村上家 当主のブログ

五箇山資料室

煙硝

2010年10月09日 17時59分50秒 | 日記
塩硝吟味人
五箇山煙硝は、煙硝土作りから上煙硝に至るまで品質・目形について煙硝吟味人の厳しいチェックを受け、更にその手によって煙硝一箇づつ封印した上で始めて上納されることとなった。
塩硝吟味人は、上煮屋株持以外から選出され、赤尾谷筋には梨谷村甚三郎、利賀谷筋には大牧村六郎右衛門が代々任ぜられたようである。
その任務は次のようなものであった。 
吟味人は村々を巡廻し、新土造り込方の督励、指導、灰汁塩硝製造過程における吟味、
指導、灰汁塩硝買入高調査を行い、上煮屋で精製された中、上塩硝について煮屋惣(総)代を伴って上煮屋の釜元を廻り、製法、品質を吟味し、上、中塩硝を選別、貫目を改め、上塩硝一箇宛箇毎に封印をした上で煮屋惣(総)代に引きわたすなどの勤めであった。
殊に玉薬奉行に封付印鑑を予め届出てあり印鑑見合せを充分行った上で封印がなされ、
他国出塩硝においても封印のないものは津出出来ないこととされた。
吟味人の二人は、有力農民であり、大高持であるため、吟味人そのものの仕事は名誉職的な意味合いもあったが、一応、役料が、毎歳十二月に銀二〇〇匁、仕法銀の利息の中から支払われた。安政期に入って塩硝の増産が督励されるに及んで、吟味人の仕事も多忙を極めたため、銀一〇〇匁増加し三〇〇匁となった。

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
煙硝、塩硝? (takamine)
2011-11-19 18:33:34
確認です。煙硝と塩硝は同じものでしょうか。別のものでしょうか。