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ドベンクルンのジェリズはかつて腕利きの傭兵だったという。いささかうさんくさい風体なのだが、今日彼の日記をたどってみて、それが本当のことだと思い知った。
マンシャの森のオーガ。かつて私はこのオーガをなんとか退治したことがあるが、オーガは今でも気を引き締めてかからないと、こちらがひどい目にあうのだ。
トゥースフェアリーの森のフォレストロナロス。異形の森馬人は不思議な力を使い、強靱な体は私の剣をものともしない。
メディアのシュルツ騎士団。堅い鎧に不屈の精神があわさって、非常に手強い。余談だがクンガなどはジェリズの名を聞いただけで不機嫌になった。
これらの強敵に、ジェリズはちゃんと勝ってきているのだ。彼は実は、ドベンクルン屈指の傭兵だったのかもしれない。
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銃の腕を上げるため各地を転々としていた頃、エフェリア近く丘の上で、巨大な影が動いているのを発見した。そこはギュントの丘と呼ばれる場所。一度も足を踏み入れたことがないことに気づき、岩場を登って開けた場所に出た。
そこにいたのはトロルの一団と、あり得ないぐらいに巨大化したトロルらしき怪物。予想だにしていなかった大きさと異様な雰囲気のまれ、私はその場で立ち尽くした。
私の気配に気づいたのか、体の大きさにそぐわない素早い動きでこちらに向かってきた。
慌てて剣を抜いて巨大トロルの攻撃を躱しつつ、後ろに回り込んで巨大トロルに切りつけた。といっても、剣の届く範囲なんて、奴の足下でしかなく、その攻撃すら全くといっていいほど効果がないようだった。
これは…、と早々にその場を離脱した。
あとで聞いた話では、あのトロルは単純に変異トロルと呼ばれているが、熟練の冒険者が何十人と組んで、あるいは大砲を持ち出して初めて倒せるぐらいのトロルのようだ。
早い段階で見切りをつけて正解だったようだ。
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はい、黒い砂漠日記です。
最近は、装備強化のためにお金貯めたりアイテム売り買いしながら、あまり好きではないから避けていた討伐系(止まらない血の渇き系)の依頼をこなしていまして。
私は冒険がしたいので戦闘がしたいわけではないのですが、避けては通れない道ということで、延々と討伐依頼をやっていました。
その合間に起きた、ちょっとしたことを書き留めていまして、そういや日記ってこんな短いのもあるよな、と掌話と題してあげてみます。
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