ちょっと動くだけで汗がでてくるような蒸し暑さです。
明日からはしばらく晴れのようです。湿度が下がりますように。
兼題:結
花は葉に吉の神籤を紐結び
世界中のため息結え夏銀河
七変化悪女と結びし縁かな
結婚後は大目に見ること水澄まし
逢うときのシニヨン高く結ぶ初夏
病葉の落ちる宿靴紐を結ぶ
御破算になった結末蝉の殻
省略の多い結論南風吹く
森かいな結束素っ気ない刈藻
黒南風や結び目堅く舫ひ綱
結界の竹を越え行く黒揚羽
結ぶ手の温もり確か蛍の夜
髷を結うまでのザンバラ五月富士
風呂敷を結ぶ人妻明易し
闇焦がす平家螢や結の村
明易しあらあらかしこにて結ぶ
結葉や遠き町より遠き音
結願の札所驟雨に煙りたる
お大事にと結ぶ手紙や遠郭公
根と結合して居る百足水をかけ
白玉を食べに茶寮の結界石
テーマ:雨
コンビの男と女喜雨の中
ビニールの包む新聞濃紫陽花
五月雨や出勤印の昔あり
ヘリの音まるくくぐもる梅雨入かな
雨垂れの激しくなりぬ蝸牛
卯の花の村にモーゼの道はない
渇水より出水ばかりの今世紀
逆境の長きトンネル梅雨晴間
こぬか雨帰省相席目開かぬ児
五月雨の雨垂れとなる獣道
小雨降り鉢用意して蒸し暑し
伸びるだけ伸びては雨の蝸牛
青梅雨やチェックアウトの靴の紐
相傘の消える舗道に墜栗花雨
梅雨入前卒爾とゆきし聖子かな
白無垢に赤い番傘四葩雨
五月雨や涙はいつか乾くもの
母の忌もあの日も四葩雨に濡れ
防災情報メールがどっと来て梅雨に
老人のシワは幸せ梅雨晴間
六月の宿雨進まぬ庭仕事
雑詠
ポケットに風を詰め込む梅雨晴間
印結ぶ弥陀の一指の欠け薄暑
猿山の前を動かぬ夏帽子
夏草や雨が供養の流人墓地
水を打つ越の地酒の帆前掛
急くことは無し梔子の風纏う
蛍袋花の無数に傾ぎ咲く
見慣れしは切先殺気走れ波
五月闇二回目のコーヒー値上げ
カレーセル降りて蛇への案内板
構内の立ち喰ひ蕎麦屋青嵐
沙羅双樹今日を生かさる一日花
山女釣りながら患者を待ちにけり
水無月の茶会水無月てふ和菓子
生垣の間柱小さき蝸牛
石棺の丹は語らず黴雨に入る
多作多捨すてたる一句浮いてこい
水虫や手の指で叩く足の皮
彦十を正平継ぐと夏狂言
父の日の少女厚底スニーカー
牧野博士(せんせい)は文久生れ竹煮草
★選句要領
選句数:6句(うち特選1句)
締切:6月22日(木)24時
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選外のものでもコメントしたい句がありましたら、コメントを受け付けています。
★当番はまきえっとです(選句送付先メルアド)
makietto@nifty.com
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