プチ早期退職者の資産運用+αブログ

トヨタ自動車が3,000円に到達したので再び利食い

 記事にするのが遅くなって今回も一か月前の話になるが、1月23日に3,000円に到達したトヨタ自動車を100株だけ利食った


トヨタ自動車の値動きと利食い状況

 やがては1万円になると思って2004年から保有してきたトヨタ自動車が1万円に到達し、5分割を待って2,000円で目標到達記念売をしたことは以前の記事に書いた。その後、次の利食い目標を3,000円に定めていたが、円安による業績の上振れや年明け後の株式市場の好調を支えに1月23日に目標の3,000円に到達したので100株だけ売った。トヨタ自動車の2021年以降の週足チャートに私の利食い状況を追記したものを以下に示す。



 個別管理上は2004年12月13日に778円(5分割前に3,890円)で買った分の一部になるので、売却益22.16万円、 利益率283.7%、年利換算14.8%となった。保有期間が長いので年利換算すると低くなってしまうが、その間にもらった税引後配当金で実質的には40%くらいは元本回収できている(詳しくは前回記事の長年の配当金の効果の節に書いた)。

 次の利食い目標は4,000円を想定しているが、既に3,500円を超えてきたし、今の市場の勢いだと案外早く到達するかもしれない。日経平均株価は1989年12月に付けたバブル期の史上最高値38,915円を2月22日についに更新した。逆に、いつ大きな調整が来てもおかしくないけれども。


トヨタ自動車の株価と日経平均の比較

 前回の記事にアルファ値やベータ値の説明とともに、トヨタはアルファ値が小さくなり、ベータ値が1に近いと書いた。そして2003年以降の日経平均株価との比較チャートも示した。今回も更新版の比較チャートを載せておく。

 2003年以降のトヨタ自動車の株価と日経平均株価の比較 

 出所:株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=7203)

 後述するが、円安による業績の上振れが続いているし、2月6日発表の第3四半期決算の業績は急拡大で通期上方修正では最高益予想をさらに上乗せした。その結果、トヨタ株は急伸した。また、最近はEV車の化けの皮が剥がれてハイブリッド車に需要が戻ってきていることもあり、トヨタの株価は日経平均よりも強くなっている。


メイン口座での時価評価額1位銘柄

 前回の記事には、2006年当時はトヨタは投資額ではベスト5、時価総額ではベスト3に入る主力銘柄だったが、その後は相対的に下がって今では準主力銘柄だと書いた。

 ところが、最近の値上がりによってメイン口座の中で時価評価額1位の銘柄になった。今回の売却後、昨日時点でのメイン口座の時価評価額ベスト3は以下のようになっていた。少々生々しいが、このブログは備忘録でもあるので載せておく。



 なお、他の条件で並べ替えてみると、評価損益でも1位だったが、評価損益率では7位に後退した。日本を代表する大型株だし、妥当なところだろう。


トヨタ自動車関連のニュースなど

 トヨタ関連の気になるニュースなどはメモ代わりにポストしてきたが、あまり古いニュースを載せても仕方ないので、昨年の秋以降の分で幾つか載せておく。

 トヨタは全方位戦略でEV車に関しても取り組みを進めているが、リチウム電池EV車の課題を解決する技術として全個体電池が注目されている。

2023年10月12日 出光興産とトヨタ自動車がバッテリーEV用全固体電池の量産実現に向けた協業を開始したと発表

 私は出光興産の株も保有しているが、このニュースのインパクトは出光興産の方が大きく5.6%も上げていた。出光興産の業績は原油の在庫評価で大きく振れてしまうが、色んな指標から見て割安な銘柄なので大人しく長期保有あるのみだ。

 トヨタの戦略をべた褒めしている記事もあった(2023年11月16日)。


 トヨタは世界中に工場を持っているが、それでも円安よる増益の効果は大きい。日銀が未だにマイナス金利で金融緩和を続けているせいで、米金利がピークを打った今でもドル円レートは150円台の円安だ。

2023年10月24日 トヨタの円安増益効果は8900億円

2023年11月27日 トヨタ純利益の上振れ余地は2600億円

 このような状況なので今期第3四半期決算では最終利益は前年同期比2.1倍の3兆9472億円に急拡大、通期利益は従来予想から13.9%上方修正の4兆5000億円(前期は2兆4513億円)、増益率は83.6%増に拡大して過去最高益予想をさらに上乗せした。そして株価も急伸することになった。

2024年2月6日 2024年3月期第3四半期決算要旨


 リチウム電池のEV車は本当はエコではないというのはよく知られた話ではある。そもそも充電する電気をどう作るか、電池を含めて製造から廃棄までトータルで考えた場合はどうか、電池の寿命や寒い環境での性能劣化など問題は色々ある。しかし、各国は脱炭素の流れに逆らえないのか、別な力が働いているのか分からないが、高額な補助金を出してEV車の導入を推進してきた。

 トヨタは全方位戦略でEV車も揃えるがガソリン車やハイブリッド車も続けるという方針を続けてきた。私は合理的な判断だと思っていたが、EV車推進派からはトヨタはEV化で遅れていると批判されてきた。元々欧米はエンジン技術やハイブリッド技術ではトヨタにかなわないからEV戦略に舵を切ったとも言われていた。ドイツ車でディーゼルエンジンの排ガス規制で大規模な不正があったりしたし。

 最近になって、バッテリーの劣化したEV車が大量に廃棄されたままになっているとか、寒くてバッテリー切れになったEV車がエンジン車に運んでもらってるとか、EV車の販売がこけてハイブリッド車に需要が戻っているというにニュースをよく見るようになった。ハイブリッド車の需要に関しては、例えば以下の記事がある。

2024年1月26日 「ハイブリッド車」やけに復活している2つの理由(元はThe New York Timesの記事)

 ハイブリッド車の需要回復はトヨタには追い風だが、米国でのEV車への補助金の条件を無視することもできず、ガソリン車とともにEV車も作れるように米国工場への投資を進めると2月6日に発表した。さすが全方位戦略のトヨタだ。


 このような状況の中で最高値を連日更新するトヨタ株に関して「売り」推奨する証券会社(アナリスト)がいなくなった

 現在「買い」が14、「中立」が10、「売り」はゼロだそうだが、一般的にこういうニュースは短期的には売り時となることが多いと思っている。ただ、私は上述のようにアルファ値が小さいトヨタは日経平均連動なので基本的には「中立」だと思っているし、今後も上げれば利食っていくだけのスタンスだ(買い戻しは考えない)。

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