Nerd's Pockets

米大学院生がお届けする隠遁両生類研究生活

豊かさ

2007-10-27 00:08:58 | General
日本の番組でビートたけしが司会者をやって政治家が討論をする番組がありましたが、先日知人からかりたDVDにその番組が入ってて久しぶりにみました。政治家が子供みたいに言い合っていましたが、国会中継なんか見てるよりよっぽど面白いし分かりやすいし、こういう番組があるのは心強い。気がかりなのはたけしが引退した後にいったい誰が彼の役を引き受けられるのだろうということです。あれだけの適任はなかなかいない。

その番組の中で日本の時間給が先進国の中で低すぎるという問題と共に、青森県民の平均年収が200万ちょっとだというデータがでていました。200万ちょっとというと僕の年収と同じくらいで、一人で暮らしていくには何とかなりますが、世帯を持っていたら貯金はもちろん無理ですしかなり切り詰めないととすぐ赤字になってしまうのです。アメリカは物価が安いんで日本だとより厳しいのではないかと思います。

気になって世界の国々のIncomeを調べてみると、こんなページが見つかりました。それなりに信頼のおけそうなデータだなと思いますが、予想通りアメリカが一番。驚いたのは台湾が日本を超えている。台湾には行ったことないですがその豊かさは肌で感じられるものなのでしょうか。背景の詳しいことは分かりかねますが、日本はヨーロッパの国々と比べても少し低いようです。Incomeが直接暮らし向きにイコールでは無いのは確かで、物価や治安などの要因も大事だと思いますが、いったい日本人の暮らし向きは先進国なかではどうなんでしょう。アメリカに暮らしてみて思うのはやっぱりアメリカは豊かだなということです。20代、30台の平均的なカップルで2人とも普通に仕事を持っていれば日本では考えられない大きさの家と車が二台は普通です。僕の研究室の同僚2人は院生で僕と同じように200万ちょっとの年収を得ていて、奥さんが普通の仕事をしていますが、2人ともメンフィスに来たときに一軒家を購入しました。日本は自分が育った国で帰るたびに良い国だと思いますが、実際問題日本に帰ってからの未来を考えると結構曇り空が広がってて、日当たりのよい隣の芝が緑に見えたりしてしまいます。

と思っているところに友達からこんなサイトのリンクを教わりました。一見の価値ありです。


スポーツマンシップと亀田親子

2007-10-25 00:57:52 | General
最近しとしと雨が降る寒い日が続いています。今日はセーターにお気に入りのMountain Hard Wearのフリース。さらにその上にゴアのレインジャケットという格好で冬山に行くんですか?と聞かれながら家をでました。

最近世間を騒がせている亀田親子という人たちがいるということをニュースで読んでぼちぼち知っていますが、本当に困った人たちです。TBSで以前から取り上げられてたようですが、印象的にはチンピラの喧嘩をスポーツの場にもちこんでしまった勘違い野郎という感じです。とくに試合前の内藤選手に対する言動は本当にひどいものでした。それに大して内藤選手の対応はあくまでも大人で好感をもったのは僕だけじゃないはずです。

僕は大学までバスケをしてましたし今でもいろいろやってるのでスポーツをやる人たちと触れ合う機会は多いですが、性格が曲がっていてスポーツができる人間ほど手に負えないものはありません。スポーツの世界では強いことが一番ですから、どんなに性格が曲がってようと強ければいいんだとなりがちなのです。大学の部活を通して身に染みたのはこの世界では「正しい人が正しいのではなく強い人が正しい」のだということ。スポーツの華やかですがすがしい一面の裏にはこういった現状があることは否定できません。

