友達の就職が決まったようで、
たぶんせっかくなのでとドライブに行きました。
目指すのは日原(にっぱら)鍾乳洞です。
ここのところ、でかけるとなると
緊張により病気と同程度に体調を崩すので
どうなるかと心配でした――が。
いままでにないくらい普通の体調でした。
どうもその後 気付いたところによると、
基本睡眠時間が取れない、ということが
寝るのを妨害していたようです。
わたしは基本的に、8時間寝られれば
ほぼ完全な性能を発揮できます。
逆に時間が減れば減るだけ、
どうにもできない部分の能力が落ちていきます。
そのため寝る時間は、
起きる時間から逆算して決めているのですが、
その決めた時間に寝られていないと、
『8時間寝られない』と思い始めてしまいます。
これがあわてスイッチのような働きをして、
これが入ってしまうとさらに寝られなくなって、
結果として5時間くらいしか寝られなくなってしまうのです。
そこで早く起きるなら早く起きてもいいと、
例えば起きる9時間前にふとんに入ると
あわてスイッチが入る前なので
多少寝にくくてもそれなりに寝られるようでした。
というところで、完全ではありませんが
それなりに調子よく起きたので用意を済ませて出発です。
後部座席はわたしのだけで埋まるほど
荷物を用意しました。
シガーソケットから交流への変換機、
MP3プレーヤー用のPC用スピーカー、
無駄にお菓子たくさんと
なにかあった時用の薬バッグ、
着替え一式と大きな水筒二本など。
ついでに前回とてもよかったので
車内用につっかけサンダルを履いて
靴は持って行きました。
出発から適当に青梅街道に入って下っていくと、
ぐんぐんと街が田舎味を帯びていきます。
個人的にはこういう移ろいの風景が
一番楽しいかもしれません。
自然と街、そして平屋。田舎は高い建物があまりなく、
土地もたっぷりでぜいたくな使い方です。
さらに走って走って、カーナビに大きな橋が出てきました。
一本目は曲がれずに過ぎてしまったので、
次の大きな橋で止まってみます。
橋はわたしにとって興味のあるモチーフです。
なぜか知りませんが意外と心ひかれます。
▼これは軍畑(いくさばた)大橋です。
◆◆画像09-12-07_01◆◆
今までぐんばた、と読んでいましたが
さっき調べたらいくさばたで衝撃を受けました。
前に見たと思ったら、御岳山に行ったときにも
通ったところでした。
当時はぜんぜん気付きませんでしたが、
後に写真を見てみたところ、
街灯が槍の形をしているみたいです。
▼大橋の上から眺めた景色。
◆◆画像09-12-07_02◆◆
▼それからすこし行って、梅沢にある奥多摩大橋。
◆◆画像09-12-07_03◆◆
奥多摩大橋は平成8年完成だそうですが
前回はまったく気付きませんでした。
そこからさらに走ると、山が露天掘りに
段々に掘られていたりと壮大な景色が見えてきます。
なぜそうなっているのかはわかりませんが、
鍾乳洞がそばにあることを考えると、
山自体が石灰岩でできていて、
それを掘り出したりしているのでしょうか。
山が深くなるに従って住むところも
集落単位のように途切れていくのが面白いです。
ずっと奥に入って、日原鍾乳洞に到着です。
奥には大駐車場とは名ばかりの、
さみしい駐車場がありました。
駐車は500円くらいだそうですが、
料金所が閉まっているように見えた上、
鍾乳洞からはすこし離れていることに加え、
その場所がとてもさみしかったので
手前の駐車場に止めました。
そこも勝手に止めたら叱られそうな雰囲気はあったので
嫌だったのですが他に止めるところもなかったので
とりあえず停車して鍾乳洞に向かいました。
▼鍾乳洞への下り道。
◆◆画像09-12-07_04◆◆
画像左手にあるのが券売所。
画像まんなかにあるのが入り口で、
そこまでには橋が架かっています。
たとえばここにこんなものがなかったとして。
山にあるのは微妙な割れ目です。
誰かがこれを見つけて、なんとなく深そうだという
噂を聞いて。入ってみたら本当に奥まで
ずっと続いているのを発見したとしたら、
それはどんなにわくわくしたことでしょう。
そう考えると、外国に洞窟探検ツアーがあるのも
すこし納得です。
▼橋から川下を撮ってみたところです。
◆◆画像09-12-07_05◆◆
いい感じに上流の雰囲気です。
どことなくハイソサエティーですね。
▼中に入ってみました。
◆◆画像09-12-07_06◆◆
レミーラの呪文を唱えるMPが足りなかったので光頼みです。
結構薄暗くてよく見えません。
パンフレットではそれはもう煌々と照らされて
すみずみまで見放題だったのですが、
わたしたちではちっともでした。
天井がすごく高いという場所があったのですが、
そもそも普通の天井すら見えなかったので
どう高いのかもわからずじまいです。
中の写真は手ぶれがひどかったのでこれだけです。
日原鍾乳洞は一筆で回れるようなルートですが、
全部を回ろうとすると、踏み台が細い階段を
ひたすら上り下りすることになります。
中は じめじめびちゃびちゃで、
手すりも足元もとても滑ります。
中はおもしろかったのですが、小学校高学年以上でないと
危なくて気が気じゃないような場所でした。
個人的にはヘルメットと、滑り止めつきの軍手が
あったらよかったと思いました。
出たらお昼はすっかり過ぎていたので
なにか食べようかと話が出ましたが、
そばにある食堂は一軒だけ。
開いてるのか開いていないのかわからないのが
田舎の恐ろしいところです。
しかも東京の田舎は、何が名物というわけでもないので
ここで食べる意義があるのかと迷います。
とりあえず友達も別にいいやと言ったので
そのまま次に向かうことにしました。
▼次に来たのは――こんにちは、奥田マコです。
◆◆画像09-12-07_07◆◆
奥多摩湖です。
カーナビにも奥多摩湖と出ていたのですが、
結局のところかつて来た
小河内ダム(おごうちダム)でした。
せっかくおごうちダムで慣れていたのに、
いまさら新しい名前が出てきても困ります。
▼ダムの土手です。
◆◆画像09-12-07_08◆◆
まんなかに二つ立っている建物の、
右の方が小さな展望台のようになっているので
登ってみました。
前回来たときは4時か4時半かの閉館時間を
過ぎていて見られなかった場所です。
▼ダムの土手を渡り切った先にある、山の入り口。
◆◆画像09-12-07_09◆◆
熊が出るので注意よ、センセイー!
