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昨年6月の投資信託の乗り換えは失敗か?

 メイン口座で保有する投資信託はポートフォリオとして長期保有しており、ほとんど売買しない。しかし、昨年6月、スパークス・新・国際優良アジア株ファンドを解約し、その資金を元にマネックス・アクティビスト・ファンドの当初申込を行った。今回は、その結果について検証したい。


結果の比較

 まずは、その2つの投資信託の基準価格とTOPIXの比較してみた。以下のチャートだ。国際優良アジア株ファンドの解約とアクティビスト・ファンドの申し込み時期には若干差があるので、後者の運用開始日以降で比較している。



国際優良アジア株ファンドに関する考察

 国際優良アジア株ファンドの解約理由は前の記事に書いたが、米中覇権戦争と言った方が適切な状況の長期化、香港の一国二制度の崩壊懸念等、運用環境が悪過ぎると思ったからだ。実際、7月に入ると、中国株ファンドからの資金の海外流出は過去最高に なった等のニュースもあった(前の記事に追記あり)。

 ところが、上の基準価格のチャートを見ると、国際優良アジア株ファンドの成績は落ちていない。中国政府が国民に株を買うように号令をかけ、中国株が上昇しりしていたが、長続きはしないだろうと思った。しかし、結局、この1年の成績を見る限り、解約した判断は間違いだったと言える。

 さらにもう一つ驚いたことがある。前の記事に国際優良アジア株ファンドの基準価格とTOPIXの比較の3年間のグラフを示したが、昨年解約するまで両者は驚くほど相関していて、成績差がなかった。ところが、解約後は国際優良アジア株ファンドがTOPIXを大きくアウトパフォームしている。その理由は、中国以外がコロナ禍がひどくなって経済が低迷する中、中国が強権発動でコロナを強力に抑え込んでいち早く経済活動を再開したことだろうと推測している。


アクティビスト・ファンドに関する考察

 アクティビスト・ファンドの購入理由等は前の記事に書いたが、マネックスが進めるアクティビストの活動に期待してのことだ。 運用報告をきいていると、対話を進めることによって業績改善が期待できる会社に加え、TOPIXに劣後しないように一部それ以外の銘柄をも組み込んでいるということだ(組込銘柄は非公表)。実際にTOPIXとの比較結果を見ると、当初は同程度、途中は劣後し、最近は成果が出て上回っている。

 成果の一つは、投資先であるジャフコグループが、保有する野村総合研究所株の約4割を売却し、大規模な自社株式取得の株主還元を決めたことだ(前の記事に追記あり)。この公表があったのが今年2月下旬で、ちょうどその頃にTOPIXに追いつき、上回り始めた。アクティビスト活動で具体的成果が出る度に、成績の向上が見込めるということだ。


今後どう考えるか

 この1年の結果だけをみれば、乗り換えたのは失敗だったと言えるかもしれない。しかし、米国がバイデン大統領に変わっても表立って親中に変わる気配はないので、香港・中国株の投資環境がよくなる訳ではないだろう。最近では、英豪等をも巻き込んで包囲網ともいえる状況になってきている。国際優良アジア株ファンドの成績も今年に入ってからは頭打ちだ。中国以外は、これからアフターコロナが本格化する。したがって、国際優良アジア株ファンドはやはり投資対象としては考えづらい

 一方、アクティビスト・ファンドそのものはまずまずの成績で期待通りだ。マネックスに限らず、投資信託がアクティビズムを発揮するという流れが出てきている。最近、以下の記事も見かけた。



 以上により、この1年では結果がよかったとは言い難いが、乗り換えたの間違いではなかったと考えている。引き続きアクティビスト・ファンドを保有し、見守っていきたい。

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