PATで50万(能書き・記録編)

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他人の不幸は蜜の味 SP2

2010-05-28 08:00:19 | 蜜の味?
遠い遠い昔のお話しです。
友人の家族はゲームが大好きで嫁・子供で任天堂の売上に協力してますが ゲームの為に無線LANの導入を決めたのが彼と私の不幸の始まりだったのかも知れません

友人から久しぶりのメールが届きました「無線LANつないで」との内容だったので迷わず削除しましたが 数日後にまた届いたので仕方なく有料で対応することにしました。


友人と二人で量販店にでかけるとAOSS規格のルータがメルコから6千円台であったので即決して 彼の家に向かいました。車の中で「なんでお前に頼んだか 解ってるな?」 友人が念を押すように言ったので
「心配するな 今回でお前のパソコンとも縁が切れるから 俺も楽になるし」と答え安心させました

彼のパソコンは 秘密が満載されていて以前CATVに加入したときに大騒動になりました 今回はその誤りを二度と冒さないように私に相談したようです
今回無線のルータを入れれば誰も彼のパソコンを触る必要が無くなります
彼は満足したらしく「あとはこのミッションを如何に早く終わらせて家を脱出するかやな・・」呟くように時間制限があることを知らせます。
「おいおい、大魔神は出かけてるやろな?」私は不安になって確認しましたが、「大丈夫とは思うけど帰ってくるかも・・」彼が自信なさげに答えます

車が彼の家に着くと私達はガレージから窓を通じて彼の部屋に直行します。 ちなみに私は玄関を使ったことはありません 愛想の良い子供達と嫁の質問攻撃を防ぐ為です。彼は結婚して長いので家族に限りなく嘘をついているのですが、嘘の半分は私と釣りかゴルフになっており 遭遇するのは、彼にとってかなり危険な状態なのです


彼の部屋に入ると私は次々に指示します
「まずモデムを切れ」
「パソコンからLANケーブル外せ」
「ルータを説明書通り組み立てろ」
私は指令を出しながら彼のパソコンのセットアップをします

さすがにメルコの製品はセットアップが簡単で10分ぐらいで完了です
あとはモデム次第 電源を入れて反応を見ます

「・・・」

「繋がった!」

「よし撤収や!」


梱包や包装紙をそのままにして 部屋から出た瞬間です。


久しぶりに見る友人の娘が退屈そうに立っていました
「おっちゃん久しぶり」次女(小3)が馴々しく話しかけてきます

私は生返事をしながら振り返ると彼は察したらしく
「おっちゃんは今から病院やねん 邪魔したらあかんよ」

あとは喋りの長女と大魔神の居場所が気になりましたが 私と彼は急いで車に乗り込みました


友人が急発進すべくハンドルを握った瞬間
「やられた!」
大きな声で叫びます

「どうした?」

「鍵が・・」
どうやら鍵を取られている様子です

そのときです
私の携帯が唸ったので 相手を確認したら彼の家からです

私は彼に震える携帯を渡しました
彼は狭い車で姿勢を正して応答しています
「はい・・・そうです・・・・はい・・・時間が無いようで・・・はい・・・病院って・・・はい・・・でも・・・はい・・・分かりました」
携帯を切った彼に私は怒りをぶつけます
「何が分かりましたや 何年も逆上って質問されるのは俺やで 病院で押し通せ!」
と言った直後でした。
突然後ろの座席から
「なんの病気?・・・」

長女(中1)がワンボックスの三列目から話しかけて来ます

「おっちゃん ママすごく怒ってるで 今日は家に行った方がええで」

「怒られるのはパパだけで いいねん 俺は帰る」私がドアを開けて車を出たときでした 聞き覚えのある声が背中を襲います
「久しぶり・・ゆっくりしていくよね〓」

振り返ると久しぶりに見る大魔神。

「ゆっくりできない事情があるけど・・・・いつ見ても綺麗ですね〓」

お世辞は全く耳を貸さず大魔神は玄関を指差しました
「たまには玄関から入ったら。」



大魔神の前で、昼下がりのリビングのソファーで正座をする友人と並んで小さくなって取り調べを受けた私は1時間で開放されました。


彼が危険を冒して守りたかったものは 無事でしたのが 不幸中の幸いだったのかも知れません。

私が玄関で靴を履く時に次女が横に座って嬉しそうに尋ねてきます。
「怒られた?」

「パパの半分ぐらいかな?」
と答えて玄関を出ます。

リビングを外から見ると、まだ正座をしている友人が見えたので合掌して退出しました。
コメント (1)
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