軟骨肉腫 nobi1123日記

2009.10骨盤のガンで重粒子治療を受たが同病の方々と情報交換したいのでブログを始めました。68歳からの日記帳。

軟骨肉腫/カイロプラクティックのN先生

2010-07-30 09:50:29 | 日記
2009年春頃に歩行時に痛いと言うか膝や腰の関節が絡んで固まってしまい痛くて身動きできない状態になりました。痛みは1年位前から続いており、むろん整形外科でMRI検診を受けたり接骨院に通ったりはしていました。いよいよどうしようなくなり恐る恐るN先生を頼りました。先生は前身はコンピュータ関係の技術者でしたが、なぜか一転米国でカイロの勉強をし日本で治療院を開設し10数年のキャリアを積んでおられました。所謂ボキボキやるカイロの治療とは全く異なります。先生の非常に研ぎ澄まされた鋭敏な指先は体内部の筋肉や筋の動きを感じ取ります。私も良く知りませんがオステオパシー治療(筋膜リリ-ス)と聞きました。先生は解剖学や東洋医学や気功なども研究されており西洋医学との結合を強く望んでいます。私にも綜合病院で精密検査を受けるよう勧めました。西洋医学の先生方は全くと言って良いほどカイロ治療を相手にしません。しかし私はどうしようもない筋肉の痛みをその時その時の状況に即して応急処置してもらい大変助かりました。重粒子治療の退院後もリハビリの意味合いで1週間に1度通っています。現在私は大腿部の筋肉はすっかり落ちてしまい、寝る時に足が伸ばせないので膝の下に柔らかなクッションを入れるのですが、そのクッションの当たっている筋肉が自分の足の重さで痛んできます。痛みは西洋医学の薬で感じなくして睡眠薬を飲んで寝てしまうのです。先生にはその日の状態で痛む箇所を重点に各関節を緩めてもらい血行をよくするようにマッサージを受けています。
私はN先生の神の手を信じています。今後ぜひ西洋医学と協調して治療ができれば益々すばらしい成果を発揮されると期待しています。

軟骨肉腫/退院後のケアー1

2010-07-29 16:33:21 | 日記
骨盤軟骨肉腫による重粒子治療から退院して9ケ月経過しました。この間私は増大する痛みとその対策は痛み止めの薬を増やすしかないという先生方のお話に戸惑いました。治療に伴い筋肉の痛みがでたり骨がもろくなり骨折の心配があると説明されてきました。しかし重粒子治療が少しも苦痛がなかった事が私に安易に過度の期待を抱かせたのでしょうか?良くなりたいという私の願望に対して対策なしという現実、増大する痛み、私は無力感に苦しみました。痛み止めの薬ですが、退院時麻薬系のオキシコンチン5mg錠ー朝夕1錠だったのが直ぐに2錠づつになり、6ケ月後から貼付タイプのデュロテップMTパッチ2.1mg-1枚/3日毎を追加し現在は更にこれを2枚/3日毎にしています。良くなる希望がないなんてどうすればよいのだ。だいたい先生方はパソコンやデーターばかり見ていて、患者の顔を見やしない、患部を見たり触ってみたりもしない。。。ついつい愚痴がでます。
しかし此処へ来て私もある程度心の整理がついてきました。先生方と私とは判断の基準が違っていました。づうづうしくも私はがんは重粒子でやっつけて普段の生活レベルに戻る事を前提にしていました。先生方は先ずがんを退治する事を最重点に頑張って下さったのです。生きるか死ぬかの問題で私に生きる道を与えて下さったのです。先生方に八つ当たりする根性なしのバカな自分が本当に恥ずかしく思います。今後の生きる道は自分も頑張って切り開いて行かねばなりません。私には家族をはじめ多くの友人やアドバイス下さる方々がおりました。

軟骨肉腫/入院費用の処理

2010-07-21 11:27:35 | 日記
入院の費用は①ガンセンターでの生検の為6日間入院。②重粒子センター1ケ月入院に付随する通常の入院費用及び重粒子治療314万円です。生命保険には富国生命と簡易保険に加入しています。保険会社の入院給付金以外の手術手当金ですが、②重粒子治療は2保険会社とも適用でした。①の生検手術については富国生命は治療ではないとの理由で不可です。簡易保険はでました。重粒子治療の314万円は保険対象でないので、確定申告の医療費控除で一部取り返しました。(2009年前半は給与所得がありましたので)
富国生命の①についての見解は納得できなかったが、争う元気がなかったので我慢しました。


