地獄の傀儡師の徒然なるブログ

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マルクスの階級闘争について^^

2008-07-11 07:42:56 | Weblog
さてマルクスについての考察も最後です^^

経済的下部構造の基本的要因である生産力は、科学や技術の発達にともなって、つねに発展していきますが、しかしそれに対応して形成される生産関係のほうは、むしろ一度出来上がると固定化する傾向をもち、かならずしも柔軟に生産力の発展に対応していきません。
ここに生産力と生産関係との矛盾が生じます。

この矛盾はやがて現状の生産関係(社会関係)のもとでは生産力の発展がもうこれ以上不可能という事態にまで発展します。
このとき社会的生産関係の改良ではなく、根本的変革が不可避となります。この下部構造の変革とともに、遅かれ早かれ上部構造の変革がともなう。これが社会革命であります。

生産力の発展にともない貨幣経済が発展し、やがてこれと矛盾・敵対する封建的社会関係は打破され、新しい生産関係に見合った新しい資本主義的社会関係が市民革命をへて確立されます。同時にそれに対応して、封建的な政治・法律制度や道徳・宗教がその内容と形態を一新し、こうして新しい下部構造は新しい上部構造を発展させるのです。

ところで社会を中心的に動かす主体は、つねに、生産手段を保持しその時代その時代の生産力とそこから生まれる剰余価値を何らかの形で支配する特定の階級であっりました。

封建時代は諸侯や騎士であり、資本主義においては資本家階級が支配階級であります。社会革命とは結局、生産力を支配する階級がとって代わられることであり、この意味で歴史は階級闘争の歴史であったわけです。

個人の意志や理想や善意にかかわらず、むしろそれから独立したものとしてあらわれる生産力と生産関係の矛盾こそが社会の発展の推進力であり、この矛盾の解決は必然的に階級闘争という形態をとらざるをえなかったのです。

マルクスは、この必然の階級闘争が人間の社会の歴史を推進するうえで決定的役割を果たしてきたことを明確にするとともに、階級のない自由で平等な社会と人間の幸福という理想を実現するための科学的処方箋を求めて苦闘したのです。

資本主義の運動法則の究明と科学的社会主義の理論は、理想社会主義社会、つまり人間のつくりだした生産力や諸関係を人間の支配のもとにおき、これを制御していくことの可能な社会の実現を客観的・科学的に裏付けていこうとするものでありました。