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超私事!葉月の『今日の出来事』

粗にして野、しかし卑にあらず。
お下劣大好き、お下品大嫌い!
オババの好き勝手な独り言。

『anego』 林真理子

2007年06月08日 | 独り言
林真理子の小説はよく読む。
よく読むが「好き」という気持ちがどうか、よくわからない。
というのも、読後の心が非常にザラつくからだ。

数年前に、30代の働く女性をターゲットにしたファッション誌『ドマーニ』に
連載されていたのが『anego』。
毎号、必ず読んでいたというわけではないが時々読んでいた。

文庫で出版された『anego』を今回読んだ。

チラ読みしているときから思っていたが
この小説は、もしくは林真理子の小説はイタイ。
あまりにもリアルだから。
自分、もしくは自分の周囲の出来事と重なる部分が多すぎる。


人は、無意識に自分の行動を正当化しているものではないかと思う。
仕事にせよ、プライベートにせよ、自分の発した言葉にせよ、考え方にせよ。
人の振り見て我が振り直せ、とはよく言われることだが
その”我が振り”は意外にも正しく見ることは出来ない。
心の中に「だって」「でも」という言い訳がたくさんあるからだ。

主人公の奈央子は、自分の行動を冷静に見ているようで
実際、たくさんの言い訳をしながら生きている。
読者(第3者)がみれば、
何でその選択をする?
と歯がゆいばかりなのに、いざ自分がその立場になったときには
やはり奈央子と似たような言い訳を自分もしているものだ。

日頃、目を背けて見ないようにしている部分を
林真理子は抉り出し、突きつけてくる。
だから、嫌なんだけど読んでしまうし
嫌なんだけど、好きなのかもしれない。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
多分、好きなんでしょう (otaco)
2007-06-08 09:00:51
私も20代後半は林真理子の小説を読み漁りました。
等身大でもあったし、おもしろかったっす。
最近は、読んでないですけど、あの頃の林真理子さんから年月が経っているから、もっと成熟した内容を楽しめるのではないかと思ったりもします。

anegoって、篠原涼子のドラマの原作ですよね?
原作は読んでないですけど、ドラマは見ました。
ほんと、奈央子には歯がゆかったっす。なんか、人のタメにがんばるのに、自分に返ってこないっていうか、そういう理不尽さを感じました。
でも、現実ってそうなのかもしれません。

葉月さん、多分、林真理子の作品好きなんだと思いますよ。
返信する
今帰ってきました。 (yuki)
2007-06-08 17:24:15
『300』から『anego』(知りませんが、ブログから推察)とは結構な落差に天才肌の臭い・・・。それとも乙女心の揺れる思い?(笑)
感じること、考えることは無限大!おおいに楽しみましょう!
返信する
otacoさんへ (葉月)
2007-06-10 07:12:26
そうですね。
きっと好きなんだと思います。
文庫だろうが何だろうが、自分でお金払って買っているんですもの(笑)

今の林真理子さんは、otacoさんがお読みになっていた頃に増して、深くグリグリ来るかもしれません。
ずいぶんな取材をしているんだろうと思います。

篠原涼子さんのドラマは観ておりませんが、
ずいぶんヒットしたようですね。
返信する
yukiさんへ (葉月)
2007-06-10 07:14:35
『anego』をyukiさんが読んだらイライラしてしまうかもしれません。
ね^^

大変な時期のようですが、御自身のお体にもお気をつけてください。
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