レッスンも演奏と同じく「スキル」が大事です。

上の画像は人生最大の師、Jerry Bergonziに書いて戴いた推薦状です。とても貴重で大切な物ですが、これが有ったからと言って、即仕事にありつけた訳では有りません。僕だってスタート地点は限りなくゼロに近かったです。

先程自宅での体験レッスンが終わり、また新入会が決まりました。レッスン中、「YouTubeでは観たことの無い内容を教わった！」と大変満足されてお帰りになられました。他にも体験のお申込みを複数戴いています。平日お昼などはまだ幾分余裕は有りますが、そろそろ定員を決めて、ウェイティング・リストを作るべきかなぁとも思ってます。(ヤマハでのレッスンはまだ余裕だらけですが…笑）

そうしないと、演奏仕事の方もコロナ禍前以上に増えつつあるし、ツアーやイベントによる振替レッスンってのも難しくなりつつあります。レッスンも演奏もクオリティーは保ちたいし、更にもっともっと進化もさせたい。あと、レコード聴いたり温泉旅行…っていうプライベートも死守したい！（笑）　余裕を持って仕事をしないとクオリティーは自ずと低下します。各所にご迷惑をお掛けするので、それは避けたい。

お仕事が少しずつではありますが増えて行ってるのは本当に有難い事で、ひとえに皆様のお陰ではありますが、演奏と共に教え方という点でも影響とスキルを与えてくれた師匠、Jerry Bergonziにここで感謝したいです。今だにYouTubeで彼のレッスン動画を観ると他とのレベルの違いにぶったまげます。

プロミュージシャンの間で、インチキ・レッスンや動画が揶揄される事が多いですが、結局は結果だと思います。インチキだろうと何だろうと、その生徒がなんらかの結果に満足すれば成立してしまいます。ただ、それがジャズとして成立してるかどうか？という点で不満を抱えた方々が僕の所にやって来る、いわば「受け皿」としての役割を自分は果たしてると自負しています。だから、揶揄する気も特に無く「勝手にやってれば？」と思ってます。そんなものでジャズが衰退するとは思ってないし、言葉などに騙されない音楽的に耳の確かなリスナーさえ居れば、インチキはやがて淘汰されます。

学生時代にジェリーのレッスンで衝撃を受け、そのコンセプトを日本にも広めようと30年近くやって来ましたが、僕自身もミュージシャンとして成長する事で、レッスンもどんどん進化してるし、長年の経験で教え方のスキルも上がってると思います。実戦に於いて初めて音楽に対する理解が深まったり気付く事も多々有ります。

若いうちに、レッスン動画作りや何十人も生徒を抱える事で忙殺され、実戦の現場から遠ざかってしまうと、そういう経験が出来ないまま歳を取って行く事になります。そこから新しいコンセプトを講師自らが学び実践しようとするのは恐らく不可能です。結局、騙し騙し既にマニュアル化された発想の乏しい内容のレッスンを続ける事になるでしょう。だから若い人達には、金儲けばかり考えず、まずは実戦に身を賭する事をして貰いたい。結局、何にせよスキルが無ければいずれメッキは剥がれ、淘汰されるのですから。それは演奏もレッスンも同じです。

　

追記:これは、これから講師としてレッスンという仕事にあたろうとしている若いミュージシャンの為に書いたものです。ほぼ同じ内容ですが、これからレッスンを受けよう…とお考えの方はこちらをお読みください。

レッスンの為のリサーチ力 - Saxophonist 宮地スグル公式ブログ