十兵衛と語ろう

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2011-08-08 12:52:46 | 月之抄
先の越す所の事
 親父殿曰く。先の越す所とは、動作や仕草の上にも生ずるのであると、云う。それは敵の気が抜けたところへ、仕掛けることを云う。その根本の教えは、自分の初めの一念を其のままに仕掛けて、先々と勝つことを云う。又、初めの一念を思い起こすや否や、「西江水」の心境に入る所が、先を越す所なのである。始まる所が先である。この先を「西江水」に入る所が越したところなのである。「百間の先迄も勝つ」というのは、この心持を云うのである。先を越してからは無心になるが故である。無心の心境になってからは、有心にはいづれも勝つのである。爺様の目録には理なし。

3 コメント

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続きが読みたいです (生倉)
2016-04-02 18:34:07
初めまして、5年と数か月後にお会いできました。
とても希少な「月の抄」現代語訳を楽しみにしておりました。本論の続き気長に待ちます。よろしくお願いします。
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Unknown (戦人)
2018-10-15 03:45:05
ここまで読ませていただきました。

これは、実際に戦う者にとっての宝だと感じました。
まあスポーツでも参考になる部分はありますが。

ビジネスやスポーツで相手が肉体的に「故意に損傷もしくはを与えてくる / 殺しにかかってくる」ということはあり得ません。

痛みに対する恐怖、人を故意に害しようとする恐怖に打ち勝って初めて戦う1歩を踏み出します。
10年竹刀を振り続けて理解することはあるでしょうが、真剣を向けて殺しあおうとする時に自分の内に湧き出るものを理解することは出来ないでしょう。
この月之抄は、それを理解し、その一線を越えて初めて理解できるものだな、と感じました。

そして、おそらく月之抄では書く事の出来ない部分は口伝になっているのかな。と。

ブルース・リーの記したものと読み合わせると非常に面白いです。
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始めまして (ygm)
2019-03-29 18:33:59


この後に内容がもっとありますか。
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