プリシラ物語

☆☆☆

拝啓、ミノル様。

2007-03-08 23:38:28 | Weblog
ミノル・・・どうしてそんなに怒ってる???

業者の営業、妻子持ちTの弟分・・・横チンはプリシラと同郷とあってか、常にプリシラをゴヒイキにしている。
「プリシラさん、これあげますよ」って紙切れ4枚を手渡してくれた・・・。
「おっ、サンキュ。」・・・横チンを妻子持ちT同様、全くもって男子扱いをしていないプリシラは4枚の紙切れを握り締めた・・・。
何だ??・・・紙切れの正体は何だ???・・・正体は・・・正体は・・・
若者が集う・・・全国的に有名な・・・マ、マ、マ・・・
こ、これは・・・マクドナルド・・・そう・・・マックの割引き券じゃないかっ!!!
しかも、4枚のうち2枚は「朝マック」
毎朝、目覚まし時計を5個も使用している寝ぼすけのプリシラに朝マックの割引き券・・・てかっ???
横チン・・・お主は強者じゃのう・・・フッフッフッ・・・近こう寄れ・・・近こう寄れ・・・苦しゅうないぞよ・・・フッフッフッ・・・
でもさ・・・朝マックは無理だけど・・・他2枚は大丈夫じゃ~ん
食べちゃうもんねぇ~マック、最高じゃ~ん
ま、それ程最高でもないか・・・ま、いっか・・・
そんな割引き券をかなりの間・・・忘れていた・・・今日仕事の帰り・・・プリシラ様ご愛用鍵のない誰からでも見られてしまうナイスなロッカーの片隅から見つけ出した。 
「マックかぁ~マックを夕飯にするなんて若者か手抜き主婦のする事だよなぁ~」
そう心の中で呟き・・・有効期限に目をやると・・・
おぉ~~~3月8日(木)までじゃ~ん
プリシラは若者でも手抜き主婦でもないが・・・行くっきゃないぜっ!!
今日までだぜっ!!マックがオイラを呼んでるぜっ!!!
いやぁ~マックは若者が多いねぇ~皆、お家で夕飯を食べなくていいのかいねぇ~
プリシラはちょっと、ドキドキしながらエビなんとかのセットを注文したさ。
「4分程、お待ちいただいてよろしいですか?」
いいよ、急いでないよ・・・風任せの旅路さ・・・何分でも待つよ・・・
・・・・とその時・・・
「イライラすんなぁ~何やってやがるんだぁ~」
ふと見ると・・・男子が一人・・・ボールペンを持ちながらはじのレジ前でクダを巻いている・・・。ボサボサの髪にヨレヨレの野球帽・・・何が入ってんのさ・・という位パンパンで薄汚れたリュック・・・ジャージ?だか何だからくだ色のズボン・・・しかし、その男子のいるレジの場所には誰もいなくて、ただその男子が「おせぇんだよ~」「やっちまうぞ」とか静かなる暴言を吐いており・・・その横では淡々と他の客が注文をしている・・・少しすると女性店員がやって来て何か対応を始めたが・・・
「あのさぁ~領収書の名前はミノルでね・・ミノルで頼むよ」
と男子が言ったかと思うと、女性店員は何処かにいってしまい・・・ミノルの静かなる暴言がまた始まった・・・「ふざけやがって」「許せねぇよ」・・・
仕舞いにはミノルは持っていたボールペンで自分の手にラクガキを書き始めてしまった・・・あ~プリシラの立っている位置からはミノルが何を書いているか読めない・・・。悔しすぎる・・・。
「エビなんとかセットでお待ちのお客様~」
あぁ~~~プリシラのエビなんとかじゃ~~~ん
ミノルが何で怒っているか見届けられないじゃ~~ん
プリシラは渋々、エビなんとかセットを譲り受け泣く泣くマックを・・・ミノルに後ろ髪を引きずられる思いで後にするのであった・・・
帰り道・・・誰にも見つからない様に・・・ポテトを口の中に入れると・・・揚げたてだと思っていたポテトが非常に冷たくて・・・「許せねぇよ、4分も待ったのに・・・ふざけやがって・・・」と思ってしまったプリシラはもうミノルの事は・・・忘れていた・・・。
   

   エビフィレオガデキタテデオイシカッタヨ!
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