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ねここねこの家

写真ありで我が家の出来事、
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思いのままのブログ日記♪

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 第49話 「それぞれの願い」

2020-01-31 21:07:00 | 小説

第49話 「それぞれの願い」

 

守里、ベラーナ、アストラーダの活躍に期待を込めたまま、リリアンは考えていた。

裏で活躍しているメンバーのことを。

トキノはロロナとともにAIであることを活用して、アゼラの位置を探っていた。

バミューダのどこなのか、大体の場所が判明してきている。

カンナは調整のためにセイナとGビャクヤとララ機、ベラーナ機、アストラーダ機のチェックに励んでいる。

セイナは麻生と一緒に武器の強化を終えようとしていた。

それぞれが最終局面にあることを認識していた。

セイナはアル・レレン艦長の元に行って話す。

 

「多分ですけど…キーラ隊の数はアストラーダ兄が聞いているより多いんじゃないかなって…トキノさんの話だと大きな「存在」が空を覆っているとか…」

 

そこにトキノがロロナである機械を連れて現れた。

アル・レレン艦長はロロナを初めて見て驚く。

 

「ロロナです〜姿はこんなです〜」

 

セイナが照れたように説明する。

 

「あ、頭だけに見えますよね?実は…好きなのを選んだらこうなって…」

 

そこにいたのは機械ではあるものの、頭だけのウサギだった。

しかもなぜか赤とピンクになっている。

セイナがアル・レレン艦長の顔を覗き込む。

思わず笑いが起こって周りが振り向く。

アル・レレン艦長は「すまない」と言いながら話す。

 

「いや…トキノさんが人間みたいでロロナは機械だって聞いていたからね。まさかウサギの頭がそうだとは思わなかった。しかもセイナちゃんらしい」

 

そこに守里とベラーナ、アストラーダが現れた。

 

「あ、そっか。見たことないんだ。そりゃ俺だって初めはギョッとしたよ」

 

ベラーナが話すと守里は平然と答える。

 

「俺は最初からセイナらしいから、AIってこんな感じなのかって思ったんで意識していませんでしたね」

 

アストラーダは頭をぽりぽりさせながら一言。

 

「初めてみるのは俺も同じだけど…セイナらしい…」

 

するとトキノがリリアンと急いで現れた。

 

「大まかな場所は分かったわ。浮上させるのよね?シークル艦は…だったらかなり上空がいいわ!」

 

セイナはその場にいなかったカンナの代わりに話し出す。

 

「えっと…Gビャクヤじゃない、アストラーダ機にララ機はドッキングさせるようになるの。剣の機体は他にたくさん武器を搭載させているから…」

 

アル・レレン艦長や守里、ベラーナ、アストラーダは了解した。

セイナが続ける。

 

「アストラーダ機には最初からドッキングさせているの。だから重量は変わるんだけど、速度は変わらないの」

 

アストラーダ機は連射機能しかない。

ララ機にはミサイルもレーザーも搭載させてある。

みんなが納得していると、カンナから連絡があった。

 

「Gビャクヤ!ベラーナ機!アストラーダ機全部武器はOKよ!」

 

カンナの言葉とともにララからも連絡が入る。

 

「こっちは兄貴のところにいるから!」

 

アル・レレン艦長はみんなに告げた。

 

「シークル艦!浮上してバミューダ近くまで向かって待機!」

 

アル・レレン艦長はさらに言う。

 

「Gビャクヤ!ベラーナ機!アストラーダ機はアメリカ上空まで来たら発進!」

 

いよいよシークル艦が浮上し始めた。

狙いはアゼラ…それぞれが想いを込めて怪しい雲の内部に向かおうとしていた。



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「小説」についてのお知らせ!

2020-01-31 17:38:50 | 日記

いよいよ最終段階に入っているようでなかなか終わらない「小説」!

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 は50話で終わります。

続編については…以前お伝えしたようにも思えますが、確か3部作だと…

そこで!お知らせです!

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~3 は短編ですが、3月の上旬には書きますので宜しくお願いいたしますm(__)m

 

因みに短編といっても、何話あるかはまだ内緒です☺️

50話はありませんので、あしからず!!

