思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

老人たちの淫らな罠

2007-06-22 07:29:36 | 4.とんだ災難
 ヘルパーのIさんが信者である老人たちに伝えたのは、身の毛がよだつ内容だった。
 今、ここに素っ裸のまま置いて行かれた僕を押さえつけ、おちんちんから精液を出させて僕の体に塗りたくると、塗った者に対してご利益があるというものだ。
 前回のお告げでは、老人たちに四肢を押さえつけられ、代わる代わる肛門に指を入れられた。肛門に第二関節まで指を入れた者には、ご利益があるということだった。
 ほんとにご利益があるのかはさておき、このお告げを聞くと、老人たちはまるで人が変わったかのように、無個性な集団となって、動き出すのだった。
 とにかくY美とおば様が戻ってくるまで逃げ回って、捕まらないようにしようと思った。おば様が車で迎えに来たら、さすがに彼らも僕を解放せざるを得なくなるだろう。前回、僕への集団による性的ないじめにおば様が激怒し、ある筋からの圧力をほのめかした。それはみなみ川教の信者たちにとって、相当の打撃になるのか、ごま塩頭の老人は手のひらを返したように謝罪の言葉を口にした。
 おちんちんを手で隠したまま、後ろ向きで少しずつドアへ進む。老人たちは、二十人のうち半分は老婆だったが、年功の慎重さでゆっくりと僕を追い詰めようとしていた。
 ダッシュ。ある瞬間から僕はくるりと前を向き、ドアをあけ、全力で外に出た。僕の後ろにも老婆が構えていたが、その横を素早く通り抜けた。外は相変わらず雨が降っていた。花のつぼみを膨らませている百日紅の木の陰から傘をさしたごま塩頭の老人が現れ、僕の行く手に立ちはだかった。老婆の時のように横を通り抜けようとする僕に足払いをして、転倒させた。脇腹に蹴りが入る。
「ぐわっ」
 雨でぬかるんだ土に転がって、膝をつき、脇腹を押さえて、痛みに耐える。僕の裸身を叩く雨粒が一つ一つ冷たかった。ごま塩頭の老人は片手で傘をさしたまま、僕の髪の毛を掴んで引き摺りまわす。僕は四つんばいの姿勢で引き摺られ、髪の毛を鷲掴みに引っ張られる痛みに悲鳴を上げた。やっと髪から手か離れたと思った瞬間、お尻を蹴っ飛ばされた。さらにもう一発、蹴っ飛ばされた僕は鞠のように転がって、家屋の横に広がる池に頭から落ちてしまった。
 この池に落ちたのは二度目だった。前回は食堂の窓拭きを外側からさせられていた時、不意をついた張り手で足を踏み外した。池は深くて、頭から落とされた僕が水中で回転して顔を上げると、待ち構えていたごま塩頭の老人が僕の頭を水の中に押さえ込んだ。上げては沈め、上げては沈め、と繰り返し、僕は朦朧とする意識の中で永遠に廻り続けるメリーゴーランドを思った。
 眉毛の濃い老人が来ていた。ごま塩頭の老人と二人、脇の下に腕を差し入れて、僕を水中から引き上げると、それで役目がすんだかのように家の中に入った。僕は池のそばで全裸の体を雨に打たれたままぐったりしていた。
「みんなが待っておる。早く家に入りなさい。それとも、また逃げようとして、わしから遊ばれるのがいいか」
 僕は慌てて首を横に振ると、全身びしょ濡れの素っ裸のまま、眉毛の濃い老人が入ったドアをあけた。足の裏が泥まみれだったが、老人たちは少しも気にしないようだった。ざっと15名ほどの老人が僕の周りに集まった。老人たちは僕よりも背が高かった。一番身長の低い老婆でも、僕と同じくらいの背丈はあった。僕を仰向けにして手足を押さえつけると、紫の着物を着た老婆が僕のおちんちんを指でいじり始めた。皺だらけの萎びた冷たい指が僕のおちんちんをしごいたり、袋を軽く掴んでは撫でたりしていた。僕は観念して床に大の字で手足を押さえ付けられたまま、目をつむった。
 つつつ、と僕の意に反して快感の波が彼方からゆっくりと寄せてくる。次第に大きくなるおちんちんを老婆たちに見られていた。紫の老婆の手は、緩急を心得た絶妙の働きを示した。ある時は輪を作っておちんちんをしごき、ある時はひらひらと性感を刺激するワイパーのような動きをした。また、適当なタイミングで、肛門にも刺激が与えられた。
 これ以上大きくならないほどの大きさになって、おちんちんが天井を仰いでいた。紫の老婆の手が亀頭を撫ぜ、糸引く液を指に付けた。液で濡れた指がおちんちんを愛撫する。そして、僕の首筋から乳首にかけて、液を塗り付けるのだった。
 紫の老婆の次は、丸顔のお爺さんだった。震える手で僕のおちんちんをしごき始めた。動きが一気に速くなったので、急激に快感が高まってくる。
「いかせるなよ。いかせたら駄目だぞ。まだみんないるからな。ここで全部いかせちゃったら他の者はご利益に与らんぞ」
 眉毛の濃い老人が心配そうに言うと、手の動きが突然止まった。僕は思わず腰を上げて、「うっ」と呻き声を上げた。亀頭が液で濡れていた。液は腹部から腰にかけて塗られた。
 次から次へと老人たちの手が僕のおちんちんをまさぐる。その間、大の字に押さえつけられた僕は、切ない声をあげて、腰を浮かせて体をひねることぐらいしか、できないのだった。
 
