直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

北海道弁語『さる』

2023年05月20日 | ちょこのひとかけ

北海道弁には、
主体の意志を無視した自発動作を表す『さる』というものがあります。

「泣かさる」
自分で泣こうとしたわけではないが、勝手に泣けてくる

「書かさらない」
自分がどうやってもこの道具のほうが勝手に書けなくなっている

「扉が勝手に閉まらさる」
自分は扉を問題なくあいておくようにしていたが、扉のほうが無視して閉まる

というようなもの。

北海道弁の北海道弁らしいところだと思って
特には気にもしていなかったのですが、
この前、ふと、気づきました。

「合わさる」

「合う」「合わない」ではなく、「合わさる」。

二つの力が合わさって~ などと使われる言葉です。
意味は、自分の意志とは関係なく、
二つの力同士がぴったり合うと、というような。

これ……おそらく標準弁単語なのでは?

古い遊びに『貝合わせ』というものがあります。
これは、貝のかたわれがもうかたほうと
『あわさるか』『あわさらないか』を見る遊びで……
北海道弁単語の『さる』の使い方と同じです。

なんでこんな言葉があるんだろうと調べてみたら、
『さる』は古語で使った、という話がありました。

北海道の歴史なんてそんなに古くもないのに、
そんな新しいときまで『さる』が使われていて、
それが現代まで残っていると思うと、
なんだかしみじみ思わさるものですねえ……。
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