こんばんは。
申年は相場が荒れると業界では言われているそうです。
天候もその他もろもろ。
体調を崩さないように気をつけて選句願います。
兼題:短
「短かび」の巨泉のうたや木枯しす
短日の帰る背を押す時計台
一遍に二つは聞けぬ日短
短日や駅長のする屋根修理
枯葉舞う午後の短き逢瀬かな
酒味醂たっぷりとろ火日短か
短日や人より出でて人に入る
人はみな長所が短所冬うらら
短きはわが性ゆゑの冬の月
短くもしかと根を張る冬の草
短観はさておき直感冬ざるる
短銃を握る少女や北吹けり
短日も意外と長い夕焼け富士
寂た馬短日ジンタ舞う旅さ
短日の水と油を混ぜ合わす
短日や母の歌集の十頁
短命な犬を埋めよう枇杷の花
毒舌の短銃突き抜け冬に入る
短髪の少女の瞳冬に入る
縄跳びの縄の小さすぎ短すぎ
門川に短日の鍬洗ひをり
短日や変色して居る写真かな
テーマ:加速
アクセルをふかす凩まくように
駅伝やごぼう抜きして冬うらら
加速する再婚話神の留守
救急車凍てつく朝の闇を行く
轟音と煙残して秋の空
加速して我も還暦長元坊
十一月光陰の矢の不安症
鋤焼きや加速度的に動く箸
尻端折り仲蔵ひざ打つ時雨かな
千歳飴預けてメリーゴーランド
加速するニュースの重さ冬の風
追いかけて落ちるを急ぐ冬の木々
冬めくや次第に速くなる答弁
年の瀬の山落日を速めたる
加速する恋と日輪冬木立
檀家にて鼻水皆は手にかんだ
白バイの演習木枯らし渦方陣
発声のまみむめもまも小六月
毛糸編む夜どんどん一人になる
余命カレンダーみるみる薄く石蕗の花
流れ星見るたび時の速く過ぐ
声出ない絶叫マシン小春の日
雑詠
元カノが子をつれてゐる冬木道
冬日載せ川波海へまっしぐら
捨てたもんじゃない冬空に穴がある
立冬を半袖で行く筑後っ子
空港の東明るき初しぐれ
先人の知恵の即席蕎麦を掻く
神の留守切られし札は門外漢
冬川を風の渡るや色薄し
いっぽんの風となりたる芒原
法律書積まれ寒夜のゴミ置場
冬桜そっと背伸びをして遊ぶ
東京黄落加湿器の音かすか
初時雨金箔薄く伸ばされる
畳紙に祖母の崩し字花八つ手
冬林檎病院食を想起する
風呂吹の湯気ごと供ふ大師堂
味噌づくり圧力鍋に希望と愛
枯葉ふむイヴ・モンタンの歌う声
実を結ぶ夢捨てきれず帰り花
伊右衛門か片や綾鷹寒燃えい
冬銀河ふいに問われる生きる意味
還暦の十一月の空模様
★★★
選句数(6句選です。)
特選◎1句
並選〇5句
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makietto@nifty.com
締切:11月22日(火)24時
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