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五十路男の独り言集。
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「フレンチ・ラン」を観た

2019年04月17日 22時52分24秒 | 映画/DVD



iTunesでレンタルした映画です。夜中に観るとなると、ホームシアターで観るわけにもいかず、何か観れるものないかと探したら面白そうだったので。



革命記念日前夜、パリ市街で爆弾テロ事件が発生。容疑者として手配されたのは、スリの名人マイケル。CIAのはみ出し者ブライアーはマイケルの身柄を確保するものの、彼が真犯人ではないことに気づく。なし崩し的に行動を共にすることとなる二人。マイケルが盗んだバッグの持ち主を探し出し次の標的を聞き出そうとするが、そこに追っ手がせまり--



ストーリー全体はちゃんとまとまっていて、「普通に」アクション映画として楽しめました。映像時間は93分なので、はしょったりぼかしたりと詰めの甘い部分はありますが、伏線もほぼ回収してるし、作りとしては問題ないと思います。

フランスが舞台と聞いたので全編フランス語かと思ったんだけど、ほぼ英語でした。そこは期待外れかなー…ハリウッドだからしょうがないけど、個人的にはフランス舞台ならフランス語でやって欲しかったなぁ(´・ω・`)

主演のイドリス・エルバは「パシフィック・リム」で活躍した俳優ですが、英TVドラマ「刑事ジョン・ルーサー」で主演を務めたことでも有名ですね。渋いイケメン顔なので寡黙な役がお似合いなのかなと思うのですが、こういう真面目キャラが相棒となるチャラいキャラに振り回されるのは定番です。今回のコンビではそこまで振り回されることはなかったですが、続編がもし作られるなら、そういうバディムービーを期待するのもいいかも。

監督はジェームス・ワトキンス。ホラーやサスペンスをいくつか手がけています。ジャンルが全く違うので評価しづらいのですが、全体としてはよくよくまとまっているのではないでしょうか。



海外ではテロに対する閾値が日本よりずっと低いからでしょうか、映画の題材としてテロが普通に扱われることに少しだけ違和感を感じますが、それもまたフランス国内を表す鑑なのでしょう。のっけからテロリストの様子が描かれていました。そのやり方どうなの、と思わなくもないですが、案外映画で描かれているような単純なやり方で実行している・実行できるから後を絶たないし追跡しづらい面もあるのかなあと真面目なことを考えたり考えなかったり。落としどころとしてああいう決着の付け方をしているんだと思います。

そして原題は「Bastille Day」。フランス革命の発端となったバスティーユ監獄襲撃およびフランス共和国成立の記念日。再びバスティーユの名を冠する銀行を襲撃する場面に重ねてることは一目瞭然。ただ、権力の暴走・腐敗に対する市民の行動、という構造そのものは重なりますが、その当時の絶望感や憤りなど人々の熱気は全く異なるもので、革命などの歴史的事実を安易に取り入れたがために、切実さが半減してしまった感じがします。フランスなら今の時代でこうあってもおかしくないでしょ、という「軽い」思い込みで作ってるのかとその姿勢を疑ってしまいます。ワタクシ日本人ですのでフランス革命の重さがわかってるとは言いませんが、この映画に描かれているようなものではないことは想像できます(この映画で描かれていることも切実ではあるんですけどね)



映画としてはまずまずの出来なので観て損はないとは思いますが、素材の調理の仕方を勘違いしてしまったある種好例になるのかなと思います。

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