それでは、本日夜には49話を宜しくお願いいたします!(1月中に終わりませんでした😔)


アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 第48話 「策略」

2020-01-30 21:12:50 | 小説

第48話 「策略」

 

〜アゼラ〜

「アストラーダは恐らくセイナたちの味方になっているだろう」

 

アゼラでは守里諾、つまり剣の父親がマイールに告げる。

 

「…ここまで復帰できれば、私は大丈夫だよ。ありがとう諾さん」

 

マイールの言葉に対して敬意を払うように挨拶をした。

マイールは片目だけにマスクをして椅子に座って言った。

 

「すぐにこの場所も分かるだろう。まずはキーラ隊に時間稼ぎをしてもらう。その隙にマーズの鉱石を隠すんだ。奴らがやられたらアゼラ復活に近づく」

 

守里諾は最後にはマイールや自身が、アルクスローナに乗るだろうと感じていた。

剣と遊んだことがあることが浮かぶ。

その後にシロハタ・カンパニーの誤射で妻を失った。

剣に恨みはないが、妻への愛情の方が上だったのかもしれない。

心に決めていた。

剣と戦うことになっても、マーズの鉱石で新たな国を作ると話すマイールに付く。

マーズの鉱石には復活させることも可能な技術があると聞いていた。

デマかもしれない、でも賭けてみよう。

 

諾はマイール自身に聞いた。

 

「マーズの鉱石はどうするんです?」

 

マイールは微笑んで答えた。

 

「必要がなくなれば破壊のみだよ。また誰かが新たに帝国を作るって考えたら面倒だからね」

 

諾は続けて言った。

 

「アストラーダには話していませんが、キーラ隊の数は50機。倒せますかね?」

 

意地悪そうに質問する。

マイールは微笑んで答えた。

 

「息子さんなら突破するでしょう」

 

そして真剣に言った。

 

「艦隊戦はどうなるのか…シークル艦の出方を待つより先制攻撃が良いでしょう」

 

諾は言った。

 

「マイール艦を最後の砦にして、その前をアルクスローナ、その前と周りをキーラ隊で囲む」

 

マイールは違う意見を述べた。

その考えに諾は納得していた。

その上でさらに効果的な方法を告げた。

 

〜シークル艦〜

 

「まあ、普通に考えたら砦はマイール艦、その前をアルクスローナ、手前がキーラ隊だろう」

 

広報のライが言った。

その場には守里、ベラーナ、アストラーダ、麻生、セイナ、そしてアル・レレン艦長がいた。

ベラーナが答える。

 

「正攻法でくるはずがない」

 

守里はアル・レレン艦長だけに耳打ちした。

ベラーナが隠すなと耳を引っ張る。

 

「いてて…まあ、まあ…ちょっとね」

 

セイナが気づく。

 

「私に関係してますね?聞いても忘れちゃうから…剣に任せます。あ、アル・レレン艦長にもです!」

 

えへっと舌を出して、話し出した。

 

「ここからは…んと…男の人だけが良いかなって思うんです。あ、整備関係は別としてですけど…」

 

気の遣いように、アル・レレン艦長は笑顔で答えた。

 

「いや、居てもらって良いのさ。いざとなって呼びに行く方が困るからね」

 

また舌を出して「はい!」と返事をして椅子に座る。

守里が話し出した。

 

「親父たちは何か考えてくるはず。警戒しないと。朝偵察に行ったら赤く明滅している機材があっただけで何もなかったですからね」

 

アル・レレン艦長は浮いていたという機材の特徴を聞いた。

その上でなぜか3機に準備するように伝える。

 

「おびき出しに乗ってしまったようだな」

 

死海の上空には何もなかったが、3機に告げる。

追跡装置を付けられてしまったことを無線で聞いて、シークル艦も浮上することにした。



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アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 第47話 「曲げられた真実」

2020-01-29 23:39:32 | 小説

第47話 「曲げられた真実」

 

「アストラーダの敵意が強力過ぎたら行動は制限する」

 

広報のライの言葉にアル・レレン艦長は黙って聞いていた。

そもそも、シークル艦自体個人的所有物ではない。

アル・レレン艦長に権限はあるものの、アメリカも関連している。

そのためにいるのが広報のライだった。

頭に包帯を巻いたまま、アストラーダが現れて言った。

 

「俺にできることは協力するよ。妹のこと…セイナのためだったが、自分のしたことは間違っていた。考えてね。頭には来るが今は冷静だよ」

 

アル・レレン艦長はまっすぐにアストラーダを見た。

アストラーダが改まって挨拶をする。

 

「アストラーダ・貝です。呼び方は…任せます。ところでまずはアゼラの場所だとか?」

 

アストラーダの言葉に、アル・レレン艦長はデッキで椅子に座りながら答えた。

 

「私は艦長のアル・レレン。アストラーダと呼ばせてもらうよ。アゼラの場所がまず大切だ」

 

アストラーダは平然と答えるが、どこか疑問を抱いていたようだ。

 

