ストラテラは高い。国際交流をしながら回復を目指す発達障害の40代です。毎日、外国人とおしゃべりしています。

Airbnbをしながら英語力を磨いていきます。グルメ、風景の写真をアップしていきます。

99年からのメーカー勤務が苦しかった理由がわかった

2017年05月03日 | 日記
わたくし、99年からメーカーにて資材調達の仕事を10年ほどやっておりました。
主に原材料を調達する仕事です。海外からの輸入も多く、半分くらいは輸入品を担当しました。
仕事の要点は、「より良いものを世界一安く、欲しい時に手に入れる」ということです。賢く「買う」仕事です。
業界としては、半導体と液晶の素材産業になります。特殊なガラスとかシリコン単結晶の分野です。
入社当初から、業界全体にものすごい価格競争が起きていて、値下げの圧力が強烈にありました。
販売価格が値下げされると、製造原価も下げなければならず、仕入原価も下げる、の繰り返しです。
製造原価の60%が仕入原価です。その他は、30%が人件費だったと記憶しています。
わたしは、仕入原価を担当していたのですが、毎年20%から30%の値下げをしなければならない状況になっていました。
物によっては50%の値下げもありました。
値下げ要求を仕入先に行うのですが、相手もだんだん強硬な態度になっていきます。
ものすごく抵抗されますし、恨まれますし、憎まれます。でも、
交渉相手によっては、倒産寸前にまで追い込むような値下げを要求していきました。
また、値下げができないなら取引をやめることもどんどん増えていきました。
倒産する企業もどんどん増えていきました。
毎日がピリピリした雰囲気で、全く休憩もなく、昼食も取れないほどで、ひたすら精神をすり減らす戦いです。
1年や2年なら、まだ耐えられるのですが、
5年以上も続くと、本当に、精神がやられます。
この仕事は終わりなき消耗戦だったのです。自分も相手も、消耗させ続ける戦いです。
結局、どちらかが死ぬまで戦います。
そして、いくら戦っても勝ちがありません。勝っても、リストラされたり、給料を減らされたり、ボーナスカットも、もちろん日常です。
どれだけ努力しても、成果がないのです。成功しても、給料は下がるのです。
そして、毎年、この繰り返しです。
結果的に、会社として、業界全体として、生産量は増えても、値下げがあるので、販売額は減ります。
毎年、この繰り返しです。

なぜ、このような堕ちる無限ループになったのでしょうか?
わたしも、会社の関係者も、技術革新に追いつけないから、とか、生産性が上がらないから、と考えていました。(努力が足りないという人もいました)
でも、最近、マクロ経済の本を読み続けていて、やっと確信が持てたのです。25冊ほど読みました。(読んだ本の著者、浜田宏一、岩田規久男、若田部昌澄、勝間和代、田中秀臣、飯田泰之、高橋洋一、安達誠司、ポール・クルーグマン、ジョセフ・スティグリッツ)
99年から2014年まで、ものすごいデフレ経済だったのです。しかも、日本だけです。
根本的な原因は「デフレ」だったからです。さらに「デフレスパイラル」に陥ってしまったからなのです。
わたしは、ずっと自分たちのやり方に原因があるのだと思い込んでいました。そして、心が沈みました。
今、やっと心が開放された気がします。

この15年間にどれだけの犠牲が出たかを思うとやりきれません。毎年、3万人以上が自殺する時代でした。
まるで戦争しているときのような犠牲です。45万人以上も犠牲になったのですから。

デフレを良いものだと思っていた元日銀総裁や官僚の皆さんには、考え直してほしいものです。
そして、デフレから救ってくれた黒田日銀総裁、安倍政権には、よくやったと言いたいです。



「二十歳の原点」 高野悦子著

2017年04月05日 | 日記


ひどく落ち込んだ時は、この本を読む。

この本は、高校時代に、母親から「読め」と言われた本です。
うわっついた、底の浅い高校生だった僕にとって、
大学生になる前に、「もっと深く考えろ!」、と言われているようでした。

実際に、大学に入ってから、ずいぶん救われた内容です。
現実と想像してたことの落差や、人間関係の複雑さ、理想を追い求める手段など、
幅広く考えさせられました。
でも、本当にこの本の意味を理解できたのは、
社会人として、ビジネスの厳しさを味わってからでした。

そして、20年がたち、今、
自分の根幹を支えてくれた本だったと振り返っています。

二十歳前後の若者の特徴的な悩みであったり、社会への不満であったり、自分へのいらだちであったり、
かなり普遍性があるのではないかと実感させてくれる本です。

著者は自殺してしまいましたが、わたしにも同じような動機付けはあります。
たまたま実行したか、しなかったか、の違いです。

若いころの悩みは、歓迎すべきものだと、やっとわかった気がします。
もっと悩んで、苦しんでも、その先に満足感が待っていると言いたいです。

子供たちにも読んでほしい一冊です。

レアアース 中国 輸出制限の実態

2017年02月26日 | 日記
内モンゴル自治区にある、
バヤン・オボ鉱山で採掘される、
バストネサイト鉱石は、2000年台に世界市場を独占する勢いでした。(包頭鋼鉄グループの企業です)
世界最大手アメリカのモリコープ社がカリフォルニアの鉱山で放射能問題を抱えて、
賠償金に苦しんでいた時期に、包頭鋼鉄は安値攻勢をかけて、世界市場を弄んでいました。
この鉱石は、レアアースとして最適ですが、
同時に、ウラン、トリウムを含む放射線の高い鉱物です。
普通の国ならば、放射線鉱物の除去を法律で定めているため、莫大な設備投資が必要です。
でも、中国は違います。
放射能の垂れ流しは全然OKです。
放射能で汚染された水で、お米を作っていました。
事実です。
このような非人道的な行為を容認しながら、レアアースを武器に外交を進めたわけです。
特に日本に対しては、徹底的な高値誘導、供給打ち切りをちらつかせ、
100倍以上の価格を提示してきました。

包頭鋼鉄の株主は、中国共産党幹部です。
私腹を肥やすために、いまズグ儲けろと指示しました。
一年で株価100倍です。

思惑道理、株価は100倍、共産党幹部もボロ儲けです。

マクロ経済のみかた

2017年02月26日 | 日記
内閣官房、浜田参与の本を2冊読んだ。
経済政策の現状を以下のように理解した。
1,変動為替制度下では金融政策で為替をある程度コントロールできる。
2,現状では高いインフレにはならない。(戦争や革命ではないため)
3,デフレこそすべての元凶。高度成長はマイルドなインフレと為替安と人口増加によって実現した。
4,金融政策により物価の調節と失業率を調節できる。
5,貨幣数量説は変動相場制でも生きている。
6,ゼロ金利で、
中央銀行による量的緩和により、国債を買うので、
銀行の貸出は増えなくても、マネーストックは増える。株高、円安。
7,税収はGDPにほぼ比例する。
8,GDPを減少させるような消費税増税は税収増加にならない。
9,リフレ政策としては、
コアコアCPI(生鮮食品とエネルギーを除く物価指数)をマイルドなインフレ(2~4%)に維持し続ける事が重要。

個人的な所感としては、
1990年台以前に大学を卒業した世代(特に団塊の世代)は、
為替相場の変動性に基づいた経済学を理解していない人が多い。
さらに、1998年に企業の会計が連結会計になったが、
同上の世代は、連結決算のみが正しい決算である、という常識を知らない。

このことが日本の不景気を20年も放置した原因になっているのではないか?と思う。