こういう困った人がスポーツ界に多いのは、そのアグレッシブで人を押しのけても自分が上に立とうとする性格、人前で力を誇示するのが好きな性格、がスポーツにあっている場合があるのと、上にも書いたようにスポーツができるということで周りがちやほやするし自分も偉いんだと思ってしまう、この二つの要素が相互に絡み合った結果だと思います。つまり今回の”事件”の片棒を担いだのは世間で言われてるようにTBSだったのでしょう。視聴率がとれるからかなりチヤホヤしたんだと想像します。そして亀田親子もおだてにのって木の天辺まで登りきってしまった。枝はどんどん細くなっていくのに気づかずポキンと折れて地に落ちたわけです。


秋 ハロウィーン

2007-10-22 22:57:42 | General
先日の土曜日に久しぶりに外のコートで友達とバスケットをしました。9月一杯は暑くてしんどかったんですが、10月後半に入って気温がだいぶさがり外で何かをするのに最高の季節です。

木々も少しずつ色づいて来ていますが、だいぶ日本の紅葉と違いがあって美しさがありません。そもそもアメリカ人が紅葉を見に行くというのを聞いたことがないので紅葉に関してだいぶ意識が違うんだろうと思います。メンフィスの街路樹はカシとかナラとかのオーク系の木が多いですが紅葉の美しさを考えたとは思えません。日本だとイチョウ、トウカエデ、カツラ、実家の近くの多摩ニュータウンでは落葉針葉樹のメタセコイアなんかを植えていますが、どれも紅葉がきれいです。

あとアメリカの庭には果物の木があんまりないです。日本の古い家の庭には柿の木が植えてあったりしたものですが、このあたりではほとんど見かけません。毎年楽しみにしている実験場の栗の木ですが、今年は春に霜にやられたために全然栗がなっていません。去年、一昨年と栗を嫌というほど食べましたが、今年は食べられなくて残念です。栗拾いに行くと鹿がたくさん群がって栗を食べてたんで、きっと鹿もそうとう残念がってるはずです。

という訳であんまり秋らしい秋を感じられないというのがここの秋の特徴だなと思うのですが、一つ秋だなと思うのはハロウィーンです。この時期いろいろなところででかくて茶色のカボチャが陳列され、お金に余裕があったり子供がいる家はハロウィーンの飾り付けをしていて、そういう季節だなぁと思うようになりました。今週末はデパートメントの院生が集まってハロウィーンパーティをすることになっていますが、コスチューム選びに苦労しています。アメリカ人はハロウィーンを楽しみにしてて結構気合を入れて変装するんでこっちにもそれなりのプレッシャーがかかってくる訳です。研究室の友達のFはパーティの主催者ですが、もうコスチュームを注文してあるから、あとは変装用かつらを買うだけだと気合が入っていました。皆どんな格好をしてくるのか結構楽しみです。




Mammoth Cave

2007-10-17 23:24:56 | General
今週は月曜と火曜が秋休みでした。相方のお腹もだいぶでてきました(もちろん妊娠で)ので今回が産前の最後の旅行になるかなと話しつつケンタッキー州にあるMammoth Cave National Parkに二泊三日で行ってきました。