▼その広場あたりで撮ったもの。
◆◆画像09-12-07_10◆◆
結構きれいにとれました。
▼やかた舟?
◆◆画像09-12-07_11◆◆
水上一戸建てです。
水は使い放題の悠々自適な生活です。
▼個人的に一番おもしろかった看板。
◆◆画像09-12-07_12◆◆
「みなとしへ
おやつは冷蔵庫にあります。チンして食べてね」
――お、おかあさん!?
というようなメッセージが伝わってくる看板です。
ダムも一通り見たので、
まだお昼でしたが健康ランド的な温泉へ。
意外と値段はしましたが、入っておくと
帰ってから入らなくて済むのでいろいろ楽です。
出て家路に向かっていると、すぐに暗くなってきました。
もう4時半すぎごろには真っ暗です。
お風呂のあたたかさに今日の疲れも相まって……
気付いたら例のごとく寝ていました。
一眠りして起きたら5時くらい。
コンビニを見かけたので、寄ってごはんです。
いつもなら名物を考える友達でしたが
もうコンビニで済ませる気まんまんです。
そこを突っ込んだら、ダムそばの建物で売っていた、
学食のメニューのようなものを
学食の倍くらいの値段にしたのなら
コンビニの方がよっぽどいいと言っていました。
そう考えると……学食はいいですよね。
安いし温かいしおいしいしと三拍子そろっています。
そういえば、学食と言って思い浮かぶのは
北大の牛とろ丼です。おみそしるも一杯三十円という
思えばすごい良心価格でしたが、
今でも健在なのでしょうか。
そんなこんなでコンビニで買い物をして
駐車場で食べたのですが、ツナマヨのおにぎりって
なかなかおいしいですねえ。
ツナにマヨネーズを合わせるのまでは、
ツナサラダにドレッシングをかけるのと
同じような感覚で理解できます。
でもそれをごはんの中に入れて海苔を巻くという
発想がわかりません。
単品で考えたらちっともおいしくなさそうなのに
合ってしまうのが意外です。
こんなのが売ってるなんて、
日本のコンビニはいいなあと思ったのですが、
外国のコンビニだと、何を売ってるんでしょう。
おにぎりもお弁当もなくて全部パンだけだったら
「温めますか?」なんて
訊かれなかったりする文化かもしれません。
知りませんけど。
そんなこんなで日本のいろいろ
(日本の鍾乳洞と日本のダムと温泉とおにぎりと)を
満喫して家付近まで来ると、レンタカーを借りてから
12時間も経っていませんでした。
まだ時間もあるし、どこか――というところで
ホームセンターが目についたら、思い出しました。
最近、椅子が壊れてきたのでどうせなら自分で
椅子を作ってみたいと思っていて
とりあえず適当に設計図を描いてみたものの、
木材を切り売りしてくれる場所が近くにないので
放っていたことを。
そもそも木材を買ったとしても、
重くて車でもなければ持ち帰りたくないと思うので
いま寄れるならとても都合がいいです。
……友達には完全な無駄ですけど。
でも話したら別にいいというので、
木材の材質と値段と長さとを考えながら
設計図を軽く書き直しつつ、サイズも計算していきます。
これに結構時間がとられて変に焦りました。
でもしっかりカットもしてもらい、
買って帰ることができました。
そのあとはお菓子を買って、おなかも減っていたので
うちで撮った写真を二人で見ながら食べたのですが……
変にくどかったのですこし食べただけで
胸焼けになって途中で断念。
時間もちょうどいい頃になっていたので
そこで友達は車とともに帰っていきました。
終わってみれば走行距離も意外と短かった上に、
かつて行ったところとかなり近かったですが、
そんなに疲れもせずさっぱりと楽しめたのでよかったです。