で処理してしまうことです。
逆にいえば、無意味なように思えても長く覚えている物事とは、
あなたの中で、あなたの脳が重要だと判断したものだと言えるのです。
さて、それでは、無意識の世界で記憶する物事について、私たちがどう意識すればよいかということです。
それには、記憶としてとどめようとする意思が必要になります。
先ほどの脳内での取捨選択は機械的なものなのです。
つまり、より多くの付随する情報があれば短期記憶、そして、長期記憶に移行させることができます。
それが何度も繰り返すという反復行為です。
1回目は忘れられ、
2回目は短期記憶にとどまり忘れられ、
3回目は長期記憶にとどまる。
もちろん、現実にはたった3回で済む話ではありませんが、
このようにして、忘れないよう何度も繰り返すことは必要です。
また、覚えるために、見る、実際に口にする、さわってみるなど、多くの器官を使うことも重要です。
歌の歌詞などは、目で追うだけではなく、実際に口ずさむことで容易に覚えられるのもそのせいです。
さて、話はようやく本題に入ります。
以上のように、単語登録をしても、その登録語句を忘れてしまっては意味がありません。
そのため、覚える工夫もまた必要だということです。
もちろん、登録した単語を複数回繰り返し用いる、また、声に出して読むこともよいでしょう。
しかし、これから行おうとしているのは、数百、数千という単位の語句です。
声に出すことは言うまでもなく重要ですが、これを繰り返すには途方もない時間が必要になります。
そこで、④の「登録語句は覚えず、法則で覚えること」が重要になってくるのです。
日本語文というのは、幾つかの法則でできています。
ですから、単語自体を覚えるのではなく、その法則を覚えるのです。
例えば、私は以下のような登録をしています。
特徴的(とく・ちょう・てき)→とちて
一体的(いっ・たい・てき) →いたて
継続的(けい・ぞく・てき) →けぞて
精力的(せい・りょく・てき)→せりて
積極的(せっ・きょく・てき)→せきて
ごらんのように、「○●的」は、○の漢字の頭、●の漢字の頭、的(てき)の「て」、
このように、頭の文字を一つずつとるという法則にしています。
「特徴的」は「とちて」で、「一体的」は「いたて」だと覚えるのではありません。
上記の法則で、ほかの語句も全てが登録しておくのです。
そうすれば、
「経済的(けいざいてき)」「多角的(たかくてき)」「圧倒的(あっとうてき)」「精神的(せいしんてき)」
「潜在的(せんざいてき)」「効果的(こうかてき)」「効率的(こうりつてき)」「象徴的(しょうちょうてき)」
「財政的(ざいせいてき)」「普遍的(ふへんてき)」「実践的(じっせんてき)」「本能的(ほんのうてき)」
○●的という言葉はこれ以外に幾らでも存在しますが、
その全てはたった一つの法則により、3文字で入力することができるのです。
これならば、10でも20でも、いえ、100の語句を登録しても間違いなく覚えていられるのです。
覚えるのは、単語ではなく、この法則一つなのです。
今まで以上のより多くの情報が必要となります。
今まで覚えていたものをど忘れして、
記憶を頼りに思い出すのとは勝手が違います。
新しい配列の語句を覚えるということは、皆さんが思う以上に難しく、
それを数百個、数千個と覚えるのは不可能に近いことです。
そういう意味では、高速ローマ字タイピングも
単語登録入力も同じく険しい道だと思われがちです。
さらに、以前にお話をしたとおり、人間の記憶力には限界があります。
マジカルナンバーという言葉で説明したとおり、
初期の段階での記憶は、7プラスマイナス2、つまり、5~9個程度であるのです。
そこで、まずは、私たちがふだんはどのように記憶をしているかをご説明します。
ちなみに、私の学生時代の専攻は認知心理学であり、いわば、脳科学に似た分野です。
博士号などは取得しておりませんので、基礎知識程度にお聞きいただければ幸いです。
新しい語句を覚えるのに一番最適なのは、繰り返し見る、聞く、しゃべるということです。
たった一度見たり、聞いたりしただけで何でも覚えられる人がいるとすれば、それはきっと天才の部類に属されます。
つまり、先生の聡明なお話も上司のありがたいお言葉も
その場限りにしていれば、ほぼ間違いなく、100%覚えていないでしょう。
