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五十路男の独り言集。
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エルサレムを観た

2018年03月05日 21時07分14秒 | 映画/DVD


えー、本日はお休みをもらいまして、なんちゃってシナモンラテ作ったりしてゆるゆると過ごしていました。

で、まだ観ていない映画があったのを思い出して、タイトルの「エルサレム」を観ようと思い立ったわけでございます。



※以下ネタバレ注意



~あらすじ
兄の事故死を乗り越えようと、友人とイスラエル(テルアビブ)に旅行に出かけたサラは、機内で知り合ったケヴィンに連れられ急遽エルサレムに向かう。人類学者のケヴィンからいろいろな話を聞かされるが、ケヴィンの様子が次第におかしくなり、隔離されることに。そして話に聞いていた「贖罪の日」を迎えるが、街のなかで軍が出動し、サラたちは旧市街に閉じ込められてしまう。そこで彼女たちが目にしたものは翼の生えた人影だった…!?



と、こんな感じです。ホラーといっていいのかわかりませんが…パッケージには「リアル・アポカリプス・パニック」と書かれています。異形のモノが出てきます。巨人も出てきます。ゾンビではないはずですが形を変えたゾンビ映画(?)です。監督・脚本はイスラエルのパズ兄弟。よくもまあエルサレムを題材にこんな映画撮るわなぁ(乾いた笑い



ブレア・ウィッチ・プロジェクトで流行ったPOV方式で物語は進みます。なので、台詞回しや息づかいがリアルに感じられ、緊迫感がいっそう強く出ています。だからこそ不自然な部分もあるにはあるのですが、鑑賞中はさほど気になりませんでした。

エルサレムの風景や観光拠点の華やかさと、宗教を取り巻く不穏や路地裏の不気味さなんかがちゃんと対比されていて、つかみはオッケーでした。POV方式なので「一方その頃」的説明描写がなく、画面の外で何が起こっているのかわからないというのも、旅行者がふと感じる「その土地からの拒絶・断絶(自分たちにはわからない何か)」とうまく絡んでいたように個人的には思います。

感心したのは、こういう映画によくありがちな、主人公の女の子が活躍して頑張っちゃうような描写がさほどないこと。はめ外しておびえて泣いてわめいて弱音を吐いて走って走って走って。年齢の設定がいくつかは知りませんが、反応は年相応なんじゃないかなぁと。途中、サラがケヴィンの救出にこだわる場面があるのですが、不自然な感じがしたのはこのときぐらいかな。

エンディングは順当と言えば順当。謎を解き明かす要素はほぼないので物足りなさを感じましたが、スマートグラスを着けたままで彼女は一体どこへ行くのでしょうかね…

また、俳優さんたちはさほど有名な方ではないようですが、ウエメセで言うと及第点は付けられると思います。ちょっとした所作や言葉遣い(これは字幕の影響もありますが)がふとしたときに目についてもやっとしました。話が話なのでまじめ顔やしかめっ面がおおいですが、演じている、とわかる演技が散見されました。

主人公は一応サラだと思うのですがほぼ画面には出ず、友人とケヴィンがメインに出てきて、サラの存在が実は強烈だけど希薄になってることに気づきました。キャラクターのなかにいる冷静なもう一人のキャラクターとして観客が追体験する構図はPOV方式の特徴ですね。観客も自分であって自分でない体験をしているわけで、なおさら現実感が薄らいでいくという。もしかしたら苦手な方もいるかも。分身たる主人公の表情がわからないのですから、感情移入がしにくいと感じることもあるかもしれません。



個人的には楽しめました。過去の文献をあたったり、寺院教会を訪ね回ったり…もうちょっと謎解き要素があってもいいんじゃないかなと思うのですけどね。それぞれの宗教の最重要拠点が一堂に会すエルサレム。もっとどろどろぐんにゃりする要素があってもいい。さらに政治が絡んでもいい。軍事が絡んでもいい。リアルすぎると攻撃されちゃいますが、エンターテイメントに昇華できれば、それはそれですばらしいことじゃないでしょうか。闇の勢力とかエクソシストとか中二病があってもいいんじゃないかな(←それはダメ



こんな感じです。最近は映画から遠ざかっているので、少しずつでもまた観ていきたいなぁと思います。
 
 

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