ムツ兄の、てげてげ人生日記

シマッチュ(奄美人)のムツ兄が、奄美での「テゲテゲ」(気まま)な暮しを記します。

W杯、フランス、決勝へ

2006年07月06日 18時00分00秒 | サッカー
今日の総括:ジネディーヌ・ジダンにとっては完璧な引退ステージとなり、フランスにとってはFIFAワールドカップ3度目の決勝進出を果たし、2度目の優勝へのチャンスを得ることとなった。7月1日に行なわれたイングランドとの準々決勝ではペナルティーがポルトガルに味方したが、稀に見る緊迫した試合となった今夜の準決勝戦ではペナルティーキックはジダンに味方し、ポルトガルに不利に働いた。

これでルイス・フェリペ・スコラーリ監督のFIFAワールドカップ優勝トロフィーへの夢は途絶えた。彼はブラジル代表監督として2002年大会で7連勝しブラジルを優勝に導き、ドイツ大会ではポルトガル代表を率いて5連勝した。この驚くべき通算12連勝という記録を打ち立てた後、「フェリポン」(スコラーリ監督の愛称)は初めて苦い敗北を味わうことになる。

フランスはこの後ミュンヘンからベルリンへ北上し、日曜日の決勝戦でイタリアと対戦する。両チームは2000年UEFAヨーロッパ選手権の決勝でも対戦しており、この時はダビド・トレゼゲのゴールデン・ゴールによりフランスが勝利した。また、フランスは同大会の準決勝でポルトガルと対戦しており、この時もジダンのペナルティーキックによりフランスが勝ったという事実は興味深い。

今日のハイライト
ジネディーヌ・ジダンとルイス・フィーゴ、2人の伝説的プレーヤーがお互いに敬意を表しあう

FIFAワールドカップ準決勝戦の内容を2人のプレーヤーだけで表現するのは他の選手たちに対して失礼かもしれないが、ジダン対フィーゴの対決はすべての疑念を超越したものであった。2人の伝説的プレーヤーはまさしく世界最高の舞台で最後の活躍を見せてくれたのだ。敗者にとっては残り1試合、すなわち土曜日の3位決定戦を除けば、思い出だけを胸に国際舞台から身を引くこととなる。ジダンがもし今日敗れていれば、長年トップスターとして活躍したサッカー界からの引退が3日後に迫ることを意味していた。試合前、かつてレアル・マドリードでチームメートだった2人の戦士は抱擁を交わした。言葉は必要なかった。

序盤から高いレベルのプレーが披露された。ジダンの華麗なタッチ、フランク・リベリーのボール・コントロールとスピード、そしてポルトガルの鋭い連携プレーが躍動感あふれる展開を形成し、混戦の中でもピンチを迎えずに切り抜けた。

ポルトガルは試合開始1分でピンチを迎える。リリアン・チュラムが後方からロングパスを出し、ポルトガルのディフェンスは足が止まってしまう。フローラン・マルーダはFIFAワールドカップ史上最速ゴールのチャンスを迎えたが、シュートは枠から逸れてしまう。

出場停止でイングランド戦を欠場し、体力がリフレッシュしたデコが低いシュートを放つ。ファビアン・バルテスが体を伸ばしきってセーブする。ポルトガルにとってヒヤっとする場面が訪れる。フィーゴがシュートを放ち、その直後にパトリック・ビエラと激突してしまう。ポルトガル代表キャプテンのフィーゴは担架で運ばれたがすぐに跳ね起き、再びピッチに戻る。観客席の赤を来たポルトガルサポーターは安堵のため息を漏らす。

両チームともワントップの布陣を敷いていた。パウレタとティエリ・アンリである。ワントップは辛抱が必要なポジションである。無駄に終わることの多い走りを余儀なくされ、フラストレーションがたまりやすいためだ。ただし、アンリはフランスのゴールに大きく貢献したため、大満足だったはずである。

どのディフェンダーにとっても、ペナルティーエリアでフォワードを阻止しようとするとき、高いリスクが伴う。リカルド・カルバーリョは、ボールを処理しようとしていただけだったが、脚がアンリにかかってしまった。レフェリーのホルヘ・ラリオンダはためらいなくPKを宣言した。

今日のゴール
ジダンの鮮やかなペナルティーキック

リカルドは準々決勝のPK戦で3本をセーブし、新たなFIFAワールドカップ記録を打ち立てた。このゴールキーパーは、イングランドの選手の目を見たとき、彼らが外すことが予測できたと後で語った。おそらく、ジダンの目を見たときには、完全な確信の目が見つめ返してきたことだろう。このフランス人は2歩下がった後、右足でボールを蹴り、加速したボールはゴールキーパーの手がわずかに届かない右コーナーに突き刺さった。

今日の選手
リリアン・チュラムの素晴らしいディフェンスの統制

このゴールは、ポルトガルが今大会で許したたった2ゴール目、18国際試合でたった15本目だ。ポルトガルのディフェンダーは敵にチャンスを与えることに慣れていないが、それはフランスも同じだ。韓国による同点ゴールの後、フランスは、スペイン戦での1点しか許していない。これも、ペナルティースポットからのシュートだった。目がくらむようなフォワード軍団を擁するブラジルもポルトガルも、非の打ち所のないチュラムによって固く守られた守備陣を破ることができなかった。

フランスがグループリーグを通過できない危機に瀕していたのがほんの昨日のことのように思える。当時、勝ち抜くにはトーゴ戦に勝つことが最低条件だった。 FIFAワールドカップでのたった1度の優勝から8年、2002大会で32チーム中28位となった屈辱から4年たった今、フランスはもう一度栄光の入り口に立った。ポルトガルにとっては、成功したトーナメントの思い出と、ドイツとの3位決定戦が残った。

これで、決勝は、ドイツを2対0と下したイタリアとフランス。僕は、フランスの優勝を期待しています。ジダンの最後の勇士をこの目に焼き付けて今大会を終えたいものです。

I am OK






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