その意味で鹿児島の観光を守り立てるには、この親切さをもっと強く打ち出していいのではないかと考えます。目新しい施設よりもイベントよりも、日常の私たちの姿をそのまま生かせばいいのではないでしょうか。お金もかけずに、息の長い、大きな効果が得られそうな気がします。
最近、街に「放題」の文字があふれています。飲食店だったら「飲み放題」「食べ放題」、携帯電話店だったら「パケ放題」「かけ放題」など。
厳しい各業界の競争の末に躍り出た「放題」ですが、無理が生じないのかな、自分の首を絞めることにならないのかな、とちょっと心配です。
ものには、適正な値段があるはずです。あまり安売りに走ると、当の業界はもちろん、客にも悪い影響が及びかねません。
一昔前まで「ただほど怖いものはない」と言われたものです。安易に「放題」に飛びつく客の姿を見ていますと、さもしさ、いやしさを感じます。
先日、auの某店を訪ねて「放題」の仕組みを教えてもらおうとしましたが、よくわかりませんでした。説明するパンフはいただけませんかと尋ねると、「店置きの資料以外ありません。ホームページを見ていただけば」とのこと。不親切だと思いました。
ちょっとムッとなり、放題、放題で、携帯各社はどこでもうけるのですか? と聞くと、「うちは代理店ですからわかりません。KDDIにお尋ねを」と。 店を出ました。
粗にして野だが、卑ではない。私が好きな言葉です。
国鉄改革のため民間から70代後半で国鉄総裁に起用された故石田礼助氏が初の国会答弁で、自分について述べた言葉だそうです。
過去に三井物産社長も務めた石田氏。「公職は奉仕すべきもの」との信念(パブリックサービス)から、国電で1人で通勤し、総裁報酬は当初月に10万円しかもらいませんでした。しかも重大な鶴見事故が起きてからは1円も受け取らなかったそうです。1年に1本きりの洋酒を除いて。
政府にも国会議員にも野党にも歯に衣着せぬ発言をして、各界から信頼されました。
卑ではない。話は違いますが、せめてサービスを受ける側は、こうありたいと思います。
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