心理学に言う『スクリプト』を
自分で持っていない場所に行くのは
とても苦手です。
心理学に言うスクリプトとは、
一連の行動プログラムみたいなものです。
たとえば人間がたまごをもつとき、
たまごをたまごと認識し、目測距離に対して
手をのばし、たまごを割らないように指を曲げて
持ち上げます。
たとえばこういうものを
『たまご持ちスクリプト』とでも呼びましょう。
普段はあたりまえにやっていることでも、
そのスクリプトを持っていないもの、
たとえばロボットがたまごを持とうとすると、
たまごを持つこと自体の力加減がわからず
ちゃんともてずに割ってしまったりします。
わたしが自分ひとりでは、
行ったことがないお店に入れないのは
そのお店のスクリプト
(暗黙の了解としてどう振舞えばいいかの知識)
を持っていないからです。
というわけで、海外にも行きません。
自分の持っている日常のスクリプトが
外国ではとてつもなく無礼になるかもしれないからです。
そもそも言葉も通じないところにいくというのが
言霊信仰のあるわたしとしてはたまりません。
話しても通じない世の中なのに、
話すらできない場所に行くなんて恐ろしいです。
もちろん、フランス料理のお店なんかにも行きません。
わたしはフランス料理を食べるスクリプトを
持っていないし、調べたところでよくわからないからです。
さて。
そうは言っても行きたくなるのが神社です。
初詣にでも行きたいなあと思ったものの、
参拝のしかたがよくわかりません。
手水の使い方まではわかるのですが、
手を打つタイミングと、鈴をならすタイミング、
お金を入れるタイミングが
今ひとつごっちゃになっているのです。
そこで、せっかくなので調べてみました。
本来の用語は違いますが、
わかりやすさを目指すため、
頭を深く下げるのを拝礼、
頭を軽く下げるのを会釈とここでは呼びます。
お賽銭箱の奥にある建物を社と便宜上記します。
日本はインドと違うので左手は不浄ではありません。
インド人が神社におまいりすることがあったら、
口をどうやってゆすぐのか、大変興味深いです。
~神社参拝のスクリプト~
01 神社入り口の鳥居を通ったら、社に会釈。
02 中に入り、手水の場へ行きます。
03 ひしゃくを右手で取り、左手を水で流します。
04 ひしゃくを左手に持ち替え、右手を水で流します。
05 ひしゃくを右手に持ち替え、水を左手に受けます。
06 左手に受けた水で口をゆすぎます。
07 左手を水で流します。
08 ひしゃくを立てて、持っていた柄を流します。
09 ひしゃくを戻し、社へ。
10 お賽銭箱の前で会釈。
11 鈴を鳴らします。
12 お賽銭を入れます。
13 拝礼を二回。
14 拍手を二回。
15 お願い事をします。
16 拝礼を一回。
15 退去の前の会釈をします。
16 その場を離れます。
17 鳥居から出てから会釈をし、帰ります。
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と、こんな感じみたいです。
わたし自身は手水で口をゆすいだあと
柄を立てるというのを知らなかったくらいの
信心しか持ち合わせていないので
間違っている可能性は大いにあります。
あまりあてにしないでください。
でもちょっとかっこうつけて、
さあ! レッツプレイ インナ ジンジャー!