「バミューダの南西の基地のはずですが、俺はいつもマイール艦からだったから騙されていたなら移動しているかもしれないですね。本拠地は俺も知りません。誰がいるのかは想像通り守里君の親父さんですが、キーラ隊もいるはず。マイール艦には俺しかいなかった」

 

アストラーダの言葉にアル・レレン艦長は聞いた。

 

「アストラーダだけだった?他のアルクスローナはどこからだったのだろう?知らされていないかもしれないな」

 

その質問にアストラーダは半笑いで答える。

 

「こんなこともあると予期していたのかも。親父さんは頭が良い。マイールも」

 

朝早かったがベラーナも守里もデッキに現れた。

麻生はコーヒーを片手にあくびをしながら、その場に来る。

麻生があくびのしすぎで涙目でアストラーダに質問をした。

 

「アストラーダ、君は義理だが親子には違いない。マーズの鉱石を見たことは?」

 

その質問には見たことがないと答えてから、広報のライが質問する。

 

「どんな関係なのか?立ち入って悪いが…」

 

麻生はセイナたちが生まれる前に養子にもらった存在だと説明する。

アストラーダは付け加えた。

 

「大切に育てられました。恨んでもいません。むしろ父や母には感謝しています」

 

その上でアストラーダはさらに告げた。

 

「まだ拘束されたことを知らないかもしれない。仲間になったことも。俺がバミューダに行きましょうか?」

 

守里とベラーナが顔見合わせて答える。

 

「いや…」

 

同時に言ってから守里が告げる。

 

「親父は頭が良い。多分気付いている。だとしたら俺たちが言った方が良いかもしれません」

 

守里の言葉にアル・レレン艦長は告げた。

 

「シークル艦はこのまま。Gビャクヤ、ベラーナ機、アストラーダ機はバミューダに向かってくれ」

 

アル・レレン艦長の言葉に従う。

周りも察していた。

恐らくアル・レレン艦長は偵察後自ら向かうこともあるだろうと。

シークル艦はとっておきだ。

 

「Gビャクヤ発進!」

 

「ベラーナ機出る!」

 

「アストラーダ機発進する!」

 

マイール艦が出て来るまで何としても、敵の数を減らす必要がある。

キーラ隊の出方を見るために、3機が出る。



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アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 第46話 「新型機」

2020-01-28 20:25:10 | 小説

第46話 「新型機」

 

「アゼラのやり方を知ったところで協力するとは限らない」

 

広報のライはアル・レレン艦長に告げる。

整備士のサイが現れた。

 

「試作段階でしたが、ベラーナに実験でOKが出た!」

 

広報のライが不思議そうに言うと、アル・レレン艦長は納得した。

 

「特別な機体がある。ベラーナ機に何かあったらと作っていたのさ。セイナも一緒にだが」

 

ベラーナと起きたての守里は倉庫に急ぐ。

 

「…ベラーナ機に似ているなぁ…」

 

守里が言うと、アル・レレン艦長は答えた。

 

「Gビャクヤは特殊だからね。似させるのは困難だが、ベラーナ機はミサイルとベラリノが使えればほぼ問題ない。あとは連携攻撃プロッシ」

 

アル・レレン艦長の言葉にベラーナが答える。

 

「それだけは、Gビャクヤ、ベラーナ機、この機体でできるかになるかも」

 

アル・レレン艦長はサイに確認した。

サイは答える。

 

「アストラーダが乗るとして…ですが、ベラーナ機とGビャクヤのようにはいかないかもしれません。補助的に別行動が良いかも…」

 

ベラーナと守里は相性が良い。

アストラーダとは意識が違う。

突然加入したところで連携が取れるかは疑問だった。

 

「プロッシを使うのは一応諦めよう。問題は協力するかにも関わる」

 

アル・レレン艦長は続けた。

 

「憎しみだけでも困る」

 

ベラーナも守里も黙った。

アストラーダは裏切られている。

憎しみは半端がないだろう。

妹を想っているからと思っていたのが、実は違った。

守里は思った。

セイナのことをきちんと考えていたこと、ただ裏目に出ていたことを。

 

「妹への愛情も思い方次第で変化するんだな」

 

ベラーナの言葉にその場にいた守里、サイ、ライは黙ってしまった。

アル・レレン艦長だけが一言。

 

「妹への想い方は間違っていた。過ぎてしまったことだが死者は多い。今後どうするかだ」

 

守里は感じていた。

死者は多いが自分も人のことは言えない。

間違いは繰り返してはいけない。

でも人は間違えるとも分かっていた。



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