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落花 情 あれども 流水 意 無し

観能記録など。備忘録として。

2019.05.25 第22回 片山九郎右衛門後援会能  生田敦盛  居杭  船辨慶 重前後之替 舟唄

2019年05月25日 | 能公演
2019.05.25(土) 13時(12時開場) 第22回 片山九郎右衛門後援会能  京都観世会館

能 生田敦盛 シテ/平敦盛 観世銕之丞 子方/敦盛の遺児 分林桜子 
       ワキ/男 殿田謙吉
       笛 杉市和 小鼓 曽和鼓堂 大鼓 河村大 
       後見 橘保向 武田邦弘 分林道治
       地謡 観世淳夫 大江広祐 橋本忠樹 大江信行
          河村博重 片山九郎右衛門 味方玄 古橋正邦

狂言 居杭  シテ/算置 茂山逸平 アド/何某 松本薫 アド/居杭 茂山慶和
       後見 山下守之

能 船辨慶 重前後之替 舟唄 
       前シテ/静御前・後シテ/平知盛ノ怨霊 片山九郎右衛門
       子方/判官源義経 梅田晃煕 
       ワキ/武蔵坊弁慶 宝生欣哉 ワキツレ/判官ノ従者 則久英志 宝生尚哉
       間狂言/船頭 茂山逸平
       笛 杉市和 小鼓 吉阪一郎 大鼓 亀井広忠 太鼓 前川光長
       後見 小林慶三 青木道喜 梅田嘉宏
       地謡 大江広祐 橋本忠樹 大江信行 分林道治
          片山伸吾 浅井文義 武田邦弘 味方玄

                終了予定 午後5時前





片山九郎右衛門、最高!
(呼び捨てごめんなさい)
三役も地も空気感も素晴らしかった。
子方くんもとってもとっても良かった。構えが一瞬たりとも崩れないの。
静かだけど堂々として。まだ小さいのに頼もしくさえあった。
良かった。素晴らしかった。小さいけど、ほんとは32歳くらいなんじゃない?って思ったくらい落ち着いて見えた。


京都、灼熱だったけど、能舞台も熱かった!


前シテ、印象的だったのは正先近くまで出て義経の方を向き、かなり膝を深く沈めて、ジッと見つめたところと、
舞を終えて静烏帽子を取るとき、いままで観た船弁慶では紐を解くときは割りとゆっくりなことが多かったと思うけど、バッ!と自分の想いを断ち切るように一気に解いたところ。
じっと義経を見詰めたところは、目がメモリー、瞼がシャッターのように、今はまだそこにいるけれど、今生の別れになるかもしれない愛しい人のかんばせを、ほかの何をも今後映さ無くても良いから、焼き付けておきたい。そんな風に見えて、とにかく美しくも切ない姿だった。


船辨慶もだが、この日は『生田敦盛』も狂言の『居杭』も子供大活躍。
『生田敦盛』の子方は僧形だけど、角帽子が織模様のある生地に紅白段に染めてある華やかとも思えるものでかなり衝撃。水衣も織模様(立涌)のある綺麗な黄緑色。鮮やか。
櫻子さんも堂々とした安定感のある演技で束の間の再会から別れのときまで、
本当にしっとりと感動的だった。
子方さんたち、伝承の会とかの公演が良い効果を上げてるのかなぁ。

本当にいい会だった。

京都不慣れだから見落としたのかもしれないけど、どこかにタイムテーブルか休憩時間の分かる
貼り紙ってあったのだろうか?番組には休憩は記載が無かったし。
ちゃんとアナウンスはあったけど。
休憩時間に飲み物サービスあったの、外が凄まじく暑かったのでありがたかった。
(狂言の前後に10分と20分の休憩がありました)