フレグランス

・あのひとが闇に残したメッセージ夜間飛行という名の香り　　猫丸

それは深緑色の自然釉

・猫の目に似た緑色のビードロが部屋を睨みし古伊賀の壷　　猫丸

兄になる

・新たなる生命の鼓動たしかめて照れくさそうに横を向く君　　猫丸

元恋人同士

・交差点別れた二人の再会は互いに連れいて歪んだ沈黙　　猫丸

夏休みの思い出

・あの夏の土の匂ひも懐かしや祖父と歩きし畑の記憶　　猫丸

猫になりたい時

・春うらら猫になりたき昼下がり次の教科は寝ててもいいや　　猫丸

温泉宿に一泊した朝

・朝霧のゆるき動きに透かし見る紅葉の山の染まりゆくさま　　猫丸

いろいろありますね

・どうしても小豆の雑煮馴染めぬと嫁の里には寄りつかぬ夫

多数派？

・あっさりと心霊現象否定する現実主義者の僧侶の読経

表（檀家）向きには信じてるっぽいけどね (^_^;)

眠り姫

・うららかなひだまりのなか眠り姫たのしき夢に微笑んでいる


・部屋中に撒き散らかした薄力粉怒る気力も埋もれてしまう