私も社員を指導する立場ではありますが、そのように相手を見ています。
さて、日常生活でも経験していることですが、私たちの暮らしはさまざまな情報に囲まれています。
1日で得られる情報は数千とも数万ともなり、
仮に、それらの全てが記憶されてしまえば、頭の中はパンク状態になります。
つまり、私たちの脳は、それらの情報を無意識に取捨選択し捨て去っているのです。
例えば、電車通勤の方であれば、車内の広告を必ず一度は目にしているはずです。
もしくは、目の前にいる人の洋服の種類や色なども認識しているはずです。
しかし、時間がたてば、そんなことは頭の片隅にも残っておりません。
逆に、よく知る友人、もしくは、好意を寄せる異性、同じ時間を共有する同僚など、
自分に近い人間については、楽に思い出せることができます。
私たちの脳では、記憶の処理として、覚えるかどうかを保留する短期記憶というものがあります。
頭の中に入ってくる信号は、捨て去られるか、短期記憶にとどめるかを選択します。
その後、短期記憶にとどまったものを重要なものと捉え、長期記憶にとどめるか、捨て去るかを選択します。
先ほどもお話ししたように、これは無意識のうちに脳の中で処理してしまうことです。
逆にいえば、無意味なように思えても長く覚えている物事とは、
あなたの中で、あなたの脳が重要だと判断したものだと言えるのです。
さて、それでは、無意識の世界で記憶する物事について、私たちがどう意識すればよいかということです。
それには、記憶としてとどめようとする意思が必要になります。
先ほどの脳内での取捨選択は機械的なものなのです。
つまり、より多くの付随する情報があれば短期記憶、そして、長期記憶に移行させることができます。
それが何度も繰り返すという反復行為です。
1回目は忘れられ、
2回目は短期記憶にとどまり忘れられ、
3回目は長期記憶にとどまる。
もちろん、現実にはたった3回で済む話ではありませんが、
このようにして、忘れないよう何度も繰り返すことは必要です。
また、覚えるために、見る、実際に口にする、さわってみるなど、多くの器官を使うことも重要です。
歌の歌詞などは、目で追うだけではなく、実際に口ずさむことで容易に覚えられるのもそのせいです。
さて、話はようやく本題に入ります。
以上のように、単語登録をしても、その登録語句を忘れてしまっては意味がありません。
そのため、覚える工夫もまた必要だということです。
もちろん、登録した単語を複数回繰り返し用いる、また、声に出して読むこともよいでしょう。
しかし、これから行おうとしているのは、数百、数千という単位の語句です。
声に出すことは言うまでもなく重要ですが、これを繰り返すには途方もない時間が必要になります。
そこで、④の「登録語句は覚えず、法則で覚えること」が重要になってくるのです。
日本語文というのは、幾つかの法則でできています。
ですから、単語自体を覚えるのではなく、その法則を覚えるのです。
例えば、私は以下のような登録をしています。
特徴的(とく・ちょう・てき)→とちて
一体的(いっ・たい・てき) →いたて
継続的(けい・ぞく・てき) →けぞて
精力的(せい・りょく・てき)→せりて
積極的(せっ・きょく・てき)→せきて
ごらんのように、「○●的」は、○の漢字の頭、●の漢字の頭、的(てき)の「て」、
このように、頭の文字を一つずつとるという法則にしています。
「特徴的」は「とちて」で、「一体的」は「いたて」だと覚えるのではありません。
上記の法則で、ほかの語句も全てが登録しておくのです。
そうすれば、
「経済的(けいざいてき)」「多角的(たかくてき)」「圧倒的(あっとうてき)」「精神的(せいしんてき)」
「潜在的(せんざいてき)」「効果的(こうかてき)」「効率的(こうりつてき)」「象徴的(しょうちょうてき)」
「財政的(ざいせいてき)」「普遍的(ふへんてき)」「実践的(じっせんてき)」「本能的(ほんのうてき)」
○●的という言葉はこれ以外に幾らでも存在しますが、
その全てはたった一つの法則により、3文字で入力することができるのです。
これならば、10でも20でも、いえ、100の語句を登録しても間違いなく覚えていられるのです。
覚えるのは、単語ではなく、この法則一つなのです。