能勢謙三の鹿児島まち案内日記

いま必要なのは… こぼれ71

12月に入りました。
11月30日まで鹿児島中央駅東口など市内6ヵ所にあった「エコちゃりポート」が撤去されました。エコちゃりは、昨年に引き続き鹿児島市が9月から期間限定で実験した自転車の使い回しシステムでした。
実験が成功したかどうかはわかりませんが、中央駅東口のポートに限っていえば、成果をあげたのではないかと思います。それも本来の自転車の貸し出しではなく、「まち案内」という仕事で。

中央駅で案内するかたわら毎日のようにポートの様子を見ていたら、自転車を借りる人より、バス乗り場やホテルやコインロッカーの場所などをポートのスタッフに尋ねる人が多いことに気付きました。スタッフの皆さんも、それに何とか応えようと懸命になっていました。

「能勢さん、お願いします」とスタッフの皆さんから案内を引き継がれたことも何度もありました。ある日、思い立って、バス乗り場などの案内資料3枚を手作りしてポートに預けました。自分がいない日や時間帯に、役立ててもらえばと考えたのです。

11月30日夕方、ポートの近くに立っていたら、スタッフの1人がこの資料を返しに来てくださいました。「お世話になりました。大変役に立ちました」と。自分の仕事を手伝ってもらった当方も、「こちらこそ、お世話になりました」とお礼を言いました。

エコちゃりポートのスタッフはむしろ、案内に貢献したのです。「バス乗り場や電停が、本当にわかりにくいですね」「この辺に案内所があればいいですね」。毎日のようにスタッフから聞いた言葉です。

貸し自転車より何よりも、観光レトロ電車よりも何よりも、軌道敷緑化より何よりも、いま鹿児島市に必要なのは、わかりやすいバスや市電にすること、利用しやすいバスや市電にすることではないかと、ますます思えてきました。もっと言えば、わかりやすい街にすることこそ、と。

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コメント一覧

しんいち
「エコちゃり」(レンタル自転車)は、多くの自治体で社会実験が行われていますが、利用者目線で考えられていないコトが多く、ほとんどが失敗(赤字)になっているようです。
今回の鹿児島市の場合、なぜ中古車を貸し出していたのでしょうか?
昨年は、確か新車を貸し出していましたよね。

レンタル自転車もいいですが、まずは、自転車の走りやすい街作り。
歩行者と自転車・自動車が安全に共存できる道路作りが先だと思います。
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