こいつらも一緒に。何故か迷惑そうな顔をしている。あんなに行きたいと行ってたのに。5時間のドライブは犬には長かったのかもしれません。



世界遺産だったんですね。それにしても人が少ない。ビジターセンターもなんだかいけてない。



早速カヌーに挑戦。7.5マイルのコース。一台(二人乗り)50ドルなり。カヌーを買ってしまうのは時間とお金の問題だ。最高のカヌー日和。



相方の秀作。



カヌーからルアーを投げる。魚はたくさん見えてるのにつれたのは一匹だけ。SmallMouth Bass。



釣った魚は食べる。三枚におろしてオニオン、ポテト、マッシュルーム、ブロッコリーの層を作り、塩、コショウ、バターで味付け。チーズを最後にのせてビールを少々。



あとは待つだけです。この料理方法は川魚の臭さが一番弱まる。日本じゃ食べないバスだけどこうして食べると結構うまい。



夜にはコヨーテの鳴き声が聞こえる。モモはビビってテントじゃ寝れず結局車中で朝を迎える。うちの犬たちは全く役に立たない。



いざMammoth Caveへ。いろいろツアーがあったがHistoric Tourと2時間のツアーに参加。9人のグループで年配の方が結構目立つ。



ガイドのおじさんはここに連れてこられて強制労働させられた奴隷の末裔。この洞窟の歴史はつまり彼の家族の歴史でもあり、おじいさんやひいおじいさんの話が何度も登場した。もう10年以上もガイドをやってるそうで知識も演説もすばらしかった。なんといっても熱の入りようがすごい。どこの国立公園にいってもほとんど黒人の姿はない。彼は白人の観光客を目の前に黒人奴隷の歴史を熱を込めて語っていた。自分が白人だったらかなりドキッとしたと思う。



マンモスというだけあって中はめちゃくちゃ大きい。電気も引いてあるのでなんだか建物の中を歩いているみたいだった。



多少狭いところも通ったけどかなり物足りない感じで終了。

ここの国立公園は今まで行った中では一番しょぼかったです。ハイキングを楽しむ公園ではない。カヌーはよかったです。洞窟は一見の価値はありですが、完全に観光地化されてて生き物も何もみることはできませんでした。

犬どもは旅行を満喫した様子。一日たった今朝もぐったりしています。モモ(白い方)はハイキングの途中に鹿を追いかけ二時間ほど行方不明になり、もうあんなアホ犬は捨てて帰るしかないと思っていたら、ちゃっかり自分だけ車のところに戻って待っていました。再会の感動もゴメンナサイも全然なし。

国立公園はいまいちだったけどキャンプはいつものことながら楽しかったです。次回は子供が生まれてからなのか。役立たずの犬二匹と子供一匹のキャンプは相当大変な気がします。







毛沢東の気持ち

2007-10-12 02:22:01 | General

ティーチングが終わり研究室で手作り弁当を食べています。この間知り合いから借りてきたDVDに芸能人がどうやって子育てしてるかみたいな番組があって、その中でお弁当の品評会があって子供たちが「おいしそ~」とかいっていたんですが、僕も一緒に「うまそ~」とか言っていました。それが影響したのかしないのか、今日の弁当は今まででとは格が違っていました。次元で例えると、一次元から二次元になったくらいの違いはあったと思います。ごちそうさまです。

脊椎動物生理学は講義と実習でなりたってて、僕とミシェールという子が実習を、プロフェッサーが講義を教えています。今までは実習が先行していて、何を説明してもみんな始めてで反応もイマイチだったのですが、今日の実習(反射について)に関しては講義ですでにカバーしてあっただけあって反応が良かったです。

反応が良いというメリットの裏返しは生徒の数人は僕より知識があるという困った事態。僕は脊椎動物生理なんて殆どしらないんで教える前に最小限の知識を詰め込んで、授業では知ったかぶって話しています(こんなこと生徒には絶対言えない!)。生徒が活発なのは良いのですが今日はやたらツッコミが多くて困りました。脊椎反射は脊椎(Spinal Cord)で信号が返って来て脳を経由しないから反応時間が短いと言う説明に、授業では脳まで信号が行くって習ったともとこもないツッコミが来ました。

えっ、そうなの?。。。と心の中で動揺するわけでした。

あと講義のテストで分からない問題があったから教えて欲しいとか滅茶苦茶な要求をしてきたりするんです。僕の演技がうますぎてしまったのか、それとも僕をバカにしてるのか。。そんなの絶対無理。

生徒に知識がついてくると大変だなぁという思いは、全然訳が分かりませんが文革の時に知識人を殺しまくった毛沢東の気持ちとつながり、毛沢東も知識人を相当おそれてたんだなぁと思いつつ研究室に帰ってきました。笑。これじゃ今読んでる「少年H」の少年と良い勝負だな。




