メコン圏関連ニュース・トピック

メコン圏(地域)関連に関するニュース・トピック

2007年春の叙勲

2007年04月30日 | Weblog
日本政府は4月29日付で2007年春の叙勲の受章者4037人を発表。
中綬章以上と在外邦人、外国人叙勲の受章者で、主なメコン圏関係者は以下の通り。

瑞宝中綬章:
  ■今川 幸雄 氏(74歳) 元カンボジア大使
  ■和田 雅夫 氏(75歳) 元ラオス大使

旭日双光章(在外邦人)
  ■谷口 巳三郎 氏(83歳) 農業及び職業訓練センター理事長 タイ
瑞宝双光章 (在外邦人)
  ■山浦 重信 氏 (73歳)元在ラオス日本大使館一等書記官 タイ

旭日大綬章(外国人)
  ■ブ・コアン氏 (69歳)元副首相 ベトナム
    日本とベトナムの経済の緊密化と友好親善に寄与した。
旭日中綬章 (外国人)
  ■パイラット・タッチャヤポン氏 (62歳)
    元科学技術省次官 タイ
旭日双光章 (外国人)
  ■チャチャイ・チョムタワット氏 (65歳)
    平和財団理事長 タイ

なお、日本の勲章・褒章については、内閣府サイトの該当ページ参照。

主要経歴では、公務員が全体の49%と半数近くを占めたとのことだが、タイ北部のパヤオで農業指導及び職業訓練を続けてこられた谷口巳三郎氏の受章は嬉しい。


アジアゾウとミャンマーの林業

2007年04月29日 | Weblog
NHKの自然番組「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」(日曜19:30-19:59)

本日の第51回は、ミャンマー奥地が舞台であった。ゾウ使いの森へのテレビ初公開ということであったが、ミャンマー奥地というのがどのへんかは触れられなかったような気がする。

絶滅に瀕するアジアゾウの分布は推定6万頭に減っているが、その5分の1はミャンマーに分布しているとのこと。ゾウが丸太運びだけでなく急斜面のがけ滑りをしたり、丸太をがけの下の谷底にけり落としたりして人と共に林業に関わっていた。そしてこのことが、トラックが通れるような道路を切り開かずに林業を続けることができている。そして同時にゾウが住む森も守る事になる。

ゾウ使いとゾウのかかわりも興味深かった。アフター5は自由時間ということで仕事が終わればゾウを森に帰し、ゾウは自由に森で勝手に食事をし、翌朝、ゾウ使いがゾウの居場所を探してから仕事となる。食事を与えたり囲って飼っているわけではないのに、ゾウがゾウ使いの言うことを聞くのは、長年にわたる絆で、ゾウとゾウ使いは一生の相棒ということだ。ゾウと人は死ぬまで一緒で、働けなった年老いたゾウも最後まで面倒を見る、というのには感動した。またゾウの診療所があり、ゾウ専門の獣医師がいて、すべてのゾウにカルテがあり、性格やクセまで記されていることが紹介されていた。

人の言葉がわかるゾウの頭の良さも紹介されていて、単語だけで28種、組み合わせもいろいろあってゾウがゾウ使いの言葉を理解しゾウと人が協力して林業に取り組んでいる。他にはゾウ使いは竹と共に生活しているということが、竹での家作りや竹でご飯を炊く場面が取り上げられていた。

「ベトナム人民軍隊」

2007年04月28日 | メコン圏関連イベント
今日(4月29日)午後、東京・南大塚で、日本ベトナム友好協会・同東京連合会主催の4・30ベトナム全土解放32周年記念講演会が開かれ、話を聞きに行った。

講師は小高泰氏で、テーマは「祖国統一と人民軍 ドイモイ(刷新)の中での課題」
配られたレジメでは、
目的:
1.ベトナムにおける革命闘争と戦争の立役者となった人民軍隊の等身大の姿を探る
2.既存のイメージにとらわれず変化を遂げる現在のベトナムに沿ったベトナム理解に努力する
ポイント:
1.人民軍隊とは?その特質は何か?
      組織、組織編制の変化、任務、歴史
2.人民戦争とは?
3.政治工作、党工作、思想工作
4、軍の経済建設任務
5、人民軍隊が人民の軍隊と呼ばれる所以ー昨今の軍事史記述にみられる変化