 遅い、と僕は思っていた。Y美とおば様は車を取りに行ったまま、まだ戻ってこないのだった。すでに半分以上の老人たちが僕のおちんちんをしごき、僕の肩や首、背中、尻、太もも、脹脛などに液を塗りつけていた。
 老人たちは液を僕の体に塗るのが目的なので、快感の波を最高潮に高めることはするが、充分高めて、亀頭の先が濡れてくると、そこで動きをぴたりと止めるのだった。
「贅沢はいけないよ、贅沢は」と、老婆が手を叩いて言った。「液を一気に搾り出したら、もっとご利益に与ると思うのは、子どもの考えること。私たち、人生経験をたんと重ねてきた者は、わずかな液を塗るだけで、充分充分。現世来世にかかわりのないご利益をいただきにあがろうぞ」
 ずっと弄ばれてきたおちんちんは、もう老人たちが殊更に刺激をしなくとも、最高潮の大きさを維持していた。そして、さらに一歩踏み込んだ刺激を求めて、天井の蛍光灯に向かって、ひくひくとむなしい痙攣を繰り返すのだった。
「やだ。なにしてんのよ、この子」
 四肢を押さえ付けられたまま、頭を上げたが見るまでもなかった。Y美だった。その横におば様が立っている。二人とも呆れ顔だ。二人に、僕が大の字に押さえ付けられたまま、屹立したおちんちんをひくひくと痙攣させているところを見られてしまった。今、最後の老人が亀頭から液を指に付けて、僕の乳首に塗るのだった。塗りながら乳首を軽く擦りつづけるので、僕はY美やおば様の前にもかかわらず、悶えて、快感の声を上げてしまった。
「呆れたね、チャコには」
 体のあちこちに液が塗られて、てかてかと蛍光灯の白い光を反射させているのが恥かしく、また、今さっき勃起したおちんちんを見られたことや、乳首をなぶられて喜悦の声を上げてしまったことが恥かしく、四肢が自由になった体をもじもじさせて、所在無く蹲っている僕を見て、Y美は軽蔑したように言った。
 肛門科の医師は休診だったが、Y美とおば様は話をしに、病院まで出掛けたのだった。医師は話を聞くと、明日の夕方、僕を連れてくるように言った。おば様の家に車はなかった。使ったのはおば様の会社の車だったから、いったん会社へ行って車を戻してからタクシーでここまで来たのだと、Y美が遅くなった理由を説明した。
 雨の中、Y美とおば様と僕の三人は老人の家を辞して自宅に帰った。時刻は夜の九時を回っていた。Y美とおば様が傘をさして前を行き、僕は後ろから素っ裸のまま、なんの雨具も貸してもらえず、かなり強く降っている雨に打たれながら、付いて行くのだった。水溜りを踏むと、素足に小石の鋭い感触があった。
 時折、ヘッドライトを照らして車が通り過ぎた。僕はおちんちんを隠して、うつむいて歩いていた。後ろから来る車には、僕のお尻もお尻から出ている尻尾も隠しようがなく、身をひねったものの、結局は明るく照らし出されてしまう。しかし、車は降りしきる雨の中、何事もなかったかのように通り過ぎるのだった。
前方でY美とおば様が、屹立してひくひくと痙攣する僕のおちんちんについて、「見ちゃった」「見ちゃったね。すごかったね」と言い言いし、笑っていた。
 
 玄関でタオルを出してもらい、よく体を拭いてから家に上がった。疲れていて、泥のように眠りたかった。
 歯を磨いてから、自室に入った。便意を催していたけど、あと一日の辛抱だ。久しぶりにパンツを穿こうとすると、箪笥の中は空っぽで、どの引出しにも衣類が入っていなかった。それどころか、タオルの類もなく、ベットの代わりにマットが置かれ、掛け布団がなくなっていた。ようするに、体を覆うものが一切合切なくなっていたのだ。ハンカチの一枚も、ない。
 Y美の部屋をノックすると、Y美が顔を出した。僕はおちんちんを両手で隠して、Y美の前に頭を垂れていた。
「全部片付けたから。言ったでしょ、お尻から尻尾を出している間はパンツ一枚穿かせる訳にはいかないよって。犬なんだからね。あと一日じゃん。悪いけどオールヌードのまま、今晩も寝てね。家に上がらせてもらっただけ、有り難いと思わなくちゃ」
 それだけ言うと、Y美は欠伸しながら僕の目の前でドアを閉めた。明日は月曜日だが、僕は服を着ることが許されないので、学校を休むことになる。素っ裸のまま、家に監禁されるのか、と思った。


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