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お月様が公転している

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三毛猫座

2020-04-09 14:32:34 | 演劇


「三毛猫座」

という「星座」はあると思いますか?
もしわからなければ、今すぐネットで検索してみてください。



いかがでしたか?

恐らく、そういった星座は見つからなかったのではないでしょうか。実際、三毛猫座という星座はありません。すみません。



代わりに「劇団三毛猫座」というものが検索結果に出てくると思います。

なんだこりゃ?劇団なんて興味ないね、と思われた方もいらっしゃるでしょうが…
今回はその「劇団三毛猫座」について少し紹介させてください🙏

***

劇団三毛猫座は、京都を中心に活動している小劇団です。


(2019年「クロウゼットで晩餐を」舞台写真)

元々は学生劇団でした。京都市立芸術大学の演劇好きが集まって旗揚げ。2015年から活動開始して今年で5年になります。

会話劇や朗読劇、音楽劇、パフォーマンス等を、関西の小劇場やギャラリーで年に1回以上、公演しています。

【三毛猫座の特徴】


(2016年「傘下のひとりごと」舞台写真)

なんといっても「美しい空間づくり
芸大出身者が多いこともあって、ビジュアルにとても力が入っています。

舞台美術(大道具・小道具)や衣装、そして照明を用いて絵画のような美しい空間を作ります。
簡単に言えば「インスタ映え」する舞台です笑

舞台美術と衣装はもちろん全て手作りですし、チラシやチケット、当日パンフまでお洒落で美しいです。

他の劇団では普通ここまでしないよ!!


(2018年「アンドロイドは毒をも喰らう」チラシ)

なので、演劇好きな方にはもちろん、
アート好きな人にもオススメできる劇団だと思っています。


今度は、どんな内容の演劇をしているのかをご紹介したいと思います。
更新した際はぜひ読んでいただけると嬉しいです!


(2016年「薄いヴェールの丘に立ち、静かに“病”を待っている」写真)
(ブログタイトルに使用した写真:2020年「ことばの組曲 1.夜」photo by 山本茂信)




女子のスクールカースト

2020-03-28 14:15:40 | 演劇


スクールカースト

というのはその名の通り学校内での身分順位のことですが、誰かが明確に決めるわけでもないのに自然と成立するので、よく考えると不思議なものです。

このカーストに縛られがちなのは女子で、男子はまた別の男社会の厳しさがありそうだなと勝手に思っています。
昨今は「女」だの「男」だのと分けるのはナンセンスですが。

私自身、学生の頃に多少なりとも「位」を意識しておりました。

『お洒落で可愛くて運動や勉強がよくできる子に対してなんとなく恐縮してしまう』

馬鹿みたいな話です。

最初はたぶん純粋な羨望や憧れなどの気持ちなんだと思います。
それが劣等感によって歪んでしまって「私はあの人より身分が低い」などと自分で自分を落としていく。

これはあくまで私の場合で、ただのネガティブエピソードみたいになっていますが…

多くの人がスクールカーストを意識したことがあるのではないでしょうか。


カースト上位の中には、自分は大したことないと本当に謙遜しているイイ人もいれば、自信満々で偉そうに威張る人もいます。

後者はやっかいで、下位の人間を馬鹿にしてくることも。

高校時代、私は勉強ができない暗いヤツとしてカースト底辺にいました。イジメほどではないですが周りから見下され馬鹿にされていました。

しかし私も私で「なんでアンタらに下に見られないといけないんや」と反抗心バチバチで壁を作って一匹狼状態。
心の中では逆に皆を見下していたので自分もたいがい酷いやつだったと思います。

高校生活は良い思い出がほとんどないので「暗黒時代」と自称しています。
演劇部だけが唯一の救いでした。

全体的にカースト上位に属する人の割合が高く、大人しいタイプやオタク気質の人がとても少ない学年だったので、教室はとにかく居づらかったです。

暗黒時代の話はズルズル芋づる式に出てきてただの愚痴になっていくので、この辺にしておきます。


さて

このようなネガティブ要素しかないスクールカーストを題材に、2018年の夏に作品を発表しました。


「アンドロイドは毒をも喰らう」

女子高生のアンドロイド達は、クラスの中で自分に与えられた「役割」を規則正しくこなしていく。

良い人役、まじめ役、可愛い役…

けれども「本来の自分」とは齟齬があって葛藤し、次第にクラスは破綻していく。
そんな物語です。

休み時間に学生がグループにわかれてお喋りをするように、この作品も各々のグループで別々の会話が一斉に進行していきます。
けれどその会話が交差してピタッと重なったりするところもあって、見ごたえのある作品になっております。



前置きがかなり長かったですが大事なのはここからです。
なんとこの作品、

今年の夏再演することになりました!!

お盆休みの時期に京都にて公演を予定しております。しかし新型コロナ騒ぎがどうなるか不安ですね…

情報はこれからどんどん公開していく予定です。

もしよければチェックしていただけると大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。





記憶のひきだし

2020-03-14 21:31:27 | 演劇


滋賀県民ならJRで京都方面に行く時に必ず「崇仁小学校」の前を通ります。


何気ない“ただの風景”として、気にする人は滅多にいないと思います。私もそうでした。

その小学校は閉校しましたが、現在アトリエや芸術作品の展示場として活用されています。うちの劇団も稽古場やタタキ場として空き教室を使わせてもらっていました。

京都駅近なのに無料でスペースを使えるなんてスゴいことだ!!

しかしそれももう終わり、間もなく小学校は取り壊されます。


数年間、お世話になりました。
ありがとう

跡地には芸大が移転してきます。
ちなみに劇団員の多くはその芸大卒業生

数年前までは意識すらしたことがなかった風景、建物でしたが、利用するようになってからは電車で通るたびに

「ここに京芸建つのか~」とか

「これから稽古で行くのに通過してしまう。今飛び降りることができたらいいのにな…」

など思うようになり、私にとってただの景色ではなくなりました。
そして今は

「もうすぐ無くなるんだなあ」と。


***


小学校の近くには美味しい中華屋があったり、新しく素敵な喫茶店ができたり、芸大が移転してきたらより地域が活気づくと思います。

とは言っても小学校は地元の人にとって大切な思い出の場所。取り壊しの前に感謝の気持ちをこめて「イベント」が開催されることになりました。

しかしやはり新型コロナウイルスの影響で開催は危ぶまれております。
当初の予定より規模を縮小して、なんとか展示会だけでもできないかと準備が進められています。

うちの劇団としても、今までそこで作ってきたものを展示する予定です。

こんな騒ぎのなかではありますが、もしよろしければ見にきてください。


“崇仁小学校のこれまで”
“劇団三毛猫座のこれまで”