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Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

お気の毒様

2021年10月02日 15時27分34秒 | エッセイ


     写真撮影愛好家の集まりに出かける妻を
     最寄りの地下鉄駅まで送り、
     土曜日の決まり事としている掃除機をかけ、
     風呂場を洗う。
     そして、一人ウオーキングである。
     今朝も川沿いを歩く。
     日差しが強く、暑そうだが構うものか。
     いつもは40分程度だが、今日はもう少し伸ばそう。



     雲一つない、まさに快晴。
     10時少し前だが、やはり背を射す陽は強い。
     ただ、川面の風が前から柔らかく当たり、
     背の暑さを半減させるのか、それほどの暑さを感じない。
     日陰に入ると、むしろ涼しいなと思えるほどだ。
     午後には季節外れの30度ほどにもなるとの予報だが、
     やはり秋なのである。


     歩きながら、ブログは何を書こうかと考える。
     ウオーキングはしばしば良いテーマを与えてくれる。
     青空を見、川のさざ波を眺め、鳥たちの様子に目を凝らす。


     
     あれっ、どうしたのだ──近くの小さい公園の木々。
     見事なまでに幹が、枝が切り払われている。
     何の木は知らないが、年中茂っていたから
     常緑樹であったのは間違いない。
     その枝々も豊かだった。
     そうとあってか、サギやカラスなど鳥たちのねぐら、
     あるいはひとときの安らぎの場となっていた。
     下を通る道には、鳥たちが落とす糞の痕跡が点々と描かれ、
     木の幹には「頭上に注意」の張り紙があった。


     鳥たちよ、お気の毒様。
     これほど枝を切り払われたのでは
     ねぐらなんてとても出来ないだろう。
     別に新しい木を探すのだね。


     人を恨まないでくれ。
     木々が茂り、近くの家々への日差しを遮り、
     日の当たらない陰鬱さを解消しようと
     いうことだったのかもしれない。
     また、それは木々の養生のためだったのかも……。

     等々、勝手な想像をしながら歩く。
     そして、「お気の毒様」とつぶやくのである。
     今日は1時間歩いた。