ECON

2007-10-09 13:35:34 | General
ECON(イーコン)とはECONOMICS、経済学の授業科目についている略称みたいなものです。例えばECON4230とかだと経済学の4年生レベルの授業科目ということです。BiologyはBIOL。読み方は不明。Biologyの学生なのに知らない。たぶんみんなBiologyって言ってるんじゃないかなと思います。

そのECONのクラスに週二回聴講生として出席しています。火曜と木曜。その日は経済学棟までチャリで出かけていって人も雰囲気も違う建物の中を歩いて授業に行っています。人はなんだか垢抜けた人が多い気がする。Biologyが地味な人間が多いですから。

なんでECONなんかとっとるのかと言いますと最近でた統計ソフトを習うために聴講しています。すごく効率の悪い授業で、しかも何故か先生が昔会社で働いていた時の上司とかをよんできて生徒に話とかさせたりして全然統計ソフトのことが学べません。たまにちゃんと授業をやると先生までもソフトの使い方に混乱して途中で中止になったりする始末。生徒は授業が進まないので宿題とかも延期になって嬉しそうだけど貴重な時間を割いてBiologyからやってくる僕にとっては納得いかないものがあり、止めてしまおうかと思ったりします。

が、やはり一人ではなかなかやりませんし、先生は僕より断然知っているのでとりあえず明日も出席しようと思ってます。

ちょっと面白かったのがその上司の話ですが、彼は車部品の販売外車オートゾーンのアナリストなのですが、支店に品物を置くときにそのあたりの人がどんな種類の車をどれだけ持っているのかというデータ(Polkというらしい)をどっかから買ってそれに基づいて販売戦略を立てるんだそうです。

そう言われると確かにアメリカは地域によって乗ってる車って違うのかもしれません。極端な例をあげると北部の白人知的層にはスバルが多い気がします。南部の貧困層はドッジやシボレのピックアップトラックとか。

それに関連して思ったのは大手ビデオレンタル会社ブロックバスターの品揃えです。ワシントン州立大学に滞在していた時に行ってみたのですが、この辺じゃ見たことのないようなのが結構あって面白かったです。こういうのもきっと人口統計学的に人種と年齢、年収なんかを割り出して、この人種のこの年代でこのくらい金持ってる奴らはこんなのみるだろ、みたいにしてやってるんだと思います。

日本では一体どうなんだろうと考えると、日本人は往々にしてみんな右向いたら右、左なら左だから地域ごとに変えたりする必要ないんじゃないかなと気がするけどどうなんだろう。なんとなく流行のを押さえとけばOKみたいな。特殊なのは沖縄くらいかもしれません。歴史的にも文化的にも他の地域とは大きく異なる沖縄。

ずーっと昔に「GAMA-月桃の花」という映画を新宿のどっかの映画館で目から鼻からだらだらと流しつつみました。一人で。感動ものは一人で観るに限りますから。新宿には映画館たくさんありますが、やっていたのは一つだったと記憶しています。こんなビデオも沖縄のレンタルビデオやにはずらーっと並んでいるはずです。もし並んでなかったらなんかショックだな。

Casino

2007-10-08 09:50:27 | General
相方は生まれてこの方カジノってものに行ったことがない、どんなところか一度行ってみたい、といいます。ということでかねてから楽しみにしていたカジノへ昨日行ってきました。

僕ら2人とMain Dishくん、ユダヤ系アメリカ人のS、中国人のAと行ってきました。といってももちろんラスベガスまで行ったわけではなく、家から45分くらいのところにあるTunicaというミシシッピー州にあるカジノに行ってきました。カジノはよく知らんですが結構でかい規模のカジノじゃないかなと思います。僕も久しぶりだったんですが相変わらずすごい人でタバコの煙に混じって人々のさまざまな思惑と邪険なオーラが漂っていました。

足を投げ出してタバコをふかしながらスロットを操るおばーちゃん。高年者の多さにはびっくりします。他に楽しみないんかなぁ。。そんでもってアジア人のギャンブラーも結構目に付く。ギャンブルをしている限り酒はただなんでみんな酒を飲みながら気を大きくし金を使いまくる訳ですが、僕らは使う金もなけりゃ、勝負運もないんで、お目当てはカジノの中にあるビュッフェスタイルのレストランなのでした。

