goo blog サービス終了のお知らせ 

素直になれる場所

本音を言えないから。

余生

2023-09-28 19:37:00 | 日記

木曜日。

昨日のことが夢みたいな気がしてた。

LINEは、ひっそりとして、朝の挨拶も交わすことなく、時間が過ぎた。




りょうすけさんから、連絡があったのは、10時過ぎだった。

朝のリーダー会議が終わって、今、自分のオフィスに戻って、コーヒーを飲んでいるという。

私は、昨夜のことが夢のようだと言ったら、

全て本当のことだよ。と答えた。


あなたの会社は、どんな会社?
そこで、あなたは何をしてるの?


すると、誰でも知っている有名企業の上級管理職だった。

本当ならば。でも、嘘かもしれない。
その疑いは、常に持っている。


彼は、この出会いは、天から与えられたものだと言った。

流れ星に気が付かずに、願いを叶えられなかった過去を

今度は、私と一緒に叶えることができたら嬉しいと。

余生をいっしょに過ごせたら、完璧だと。




その意味は、よくわかる。

彼の奥さんは、すでに他界している。

でも、私が既婚者だということも知ってくれている。



そんな先のことは、わからないと、私は答えた。







初めての夜

2023-09-28 07:15:00 | 日記
水曜日、

りょうすけさんは、

私と音声電話をすることを望んだ。

夜の犬の散歩で、連絡を待つ。





一年前、彼とも、この道で、この時間、同じように電話で話してたことがあったけど、

そんな彼との関係も、
もう、終わりを迎えて半年が経つ。

私は、彼の思い出に、上書きする。

騙されてるのかもしれない。

心のどこかでそう思いながらも、りょうすけさんからの連絡を待った。



散歩の折り返し地点を過ぎた。

今日は、満月に近いからなのか、

とてもお月様が綺麗で、

思わず写真を撮って、りょうすけさん宛にインスタのダイレクトを使って送った。

LINEの交換はまだしていない。

しばらくすると、

りょうすけさんから、友だちに連絡をしなければいけなくなったということで、

この日の電話は、見送ることになった。



私の疑問は、ますます、怪しい人に傾いた。

本当は、連絡できない他の理由が有るのではないか?
それは、あなたが、偽物だから…。

そう思うようになっていった。


夜の用事がひと段落ついて、スマホを見た。

もしも、このまま、りょうすけさんからの連絡が無ければ、

もう、ブロックして終わろう。

そんな賭けに出た。





りょうすけさんからは、ちゃんとお詫びのメッセージが届いてた。

嬉しい気持ちが隠せない。

なぜ?

彼は、私がこれからお風呂に入ると言ったら、

先にお風呂を済ませておいで。
その後、私信を入れて欲しい。と言った。







寝室に入ってメッセージを送る。

夫は夜勤。

りょうすけさんは、私の身体の香りは、どんな香りがするのかと聞いて来た。

そして、深いキスをして来た。

優しく全身にキスをする。

彼のものは、見たことがないほどに存在を主張して来て、

本物でもなく、偽物でもなく、ひとりの男と、ひとりの女が愛を確かめ合った。

まだ出会って数日のことだ。

愛なんて、存在するのかと思われるだろうが、

私達は、確実に愛し合った。


私は、甘い言葉と共に、天獄へ行った。






放心状態で打つメッセージに、誤字があって、訂正したら、

かまわない。

その言葉が、優しかった。

彼は、私の今の状況を把握してくれている。

そして、りょうすけさんから、LINEアドレスが送られて来た。 

彼が、私を

大事な存在だと認めた証。



もう、私の身体は、眠ろうとする。

夜も老けて、日付が変わってしまったのを
確認して、

二人は、一緒に電気を消して眠った。






りょうすけは、いったい何者だろうか…