中学に入ったばかりの娘がギターを始めたいというので、東京御茶ノ水の楽器店に足を運んだ。あまり褒められたことじゃないかもしれないが、専門性の高い店舗を訪れる際は知識をひけらかしたりせず、実際よりも自分を素人設定にすることにしている。今日もそういう設定で臨んだ。
総論からいえば、御茶ノ水の楽器店は期待はずれだった。どの店舗も同じような価格帯の品頃え。現行品を扱っている店はそれもわかるが、中古の楽器店も掘り出し物があるでもなく、格安品を扱ってるところもなし。これならハードオフのほうがよっぽどラインナップが多彩で面白い。
ある店の壁に、ものすごく小型で見たことのないギターが掛かっていた。
非売品という札が付けられているが、メーカー名も品名も書かれていない。
近くの店員に、
「あれってなんですか?」
と声をかけると、客の顔も見ずに
「非売品なんで」
の一言。近くにいた別の若い店員が、
「どこのメーカーの製品かって聞いてらっしゃるんですけど…」
とフォローすると、それにも
「非売品」
とだけ繰り返す。
「市販されたモノじゃないということですか?」
と更に店員が聞くと
「そういうこと」
もうこのあたりでイライラが頂点に近づいてきたので、若い店員にだけ例を言って店を出た。
逆に店員の接客態度がとても感じのいい店ももちろんあった。
特に御茶ノ水楽器センターの店員は感じが良くて、娘の素人丸出しな質問にも丁寧に答えてくれていた。残念ながら娘の希望する価格帯のギターはなかったので購入には至らなかったが。
結局、自宅近くの島村楽器で安いギターを購入した。安いギターであっても、娘にとっては初めて手にする一本。丁寧に調整して渡してくれた店員の態度を見て、『どうせならこういうお店で買いたいな』と改めて思った。
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