なんでも少しブラックジャックやポーカーなどのギャンブルをやるとビュッフェがただで食べれるそうでギャンブル経験者のSとAそしてMain Dishくんたちはレストランに行く前に一勝負しに人ごみに消えて行きました。

僕と相方はせこく一回25セントのスロットマシーンに座ってレバーをガシャーンとやる訳ですが、あっと言う間にお金は消える一方。セクシーな格好をしているお姉さんにハイネケンを頼んで飲みながらガシャーンとお金が消えていくのを見ていました。くだらないのは分かってるんですがやっぱりちょっと勝ったりしてそうするともしかしたら次こそは777か?なんて思ったりして、そんな思いをビールで紡いで人々はギャンブルをやり続けるのです。僕らは結局一人10ドル使ってこれ以上は家計に響くよなぁと小心者ぶりを発揮し止めときました。

その後みんなでビュッフェへ。本物のギャンブルをしてくれた3人のおかげで僕らもお金払わずに食べたのでいくらか分かりませんがおそらく20ドル弱なはずです。食べ物のセレクションは豊富で全部は絶対に食べ切れません。とりあえず、寿司くって、ベトナムのPHO(ヌードル)食べてちょこちょこつまんでるともう腹いっぱい。相方もがんばって腹が痛くなるくらい食べていました。最後にはしっかりアイスとかケーキとか食べてたけど。

総評としては楽しかったのです。楽しかったのはあくまでもギャンブルが非日常体験だったから。そういう意味ではお祭りに出かけた気分でした。年中無休のお金がかかるお祭りな訳ですが、自分らのなかで”お祭り気分”を保つにはやっぱり一年に一回か二回くらいがいいのかなと思いました。もちろん金もかかりますしね。

本の貸し出し

2007-10-05 05:20:22 | General
図書館で本を借りたのをすっかり忘れていたら今日こんなメールがきました。

An item that you have borrowed:

Title: Maine amphibians and reptiles /
Author:
Due Date: 9/21/2007
TN: 66851

is now EXTREMELY overdue.

YOU HAVE NOW BEEN BLOCKED from using ILLiad
to request items from Interlibrary Loan.


EXTREMELYってすごい強調だしこりゃ罰金払わなくちゃいかんのかなとドキドキして続きを読むと、


Please return all overdue items as soon as possible.
Once all of these items are checked in, we will remove the blocks.


全然たいしたことなくてほっとしました。それにしてもいったい何日オーバーであの本は家のどこにあるんだろう。

Shooting on Campus

2007-10-03 01:44:39 | General
二日前の日曜日夜10時ごろキャンパス内の駐車場で生徒が一人銃で撃たれ死亡しました。詳しいことは新聞記事にありますが、お金目当ての犯行の線が有力のようです。

昨日の授業は全て休講になりニュースでも結構取り上げられたようでニューヨークの友達から電話があったりしたのですが僕の感想と言えば結構冷めたもので「またか」と思いました。キャンパス内での殺人はここんとこずっとなかったようでこれは大事件だとパブリックを煽るわけですが、一歩キャンパスから外に出るとこの街では殺人なんて珍しくもなく割りと日常的に起きています。だからと言って殺人を黙認するとかそういう訳ではないですが、どこであろうと人が死んだことには変わりはないわけで、いまさら何でそんなに騒ぐんだと少し頭にきます。大学は街の中にあって生徒は街で生活している以上大学と街を切り離して考えることはできないわけで、街中で一年を通して殺人が起きているという現状をどうにかせんことにはいずれこういう自体が起こるのが目に見えている。