軟骨肉腫/重粒子治療/治療の経緯

2010-07-19 09:09:22 | 日記
治療の初めに型をつけてX線照射により予行練習を行いました。治療中はともかく体を動かさないでより正確に照射する事が大切です。呼吸も急に大きくなったりしないで平均的に呼吸するように要求されます。ゆるくはなく且つきつすぎない様に少し息を吸い込みながら型を合わせて頂くのがコツです。毎回の治療では体の位置合わせに15分~20分要し、重粒子照射は4~5分です。私の場合は照射によって気分が悪くなるとか、痛みがあるとか、皮膚が焼けるとかいった副作用は何もなくて順調に進行しました。
事前に忠告は受けていましたが8回目位になると照射の影響で足の痛みが増大しました。腰の患部ではなく腿や膝の痛みです。それは患部周辺の筋肉や神経が焼かれて損傷する事による影響です。それまでは痛み止めとしてロキソニンのみを飲んでいたが、以降オキシコンチン5mg錠を朝夕1錠づつ飲むようになった。麻薬系の薬だが副作用や常習性の心配はないとの事でむしろ積極的に痛みをとる様に説明を受けました。
所謂外科的手術の患者はいないので皆さん一見お元気そうで病院内は明るい雰囲気なのが良かったです。一方私も杖歩行になりましたが、顔面照射の方は口内の粘膜が損傷して口内炎ができてきたり、当初よりも逆行する症状がでてくると精神的に落ち込みます。患者仲間で歩ける方々はラジオ体操や散歩をし、また自己流の俳句や絵手紙などで励ましあいました。
入院中にありがたかったのは何と言っても家内の励ましと援助でした。毎日のように来てくれました。またここの看護師さんは特に優秀と思います。病人の気持ちを理解して下さる事は先生以上だし、経験も知識も豊富な方々ばかりなので大変心強く、この病院の看護師に入るにはそれなりの資格があるのではないかと思いました。
私は入院を機に退職し治療に専念しました。一か月は長くもあり短くもあり退院となりました。MRI画像で入院時と退院時の映像を比較して先生のお話を聞きました。病巣の大きさは画像では全く変化が分からないが中のがんは死んでいるのです!!多勢の患者仲間や看護師さんに見送られて10月26日に退院しました。

軟骨肉腫/重粒子治療/入院

2010-07-15 10:31:26 | 日記
正式病名は原発性右骨盤軟骨肉腫です。悪性腫80%グレード2の判定です。2009.09.26治療開始時の映像では股関節の大腿骨の球状の骨を受ける骨盤側の凹形部分(臼蓋)の部分がやられていました。骨盤その物もがんに浸食されていましたが、臼蓋の少し上方の内側及び下方の外側に夫々鶏の卵位の大きさの軟骨が骨盤から飛び出していました。最大巾で12.4cm。まさに唖然としゾットして、こんな事があり得るのかと信じられない位でした。しかしそれが現実です。これでは歩行時に負荷がかかれば腰が痛い、関節が動こうとしても上手く動けない。骨が痛いと言った自分の実感が納得できるものでした。

重粒子の照射は1日1回合計16回。総線量70.4GyE(グレイ)。毎週火、水、木、金の4日間x4週間です。1回の照射は1方向からのみ、線量4.4グレイになります。
この照射によって私のがんが消滅し新たな増殖も起こさない様治療して頂きたい訳です。それは経験データーに基づいた実績に頼るしかないわけですが、その実績がこの重粒子医科学センター病院(放射線医学総合研究所=通称 放医研)が世界1番なのですから、私は全てここの先生方を信頼してお任せしたいと考えました。重粒子線の医科学応用は研究段階が16年程前からスタートし8年程まえからは実地採用されて症例を積み重ねています。同様の装置は世界中に数か所できているのですが医療応用の実績はここが1番だと思います。私が入院した時点では(男性病棟ですが)、前立腺がん患者40%、頭頚部患者30%、骨盤関係患者30% でした。前立腺がんは特に90%完治とお聞きしました。肺がんの患者さんでは治療回数が少なく仕事をしながら通院治療をされている方もおられました。私はおおいなる希望を胸に治療にはいりました。