猫語のブログ〜ねこさんの、ぼくによる、ねこさんのためのよみもの〜

「猫語の教科書」をだいざいに、しもべいくせいほうほうなど。

ねこさんのおと

2024-04-11 | 日記

ねこのみなさんごきげんよう。

ほんのこねこさんだったじゆうこねこさんたちは
ごぶじでふゆをこし、いまやぼくよりつよそうになりました、
きんにくもりもりなのが、おけなみのうえからでもよくわかるくらいです。

みなさん、ねこさんのおと、ときいてあなたのしもべが
おもいうかべるのはどんなおとと、おもわれますか。

ねこさんのすべてのおとには、しもべをみりょうするちからがあることは
このばでごせつめいするまでもない、よくしられたじじつです。

しかし、しもべはひとりひとりちがっていますから、
ねこさんのおとに、どのようにみりょうされているかは
しもべひとりひとりちがいます。

たとえば、ねこさんのあくびのおとをきいて
きゅんとするしもべもいれば、
はわわわーしかいえないきもちになるしもべや
よろこびのなみだをながすしもべ、
あがめたてまつりだすしもべ
などがかんがえられます。

そして、ねこさんのおみみのぱたぱたするおとで
あくびのおとをきいて
きゅんとしたしもべはあがめたてまつり、
はわわーしかいえないしもべはよろこびのなみだをながし、
あがめたてまつったしもべはきゅんとし
よろこびのなみだをながしたしもべははわわーしかいえないわけです

さらに、きゅんとするのがとてもおすきなしもべ、
はわわーしかいえなくなることにこのうえないよろこびをかんじるしもべ
よろこびのなみだをながすことをひつようとしているしもべ
あがめたてまつることにいきがいをかんじるしもべなど
そのおもむきはさまざまです。


ですので、ねこさんのおと、といわれて
どんなおとをいちばんにおもいだすのかも
しもべによってちがうのです。

ぼくのしもべは、きっと、おけなみのおてていれをしている
ときのおとをおもいうかべると、ぼくはおもっています。

なぜぼくはそうおもうのでしょうか。

このあいだ、こんなことがありました。
そのひ、しもべはふらりといなくならない日でした。
そういうひには、ぼくはしもべにとくにこまかく
ごしどうをします。

いつもはじかんがかぎられていて、すこしのことしか
つたわらないので、こういうきかいをのがしてはならないからです。

課題を「おひさまのひざしのもとぼくがきもちよくおねんねできように
とりはからう」とさだめて、ぼくはねっしんにごしどうにあたりました。

けっきょくのところ、しもべが課題をごうかくするまでに
ぼくはごまんかいにゃーをしました。

しもべのためとはいえ、ぼくはとてもがんばりましたし、
おひさまのひざしはぼくをやさしくつつみましたので
ちゅーるさんをいただくまえにぼくはおねんねのための
おけなみのおてていれをするほかなくなりました。

さりさり、しゃり、さりさり、しゃーり、しゃーり、さりり

ぼくはおひさまにうっとりしながらむしんに
おてていれをしました。

じゅうぶんおてていれをしますと、ぼくのおめめはしぱしぱしますので
そっととじて、おかおはおててのうえ、あんよはおつむのさきにのばして
ついにおねんねのときをむかえました。

そのあいだじゅう、しもべはじっとして
いきすらしないようなようすでぼくをみつめていました。
ぼくはそのことをしっていましたし、そういうそぶりのしもべが
よからぬことをかんがえていることもしっていました。

しかし、そんなことどうでもよくなるくらいに
おひさまはぼくをやさしくつつんでいました。

そして、いよいよぼくが別の世界でおきるかおきないかというところで、
ぼくの、おてていれのいきとどいたおねかにしもべが鼻をうずめました。

このようなおこないは、とうていゆるされることではありません。
いつもでしたら、ごしどうにつぐごしどうのうえに、
この罪にみあったばいしょうをせいきゅうするところですが、
ぼくはもうほとんどべつのせかいにいましたので、
ごしどうのことちゃばいしょうのことまでおててがまわりませんでした。
しもべの鼻のあぶらをとることがせいいっぱいだったのです。

さり、さり、さーり、しゃりしゃりしゃり

ぼくのおてていれのおとを、しもべはぼくのそばで
ずっときいていたのです。

しもべは、もういちどこのおとをきくために
ぼくのおなかに鼻をうずめたのでしょう。

それでぼくは、ぼくのしもべはねこさんのおとときかれれば
おてていれのおとをおもいうかべるだろうとおもうのです。



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