今まで何度となく高校や大学で銃殺事件が起きましたが結局その興奮も一時的なもので同じことがまた起きるわけです。つまりもっと社会の根本的なところから変えなければ今後も改善の余地を見出せない訳ですが、銃が規制されるとかいう話は一向に聞こえてきません。経済的、政治的な力が動いて銃規制をさせないのかもしれませんが、銃による殺人を犯人個人の責任だけにするのは都合の良すぎる話でそんなことは少し考えれば誰にだって分かるはずです。

一つ心を動かされたのは学長のコメントで「学びたいものが安心して学べる場所がなくてはならない」というものでした。熱意のこもった教育者のコメントだなと感動しましたが、「学びたい!」と切に願っている生徒がどれくらいいるのかを考えると、教育する側と受ける側の温度差に少ししらけてしまいます。かくいう自分も学部生の時なんか授業をよくさぼってたし、大学で何を学んだって聞かれるとそれは授業以外の部分が大きかったなと思うわけで今の学生を責める気は全くありません。


Women's Soccer World Cup

2007-10-01 12:54:38 | General
今朝の午前7時からこちらではブラジル対ドイツの決勝戦がやっていました。ブラジルは準決勝のアメリカ戦でも見ましたが、みんな身体能力が高くて花のあるプレーでワクワクさせてくれました。スタイルは男子と一緒ですね。とくにフォワードのMartaという選手はとんでもない選手でした。一方ドイツは組織サッカーですごく守備がうまくて少ないチャンスを物にするという日本が目指したいタイプのサッカーで、とにかく面白い試合でした。

ドイツは結局最後まで無失点だったそうでなでしこJapanの試合は見てませんが2-0という数字だけみたらよくがんばったなと思います。そして試合後には開催国の中国へむけて感謝の横断幕を掲げたという記事を読みました。しかも試合始めからずーっと中国のブーイングにさらされたようで、なでしこJapanの選手たちも複雑な感情はあったでしょうが、すごく意味のある行動だったと思います。中国のメディアでもかなり取り上げられたようですし、いろいろなところで議論を引き起こしたようでした。自分は実際試合を見てませんでしたがきっと試合内容以上に見ている人(日本人も中国人も)の心に訴えるものがあったに違いありません。

いったいこれを見た日本人はどう思っているのだろうとYahooの掲示板を覗いてみたんですが、日本人の反中感情が露呈しているものがかなりありましてびっくりしました。中には「あんなことしてなでしこJapanはバカなんじゃないか」なんて意見もあるんです。おそらく人が良すぎると言いたいんだろうけど、あれはすごく大人で先(オリンピック)を見越した賢い行動と評価されるべきです。

中国人を集団で捕らえたとき困った人たちだなと思う気持ちはすごくよく分かりますが個人的に付き合うともちろんいい奴も多いですし、そういう点で個人レベルでの付き合いが中国、韓国、日本人の間にもっと広がれば、そしてそこで信頼関係を築くことができれば簡単にお互いを批判しあうことができなくなるんじゃないかと思うのは楽観的でしょうか。

中国人の友達でSという奴がいるのですが、そいつは人間がでかいです。しかもかなり面白い奴でしてその面白さは英語の壁、人種の壁をはるか超えています。一度食事に呼ばれて行ったのですが、お父さんお母さんもいて鍋を振舞ってくれました。Sはたいてい鼻毛をボーボーとだしています。先日妙にでかいアジア人(185くらいあるかも)がキャンパスを歩いているなと思ったらSのお父さんでした。お父さんはウォークマンを聞いていましたが、立ち止まって挨拶をしたら覚えていてくれたらしくて、「ニーハオ!」と中国語で満面の笑顔で対応してくれました。「What are you doing here?」と聞くと、英語のクラスをとっているのだとつたない英語で鼻毛をボーボーと出しながら説明してくれました。僕はなんだか一日幸せな気分でした。中国人を思うとき必ず集団としての中国人の横には個人としての中国人の友達がいます。そして彼らの鼻毛はその数だけ不必要な対立感情を取り除いてくれるのでした。