エンスーMの「クルマとともに」

私が愛したクルマたちのことを忘れないために…

1984(昭和59)年式ランチアデルタGT(5MT) S63.5〜H1.3

2022-06-01 08:40:00 | 日記
(このクルマも画像は借り物です)

とても気に入っていたアルファスッドでしたが、ちょうどその頃、同居していた家族(妹)との折合いが悪くなり、どちらが家を出るかという話にまで発展してしまいました。
今になってみると、どうしてあの時は我慢できなかったんだろうと思うばかりですが、若かったんですかねぇ。

よし、分かった、オレが出るわと啖呵を切り、貯金なんかあるはずのない私は愛するスッドを雑誌の売買欄に掲載してもらったのでした。

購読していた3誌のうち、締切りに間に合った1誌だけに載り、その本が北海道で発売になる前に電話がかかってきました。確か投稿してわずか3週間くらいだったと思います。
週末に東京から見に行くという申出には驚いたものの、アルファスッドをとても気に入ってくださり、その方のクルマと交換の上、一人暮らしを始めるには十分な追金をいただく形でお譲りすることになりました。
ところが、実家から出て行ったのは妹のほうだったという話のオチもありww

今ならば個人でも簡単に陸送を依頼できますが、当時は料金が高く、手続も面倒だったので、フェリーに載せて私が運ぶことにして片道ずつ負担。

新潟のフェリーターミナルで私を待っていたのは、ランチアデルタGT。またもや左のマニュアルです。
1,600ccのツインカムには小さなキャブがひとつだけ。漆黒のボディーにベージュの内装で、随所にはエルメネジルド・ゼニアのタグ。アルパインの1DINオーディオ。とにかく高級な小型車のイメージにぴったりのクルマ。
もちろんエアコンも付いていました。

こちらでは必須の冬用ホイールも、お互いの手持ちを交換することに。同じ98ミリのピッチで4穴なのに、ハブ径と位置決めのボルト穴が合わなかったので大いに助かりました。

予想どおりデルタはスッドよりもずっと大人しいクルマで、キビキビよりもゆったりと走るのに向いていました。
ただ、サイズの割に回転半径が大きかった記憶があります。
遅くはないが速くもなく、スッドもそうでしたが、北海道内ではまず絶対に同じクルマとは出会わないという、おかしな優越感が愉快でしたね。

これはヨーロッパの小型車全般に言えることかも知れませんが、街中の燃費が良くない反面、郊外路を流すように走ると驚くほど燃費が伸びます。
デルタは街中ではリッター10キロに届かず、一方、高速を使わずに長距離を走ると、特にエコランを意識せずに18くらいは平気で走りました。

ただ、私のところへ来た時、既に7万キロ以上の距離を刻んでいたこのデルタ、小さなトラブルが多かったです。
キャブの目詰まりによる始動不能、燃料タンクのピンホール、燃料計のセンサー不良、パーキングブレーキのケーブル固着等々、ディーラーで車検を取った後にかえって調子が悪くなるという負の連鎖が続くようになり、1年くらい乗ったんだからもう普通のクルマで良いんじゃないかと考えるようになりました。

実はその頃、ウチにはもう1台の厄介なクルマがいたせいもありますが…


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