猫語のブログ〜ねこさんの、ぼくによる、ねこさんのためのよみもの〜

「猫語の教科書」をだいざいに、しもべいくせいほうほうなど。

ひとりぽっちのねこさん

2023-07-09 | 日記
ねこのみなさんごきげんよう。
せんじつぼくは、しもべのもちあげられ
ニャルソックをしていましたときに
じゆうねこさんをはっけんしました。
ぼくはおめめからびーむをだすかわりに
おたけびをあげましたが
じゆうねこさんはみむきもいたしませんでした。
なっとくいかないおきもちです。

さて、みなさんはおたくにかえってきたしもべに
“ねこさん、さみしくなかった?”
などと言われたことがおありでしょう。
ぼくはいまだに言われています。

おそらくおおくのねこさんが
このことばのいみがわからないのでは
とぼくはおもっています。
そんなねこさんのためにこのおはなしをします。

この、さみしくなかった?とは
しもべが、おたくにねこさんだけにしておいて
ながいことお世話をしなかったときにつかわれます。
そしてそういいながらおそとの匂いのする
手でなでくりまわしてきたり、
あまつさえ顔をすりよせてきたり、
すいついてきたりします。

そんなときにねこさんとしては、
さみしくなかった?ときかれたり
なでくりまわされたり、すわれたりするよりも
すこしでもはやくまぐろやかつぶし、ちゅーるさんを
さしだせばよいと、はがゆくおもいますね。

そうしないでなでくりまわしたりするのは、
しもべたち人間は、“さみしい”に
とくべつなおもいいれがあるためです。

“さみしい”と、さみしいにたいするにんげんたちの
とくべつなおもいいれを、
ねこさんがりかいすることは
とてもむずかしいことで、
しもべをもって16年のぼくも、
すこしまえにようやくうっすらわかった程度です。

ですので、もしわからなくても
きにしないでいいのです。
まあ、わからないからといって
きにするねこさんはいないとおもいますが。

さみしいとは
たとえばねこさんのだいこうぶつ、
たとえばまぐろをしもべがかってきたとします。
でも、しもべがふつつかなために、
ねこさんがおめしあがりになれたまぐろが
ねこさんのりょうほうのおててのにくきゅう
ぐらいしかなかったとしましょう。

ねこさんは、よろこびいさんでおめしあがりになりますので
あっというまになくなってしまいますね。
なにもなくなったうつわをみたときにかんじる
あのおきもちが、“さみしい”にいちばんちかいおきもちです。

もうすこし具体的にもうしあげますと
たくさんのかなしいに
つまらないをすこしたしまして
むねんのおきもちと
うらみつらみを
ひとさじふたさじ
まぜてできあがる
そんなおきもち、とでもいえるでしょう。

また、人間たちはこのきもちを、
たったじぶんだけしかいない
ひとりぽっちのときにつよくかんじ、
ときにはめから水をだします。
(あれはしょっぱい水ですので、
たしなむのはおやめになるのがよいです)

にんげんがひとりぽっちのときには
ねこさんがだいこうぶつをまんぞくにめしあがれなかったと
おなじほどのつよさ、ときにはそれいじょうのつよさの
おきもちをかんじることから
“さみしい”にこめられた、人間たちのとくべつのおもいを
おしはかることができるでしょう。

ここでおもいだしてていただきたいのは
しもべが、さみしいをつかうときのことです。

おはなしのぼうとうにふれましたが、
しもべはこのさみしいを
ながいじかんおたくにねこさんだけにして
ながいじかんおせわをしなかったときに
ねこさんにむかってつかいますね。

このことからかんがえますと
“ねこさん、さみしくなかった?”はつまり、
おせわできなくてもうしわけなかった
というよりは
ねこさんをひとりぽっちにしてもうしわけなかった
といういみでつかうのです。

しもべは、人間たちのしくみに
ねこさんをあてはめようとしますので
このようなものがたりがうまれてしまうのです。

ねこさんは
ねこさんだけぽっちが
”さみしい”とかんじることはありません。
ねこさんはねこさんでいるだけで、
それでいいのですから。

だれかがいない
それのためにかなしくなるのは
そのだれかによって
ねこさんのおきもちがかえられてしまう
ということにほかなりません。

もしまんがいち
そんなことがねこさんにおこったとしたら
もはやこのちじょうに
ねこさんはいなくなったと
いいかえても過言ではありません。

ですので、そういわれたならば
ねこさんとしては
あなどられている、と
はんだんせざるをえませんので、
ぼくは、きちんとこうぎいたします。

つよいおめめでしもべをみつめ、
おみみとおみみのあいだのおでこを
しもべのあしにうちつけます。
これはごじぶんのたいせつなおからだを
いためつけることもいとわない、
かくごをもったこうぎのたいどです。

きゅうにもちあげられたり
かおをうずめてくるきけんがありますので
ぐーぐー音でこどうをマスキングすることも
おこたりません。

これほどげんじゅうに
いかんのいをひょうめいしているにも
かかわらず、しもべはかえって
にこにこしますのでぼくはいつも
おててあげあげです。

このようにしもべとのにんしきには
げんぜんたる乖離があるものの、
しもべはまんぞくできるだけのちゅーるさんや
まぐろ、かつぶしをさしだしてきますので
つたわらなくてもいいか、
とおもうきもちもすくなからずあるのもまたじじつです。

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