昨日観に行ったマウリッツハイス美術館展には、写実的な花や果物の絵もあった。例えば共同制作とされるリンク先のヤン・ブリューゲル(父)およびヘンドリック・ファン・バーレン作「四季の精から贈り物を受け取るケレスと、それを取り巻く果実の花輪」。まさに豊穣を象徴した華やかな絵だった。そして野菜や果物、花、動物の描かれ方は非常に写実的なのだった。写真で撮影したのではないかと思うぐらい綿密に描かれたこれらの絵を見ると、画家たちの非常に高度な技術にため息がでそうになる。実際、当時のオランダの画家たちは、現実を絵の具に置き換え実物と錯覚させるために最大限の努力をしたということだ。しかし、それらの絵は、本当は、見た通りではない。神話の世界を端的に表すためのものだったり、理想の世界を表すために季節が違う花を満開にして一度に持ってきたりしている。つまり、本当はリアルな世界ではなく、観た人が理想とする世界を、絵の中で描き出しているというわけだ。だから、しおれている花、腐っている果物は一切ない。しかし、そういう不自然さがあったとしても、描かれている花の美しいこと、野菜や果物の、おいしそうなこと。
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