講師の小高泰(おだか・たい)氏は、1966年、旧サイゴン生まれで、1992年ー93年ハノイ大学歴史学部留学されておられるが、ベトナム留学時代からベトナム人民軍について研究をされ、その成果は、『ベトナム人民軍隊 -知られざる素顔と軌跡ー』(暁印書館) という本にまとめ出版されている。

バンコク:大規模集会に対する注意喚起(4月20日発)

2007年04月22日 | タイ社会
日本外務省の海外安全ホームページに、2007年4月20日、「首都バンコク(タイ):大規模集会に対する注意喚起」が掲載されました。

1.現地報道によれば、2007年4月25日に首都バンコクにある国会議事堂前
 で仏教徒7団体による大規模な集会が計画されており、その規模は10万人か
 ら20万人とも予測されています。

2.タイにおいては、国民の95パーセントが仏教徒とされていますが、憲法では
 国教について明文化されておらず、これらの団体は「仏教が国教である」と、憲
 法で制定するよう憲法起草委員らに訴える意向であるとみられています。また、
 タイ南部においては依然、分離独立を標榜するイスラム過激派の活動が激化し
 ており、今回の仏教徒集会が与える影響も懸念されます。

3.つきましては、首都バンコクに渡航・滞在される方は、集会が実施されている
 場所や群衆などに近づかない等、不測の事態に巻き込まれないよう心掛けて
 ください。

とのこと。

ミャンマーと北朝鮮の国交回復交渉

2007年04月22日 | ミャンマー
NHKニュース(2007年4月21日)北朝鮮次官 ミャンマー訪問へ

”19日から北京入りしている北朝鮮のキム・ヨンイル外務次官は、21日午後、北京の空港に姿を現し、記者団の質問には答えず、そのまま空港の建物の中に入りました。キム次官は、22日にインドネシアを訪問することになっており、複数の外交筋によりますと、25日にはミャンマー入りして、両国の国交回復について詰めの協議を行うものとみられます。両国は国交回復の交渉を進めていることについて明らかにしていませんが、20日に北京にあるミャンマー大使館に北朝鮮外交官が出入りするのが確認され、事前の話し合いが進んでいることをうかがわせています。北朝鮮は1983年にミャンマーで起きたラングーン爆弾テロ事件への関与を認めておらず、これがアメリカによる「テロ支援国家」の指定を受ける根拠の1つとなっています。このため、北朝鮮としては、ミャンマーとの国交回復を通じてラングーン事件の解決を印象づけることで、アメリカに対してテロ支援国家の指定解除を求めるねらいがあるものとみられます。”

ミャンマー西部のシットウェと昆明を結ぶ石油パイプライン建設

2007年04月22日 | 地域経済
2007年4月21日の時事通信記事

ミャンマー縦断の送油管、年内着工へ=マラッカ海峡依存を緩和-中国
【北京21日時事】新華社電によると、中国の石油大手、中国石油化工は4月21日、ミャンマー西部の港湾都市シットウェと中国雲南省の昆明を結ぶ石油パイプラインの建設が年内に始まるとの見通しを明らかにした。中国石化はミャンマー国営石油ガス公社と覚書を交わし、研究を進めてきた。

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)http://www.jogmec.go.jp の05年5月の調査レポート「中国:ミャンマー~雲南~重慶原油パイプライン構想具体化へ」によれば、
もともと雲南省政府が中央政府に上程した計画でもあるミャンマー~中国パイプライン計画につき、2005年3月頃、中国最大の精製企業Sinopec(中国石油化工)と重慶市が、ミャンマー西部のラカイン州(アラカン州)州都シットウェー(Sittwe)~昆明~重慶間石油パイプライン建設に係る事業計画を策定し国務院に提出。シットウェー~昆明約1,956km,40万バレル/日のパイプライン建設後、その後、重慶まで延伸する計画。中国の輸入原油は8割がマラッカ海峡を経由しており、このパイプラインが完成すると中国は中東原油の輸入ルートを複数持つ事ができ供給の安全性が高まるという、中国のエネルギー安全保障の観点から検討されてきた計画。