長期休養から突如2話を更新する他人の不幸は蜜の味です。遠い遠い昔のお話です。友人Aは、他人の誕生日について特に興味を持たないのですがここ一番では、おそるべき記憶力を発揮して女性を喜ばしているみたいです。そんなおそるべき記憶力に頼りきっていたのが不幸の始まりだったのかもしれません。
友人Aは、買い物をする為に奥様におこづかいを要求したのですが、何日が無視されていました。どうしても買わなければならない当日の朝、出勤前にそのことを思い出したので、再度要求したらキャッシュカードを渡されました。
出勤前の忙しい時間帯だったので、とりあえず財布に納めて出勤したのですが、昼前に銀行で出金しようとしたら、いつもの暗証番号ではNGになりました。何度も間違いを押すわけにはいかないので奥様にメールで連絡をとって確認したら
「私の誕生日で押せばいいから・・・」とメールに返信があったようです。
おそるべき記憶力は、浮気などの本人が必要なときに力を発揮するらしいですが、奥様の誕生日は思い出すことができなかったようで、結局キャッシュカードを使うことを諦めたようです。